双子の大神
本章 上の空
「人喰い村かァ。結界でも張るか?」
チラと漆を見ながら云ったけど、彼奴は何も応えない。漆?と云っても上の空だ。
(可笑しいな。彼奴がこんなに喋らないなんて。)
あの約束がいけなかったのか、何て思ったけど彼奴には届かなかった。
『気味悪い』
何で私ばっかり
『邪魔だよ。たくっ、遣えない仔だよ。』
云われた事はきちんとこなしたのに
『母さん、何処行くの!?私を置いて行かないで!』
云ったって意味無いの判ってるのに、何遣っているんだろう。
昔の私は莫迦だ。何回も何回も同じ事を繰り返す。
だから替わった。昔の私は今の私を視て、嗤ってくれるかな。
チラと漆を見ながら云ったけど、彼奴は何も応えない。漆?と云っても上の空だ。
(可笑しいな。彼奴がこんなに喋らないなんて。)
あの約束がいけなかったのか、何て思ったけど彼奴には届かなかった。
『気味悪い』
何で私ばっかり
『邪魔だよ。たくっ、遣えない仔だよ。』
云われた事はきちんとこなしたのに
『母さん、何処行くの!?私を置いて行かないで!』
云ったって意味無いの判ってるのに、何遣っているんだろう。
昔の私は莫迦だ。何回も何回も同じ事を繰り返す。
だから替わった。昔の私は今の私を視て、嗤ってくれるかな。
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