第５章　第１６３話　バトル大会(１)　予選女子の部　

第５章　入学試験(帝都編)
第１６３話　バトル大会予選(１)　予選女子の部

前回のあらすじ
＃１６１話
お風呂場で虎ンクペット、蜘蛛の呪いの報酬の報告を希望され、白状する。ミーゼが泣く
ノイチが魔物を使役できる職業に成れる才能の持ち主だと解る
ノイチが虎ンクペットを欲しがる、虎ンクペットをエプロンにして装備、虎ンクペットがノイチを気に入り名前を付けさせてくれるくらいになったら譲る約束をする

「凄いね　付与されると、体がギューッってなるんだね、それ嫌いじゃないよ、じゃ本体ぼくはギルドで仕事してるよ　行ってらっしゃい」
「ダメぇ～　本体あなたは宮殿に行くの～、仕事は分身こっち」
※アバターとの違いはアクセサリー(装備)です(魔道具系のアクセサリー、特殊装備はコピー出来ません)

「じゃ　行きましょうか？」
僕らは、宮殿に記憶転移した

◆転移先は宮殿　正門前◆
　護衛が驚く
戦闘体勢に…剣や槍を構えられるが、ワナキオさんギルドマスターに気づくと、剣を納めた

「おはようございます　転移は先にお知らせください。驚きましたよ、ワナキオ様とサーラ様、ショウリ様」
「すみません(ペコリ)　おはようございます(ペコリ)」
僕の事も解るんだ…

「おはようございます　ショウリ君、少し離れた所に転移してくれたらよかったんですよ」
「すいません」ペコリ

「話し～　聞いてる～　帝王様に呼ばれて来たの～」

僕らは、衛兵の様な妖精に、謁見の間ではなく、中庭に面する部屋へ案内された

暫くすると、ダイレクト帝王、サーティス妃、長男トリポス、長女ドゥーネ、二女アシットとメイドのペルナが部屋に入って来た。

「おはようございます」
「ねぇショウリさん、また、チョコレート頂戴、ショウリさんのチョコレートが一番美味しいの」
アシットがチョコレートを催促する

僕は、帝王の許可をもらい、チョコレート・クッキー・ダンゴ・キャラメル・フルーツ味のキャンディーの詰め合わせの袋を、全員に出した
帝王、妃、トリポス、ドゥーネ、アシット、ペルナ、ワナキオ、サーラに
サーラさんの私も欲しいオーラ　が神眼も使わずに見えてしまったから

「それでショウリさん、報告では収納能力を持ったモンスターが発見され、それをカード化したという事だが、本当かね？」
虎ンクベッド(進化種)を召喚する

「この子の事ですね、虎ンクペット…収納能力を持つモンスターです、この子はその進化種　虎ンクベッドです」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

大きな虎を召喚したが驚きは無かった…黒龍で免疫が出来ていたのか？　それとも大きさまで報告されていたのか？

アシットが虎ンクベッドに股がった事に驚かれた
僕も驚いた
アシットを乗せ、ノシノシと歩く虎ンクベッド

「アシット様は、魔物を使役できるスキルをお持ちでしたね…黒ペリニャンは元気にしてますか？」

「黒ペリニャンに名前を付けたの　ニャンシーって」
「ニャンシー」アシットは黒ペリニャンを呼んだ
「呼んだニャ～？」
「げ　幻獣　虎が居るニャ～」
朝からいいのか？と思うエロい声の黒ペリニャンが飛んできた

「アシットちゃ～ん　なに食べてるニャ～　ニャンシーも欲しいニャ～」
アシットがチョコレートを一欠片、ニャンシーに食べさせる
「美味しいニャ～　ますます　アシットちゃんが好きになったニャ～　魔物退治にも一緒に行くニャ～」
虎に股がるアシットを魔物退治に行くとでも思ったのか？　きびだんご効果はチョコレートには無いはずなんだけど…チョコレートをペリカン？猫？にあげていいのかと思うショウリ

「ショウリさん　この虎　虎ンクベッドは収納能力を持ってるんでしょう？」
「はい、持ってます　１００トンの荷物を収納出来ます」
帝王、王妃が驚いた顔をする…この情報は報告されてなかった

