これって?ゲーム?異世界?

久留米天狗

第2章 第34話 自動回収?

第2章 ブラックスマホの伝説
第34話 自動回収?



前回のあらすじ

宿屋でまた魔力寄付ドネーションをし無料宿泊が出来た
ミーゼさんと同室宿泊の手続きをした
鍛冶屋に鉄塊を売った




 僕らは鉄塊4つを銀貨16枚で売って、鍛冶屋を後にした

ミーゼさんの ご主人様はお金持ち(¥o¥)のくだりは省略

*パーティーボックス*
〈共有〉(追加)
 鉄塊       17 → 4

 銀貨       16 ← 16

「ショウリ 何か聞こえる?…」

「? 僕には何も聞こえないよ」
「? 私にも聞こえません?」

「人間の言葉じゃない 信号 『助けて』って言ってる」

「「え? 信号? 『助けて』?」」

「あっちから」
僕とミーゼさんは、エスプリの指示する方へ歩いていった

「小屋?」
「納屋?」
その小屋?の回りに、中を心配そうに覗き込む数人の村人がいた

「あの~ すみません 何かあったのですか?」
ミーゼさんが若い男性に質問した

「あ~~(僕の頭の上のエスプリに驚いてます)~~ いえね、産まれるらしいんですよ、ただ、難産みたいで…」
男性の目線は直ぐにミーゼさんへと変わった

「産まれる? 赤ちゃんがですか?」
こんな小屋で?(僕)

「馬の出産よ」「イタッ」
そこは馬小屋だった
男性の隣の女性が答えた ミーゼさんに見とれていた男性は女性につねられたようだ

「難産?」

「え~ 子馬が出で来ないみたいなんです」
女性は男性とミーゼさんの間に位置を変えた

“もしもし ショウリ このままじゃ 赤ちゃん死んじゃうよ 何とか出来ない?”

【神眼】
僕は馬小屋の中を『神眼』で覗き、母馬を診察した
お腹の中の子は双子、お互いの脚が絡まり子宮から出られない状態だった

「すみません 通してもらえますか?」
僕は馬小屋へ入った
「その馬は双子を宿しています、脚が絡まり出られないようです」

「なっ? あんた誰だ? 何でそんただ事がわがる?」
(え? なまってます?)

「あっ… ぼ 僕はこの子のヴィルマでこの子が教えてくれました」
僕は咄嗟とっさにエスプリを言い訳に使った

「早くしないと、お母さんも赤ちゃんも死んじゃうよ」
エスプリが叫んだ

くち ポカ~ン状態
馬までポカーン脱力状態

(今なら)僕は馬に近づき
「大丈夫、僕が助ける!」僕の手が光る
(【神眼】+【小と大ナノデマクロ】 子馬を小さく…脚を更に小さく絡まりを外し、戻す…産道を少し大きく)

ヌルリ ボトッボトッ

子馬の双子が産まれた

うぉ~~~~~~~産まれた!

歓喜の声が響く

「ミナデカヒール」(【小と大ナノデマクロ】元に戻す【神眼】健康良好)
双子の子馬、母馬を回復させた

“ショウリ お母さんも赤ちゃんも無事?大丈夫?”
“ありがとうって言ってる”
“大丈夫、健康良好だよ”
エスプリは泣いてます(ToT)

「もう、大丈夫です」

「あ、あ あんた 何者だぁ? んだども、助かっただぁ」
「ありがとうございます ありがとうございます」
奥さん?は普通だ

馬主夫婦と回りの人には感謝・感動された
ミーゼさんも泣いて感動していた

“よかったぁ エスプリが教えてくれなかったら気づかなかったかもしれない エスプリは馬の言葉も解るの?”

“たぶん 普段は解らない 今回はお母さん馬が強い信号を出してたからかな? 子供を助けたいって”

“やっぱり 母は強し だね”


「ん? ミーゼさん? 大丈夫? 感動してるのですか?」
ミーゼさんが震えていた

「大丈夫です 少し 寒いだけですから」

「早く言ってくれたらよかったのに…」
僕は、ポーチから『リバーシブルローブ【】』を出した
「これに着替えたらいいですよ 馬小屋の隅ででも」

「え? いいのどぇすかぁ?」

パッ サッ
「どうです? 似合います?」
一瞬だった 目の前で着替えられたのにローブを取られた事さえ解らない程の一瞬でミーゼさんは着替えた
ミーゼさんも僕ら(エスプリ)と同じ面を表で着た