「１００トンってどれくらい？」
「１０００キロの荷物を乗せた荷馬車、１００台分です」
「すご～い　１００台分　すご～い」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
「お外　行こう」ﾍﾟｼﾍﾟｼ
虎ンクベッドにアシットちゃんが指示
虎ンクベッドが窓から中庭に飛び出す　ピョン
「え～」「なに～」「きゃー」
みんな、驚いた
１m以上ある窓をアシットちゃんを乗せたまま飛び越えたのだから

「アシットは　乗馬が出来たのですか？」
ワナキオさんが聞く　首を横に振る帝王様たち
虎に乗って　乗馬というのか？乗虎じょうこ？も変だよねぇ…と思うショウリ

窓から外…中庭を見ると虎ンクベッドに股がり、楽しそうにしているアシット　走っても落ちない、怖がる様子もない
「凄いんですね　アシットち　様は　お虎を乗りこなしてま　おられますね」
馴れない敬語を使い　変な感じ(--;)
サーラさんが小声で「無理しなくていいのよ～」と言ってくれる

ショウリはスタトベガスのバトルの事が気になってきた…アバターの記憶から、もうすぐ予選の開始の様だ

「あの～　僕、これからスタトベガスのコロシアムでバトル大会に参加するのですが、そろそろ　失礼してもよろしいですか？」

「なんと、バトル大会に　ショウリさんなら優勝間違いなしですな　では、この子を譲って頂けるのですな？」
「それは、虎ンクベッド次第です　僕は無理に主人ヴィルマを変えたくは無いので…」

アシットちゃんが戻ってきた
「ショウリさん　この虎ンクベッドに名前を付けてもいい？」
「虎ンクベッドはどうなの？」
「虎ンクベッドワタシ　アシット様と一緒に居たいと思います」
「だって、よかったねアシットちゃん、名前　付けてあげて」
「テンテン…１０テンと１０テンで１００テンテン」

一度カードに戻す
こっそり、ステータスを１０万に書き換える
「アシットちゃん、テンテンを呼び出してください、無事に呼び出せれば　虎ンクベッド…テンテンはアシットちゃんの従魔です」

「テンテン　出ておいで」
ボン　虎ンクベッドテンテンが召喚された

§§§§§　ステータス　§§§§§
名　前：テンテン(虎ンクベッド(進化種))
レア度：★★★★★☆
分　類：魔道具生命体
種　族：幻獣／虎
性　別：メス
レベル：１５０
職　業：アシット・プリアンニ＝ド＝ルーデレ・カルタのカードモンスター
Ｈ　Ｐ：　１０００００
Ｍ　Ｐ：　１０００００
攻撃力：　１０００００
防御力：　１０００００
魔法攻撃力：　１０００００
魔法防御力：　１０００００
素速さ：　１０００００
魔法属性：光、無
信頼度：★★★★

　収納容量〈★★★〉１００トン
【同調念話シンクロフォン】
【Ｄ.Ｗ.ドリームワールド言語〈★★☆〉】

『ヒール』『デカヒール』『ミンナバヒール』
『魔力譲渡トランスファー』『状態異常回復アヌマリディタ・レフェクティー』
『不可視の壁シールド』『ライト』『浄化ズィヴェリング』
　◆　◆　◆　◆　◆　◆
『威嚇』『咆哮』『加速』『身体強化』
『身代り(主人ヴィルマ)』[NEW]
§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§

「アシットちゃんのカードモンスターです、可愛がってあげてください」
凄いアシット、数分で魔物の心を掴んだ事になる
『身代り』まで覚えている…

「凄いですね、新しい特技まで覚えてます、『身代り』…アシットちゃんにダメージを与えるような攻撃はテンテンが代わりに受けてくれます」
「防御力が１０万ですから、殆どの攻撃は、テンテンにダメージを与えられないでしょう、アシットちゃんを守りたいというテンテンの気持ちの現れでしょう」

「まことか？最強のボディーガードということか？」
「身代りは、アシットちゃんに限定されますが、不可視の壁シールドも覚えてますし、回復系の魔法も使えます。攻撃力も１０万ですから軍隊に匹敵するボディーガードではないでしょうか」

僕はお礼より早くスタトベガスに行きたかった
宮殿からスタトベガスへ転移した
ワナキオさん、サーラさんをギルドに送らずに…

スタトベガスに着くと、テンテンからの念話で宮殿に呼び戻される
分身アバターを転移し送り、ワナキオさん、サーラさんをギルドへの転移をさせたことを追記しておく

◆スタトベガス◆
9:00　挨拶と説明
9:20　女子予選１次スタート(第１コース)
9:50　女子予選２次スタート(第２コース)
10:50　男子予選１次スタート(第１コース)
11:20　男子予選２次スタート(第２コース)

13:00　本戦女子の部
14:00　本戦男子の部
　▼　▼　▼　▼　▼　▼
スタトベガス　バトル大会　予選
１０kmランニング
コース１　片道５kmのランニング
　　　　　高さ５００m地点までの坂道
コース２　５００mのクライミング
　　　　　断崖絶壁のロッククライミング
　　　　　※命綱無し、最短記録５８分
コース３　５００mのマジベータ(魔力エレベータ)
　　　　　魔力５００以上を込めると上まで運んでくれる、５００以下だと動かない。魔力量で速度が増加する
※魔力５００で速度２km/h、１５分で上に着く
※過去最短記録３８分で往復１０ポイント
コース４　１kmマジカレーター(魔力エスカレーター)
　　　　　１００以上の魔力を込めると上まで動く、１００以下だと動かない。魔力量(１００単位)で速度が増加する。
※魔力１００で速度２km/h(片道３０分)
※過去最短記録　５０分１０ポイント(３００消費)

制限時間１時間、どのコースを使ってもＯＫ
組合せ自由

コースを往復し、タイムと周回ポイントで順位を決める
１時間以内なら、何往復してもよい、ポイント加算式
ランニングコース、マジカレーターは片道５ポイント、マジベータは１０Ｐ、クライミングコースは１５Ｐ
過去最高１５ポイント(獣人のランニングコース)、ロッククライミングコース制覇者(数名：獣人)

本戦出場者：ポイント　各コース上位８名　同ポイントはタイムの速い人
　▲　▲　▲　▲　▲　▲

　～　～　～　～　～　～
時間が少し戻って…
「マジベータにマジカレーターって　帝都にも無いよね」
「そだね　たぶん、どこにも無いと思うよ。分身僕が作ったから」
「妖精の館のエレベータを作ってたら、バトル大会関係者にコース変更の相談を受けて、昨日作った」
(「マジベータをコースに使えないか？」って感じの内容)

「帝都の宮殿に作る試作品ってことかな？」

お嫁さん達は、呆れてました。

マジカレーターの場所は結界魔法の張られたコースだった、結界を突破出来る魔力があっても走る体力がない職業が多く、今一盛り上がらなかった。
魔力量で時間短縮させたいコースなら、走らなくてもいいように、マジカレーターやマジベータにした。

※参加エントリー人数を聞いて、第２のコースを作りました
関係者に驚かれたのは言うまでもありません

(お嫁さんと星獣が予選で争い、予選落ち…お嫁さん達が予選落ちになりそうだったからコースを増設したことは内緒です、予選通過が僕らだけになりそうだったから、増設したのもあります　少しだけ)

※観覧者用に撮影カメラとモニターを作りました
撮影カメラ…監視眼モニタリングアイを付与した魔道具をコースに１００台ほど設置、画面の分割、切り替えでライブ映像を楽しめる様にしました。
関係者に驚かれたのは言うまでもありません。
※帝王様の要望で、『シアター』グリフォンバージョンを宮殿に設置(＃１３７話参照)
　～　～　～　～　～　～

9:18　第１グループ
女子がスタート地点に集まる
ルージュ、まゆ、シーレン、エナはマジベータを目指す
エスプリ、ミーゼ、スイレンはマジカレーターを目指す
ノイチはランニングコースを選択

「位置について、用意スタート！」ドーン魔法の爆発音

ルージュ、まゆは他を寄せ付けないスピードでマジベータへ、魔力を込め、あっという間に上に着く
余りの速さに歓声が上がる
参加証をかざすチェック　１位まゆ、２位ルージュ　直ぐに折り返し、マジベータで降りる　
３位シーレン、４位エナ
参加証をかざすチェック　シーレン、エナも折り返す、マジベータで降りる
エスプリ、スイレン、ミーゼの順にマジカレーターで上がってくる
５位エスプリ、６位スイレン、７位ミーゼ

マジベータコース　片道１５００消費で５分
　　　　　　　　　往復３０００消費で１０分
　　　　　　　　　片道１０００消費で１０分
　　　　　　　　　往復２０００消費で２０分
まゆ、ルージュ　２往復２０分
　　　　マシカレータ１２００消費で往復１０分
　　　　ランニング２往復２０分(約時速60km/h)
シーレン、エナ　１往復１０分
　　　　マジカレーター８００消費２往復３０分

マジカレーター　　片道３００消費で１０分
　　　　　　　　　往復６００消費で２０分
　　　　　　　　　片道４００消費で７分３０秒
　　　　　　　　　往復８００消費で１５分
エスプリ、ミーゼ
　　　　　　　　２往復６００で４０分
　　　　　　　　１往復８００で１５分
スイレン　　　　２往復６００で４０分
　　　　　　　　　片道３００で１０分

ランニングコース　片道上り約３０分下り約２５分

ノイチ　　　　　２往復４４分
　　　マジカレーター片道３００消費で１０分
　　　　　　　　

〈結果〉
１位まゆ　　　８０Ｐ５０分(４往復)
２位ルージュ　８０Ｐ５１分
３位シーレン　６０Ｐ５５分(４往復)
４位エナ　　　６０Ｐ５７分
５位エスプリ　３０Ｐ５５分(３往復)
６位ミーゼ　　３０Ｐ５７分
７位スイレン　２５Ｐ５７分(２往復と片道)
８位ノイチ　　２５Ｐ５８分
※他国のＳランク冒険者よりランクＣのミーゼ、ノイチが上でした、スイレンより上位(１～６位)は帝都冒険者Ｂランクです

第２グループ
9:48　スタート地点に集まる女子
コゼロデ＝カップ・リコーン
ボドレイ＝アクエリウム
ビス＝パイ・パイシス
スリエ＝エリース
カーラ＝キャンサー・リン
エルザ＝リブラ
等が、参加

星獣達は、まゆたちの記録に合わせるように手加減した

１位エルザ＝リブラ　　　　　　　８０Ｐ５７分
２位カーラ＝キャンサー・リン　　８０Ｐ５７分
３位スリエ＝エリース　　　　　　８０Ｐ５７分
４位ビス＝パイ・パイシス　　　　８０Ｐ５８分
５位ボドレイ＝アクエリウム　　　８０Ｐ５８分
６位コゼロデ＝カップ・リコーン　８０Ｐ５９分
７位カラオッケイ冒険者Ｓ１　　　２０Ｐ５３分
８位帝都冒険者Ａー１　　　　　　１５Ｐ５１分
※星獣は帝都冒険者Ｂランクです、ナイバータで登録したので、スタトベガスで登録したお嫁さん達と被りませんでした。

エスプリ「やっぱり　こうなったね」
エナ「当然ですわ」
シーレン「余裕でした」
ミーゼ「ショウリさんも頑張ってください」

アニメ「これ予選？　楽しそうだね」
マンガ「楽しそうだね　ぼくらもこれから予選？」

予選も賭けの対象です
お嫁さん達は、きちんと(第１グループの)１～８位(８連単)を当ててました。　(￥o￥)エナもミーゼも機嫌が良くなりました
※第２グループの１～６位(６連単)をエスプリが当てたのには驚きました。　(￥o￥)ミーゼとエナも便乗してました(ミーゼも、エスプリのスキル、最低保証『１』が勝ちの要因だと気づいた様です)

残り１７７８日(1月20日)

1月23日　帝都入学試験
1月末　竜宮城ドラゴンシーパレス

〈余談〉
「ねぇ、ノイチ　２０日今日はシーズーの学園の合格発表の日だよね」
「はい、ノイチ私　ギルドの掲示板見てきました、シズワもリフトもエルブも合格してました」
「バトル大会、終わったらどうするの？」
「実技は自信ありますから、学科を勉強しようと、図書館にでも行こうかと思います、試験まで…」
「そお、僕も勉強しようかな？一緒に」
赤くなるノイチ

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