僕は軽く触れ(【小と大ナノデマクロ】サイズ調節…僕のサイズだったので、長身のミーゼさんに合わせて部分的に大きくしたり小さくしたり)、【ストーブ】を付与した

「とてもよく似合うよ」

「あっご主人様が触れたら温かくなりました、愛を感じます」

なぜ僕の方が赤くならなければならないのか?
「あ 愛はどうかなぁ? 温かいのは魔法だし」

はたから見ればペアファッション?同じ素材のとても珍しいジャンパーとローブ(エスプリ含む)を着ているのだから、付き合っている2人(と1匹)に見えなくはない

“ここにインクさんが来たらどうなるかな?“
そんな事を考えたら

「あら? ショウリさんとミーゼさん、エスプリさんも」
インクさんが来た チェアさん達も一緒に

「ど ど ど どうしてインクさん(達)が ここへ?」

“ショウリが エッチな事を考えたから”
「なっ?」

「はい?」
インクさんが驚いた

「あっいえ 何でもないです」
“まだ同調念話シンクロフォン繋がってたのね”

“変な事考えるショウリが悪い”プツッ
(まだ何も考えてませんでしたよ 両手に花とか?)

「どうかしました?」
インクさんが不思議そうに見てくる

「どうして 皆さんがここへ?」

「明後日の移動にここの馬主さんの馬を借りる交渉に…」
チェアさんは少し暗い浮かない様子だ

「もう一度お願いに来た次第で」
コピーさんが、何度か来ているような事を言った

チェアさん達は馬主夫婦と交渉し始めた
奥さんが会釈したので、僕もつい会釈した
「………………そうです」
「え……………」
「ありがとうございます」

交渉は終わったみたいだ

「はぁ…ショウリさんはどんな魔法を使ったのですか?」
チェアさんは呆れたように呟いた

「????? はい?(・・;)?」

「そうですよ、先程まで馬の貸し出しを渋っていた馬主さんが 喜んで貸してくれると言うから驚きです」
ジームさんも呆れたように呟いた

「ご主人様ですから!」
 ミーゼさんは胸を張って強調する
 胸じゃないですよ僕の事をですから



暫く村外れの方に歩き
「ミーゼさん、もう少し時間がありますから、連携の確認で村の外の魔物を狩りませんか?」
僕は『神眼』で村の外の魔物を3組、確認していた
近い順に四手ゴブリン4体、四手ゴブリン5体、おおスライム3体
アンデッド系の魔物の反応は近くに無いなぁ昼間だからかな?


「はい、ご主人様の実力を私も確認したいです」

「では、行きましょう」

僕らは、歩いてそこへ向かった

「あそこですね ミーゼさんは、ここで見ていてもらえますか?」(希望します)

「は はい」
ミーゼさんは納得していないみたいだがそう答えた
(仕方ないよね…僕が希望したから)

僕はポーチから、炎の刀(試作品)を出し装備した

「えっ? 剣? 刀?」
ミーゼさんは、僕が魔法を使うものと思っていたみたいだ、ここまで手ぶらだっし普通戦闘直前まで収納されているとは思わなかったのだろう、僕が刀を使うことも


炎の刀こいつのデビュー戦です」
「『身体強化』からの『加速』」
パワーとスピードを上げて、四手ゴブリンの群れに飛び込んだ
ダッ カチャリ ヒュン バッバッ バッシュ ブスッ ボワッ カチャリ
刀を抜いた時間は一瞬だった
 2体の上半身下半身が離れ、1体が縦割り、最後が突かれ炎で焼かれた
ミーゼさんには刀身が見えなかったと思う…見せたくなかったというのが本心(オリハルコンのミスリルコーティングですから)

「流石、ショウリ」
「……………」パチクリ「す 凄すぎです」
ミーゼさんは、ドロップアイテムを集めながらそう言った(凄すぎですミーゼさん(--;))

「ミーゼさん、ポーチに魔力を込め登録後、それを入れてみて下さい」
僕はミーゼさんをパーティーボックスのパーティーメンバー扱いにするため希望した
ミーゼさんが魔力をポーチに流し、アイテムをポーチに収納した

*パーティーボックス*(ポーチ型)
(追加)
〈ミーゼ専用〉(5/50)
 四手ゴブリンの腕  2
 四手ゴブリンの耳  4
 四手ゴブリンの核  4
 銀貨        8
 銅貨       20

「わ 私専用… ご主人様 いいんですか?」

「まだ正式なパーティーではありませんがポーチを使えた方が何かと便利ですから」
僕が、微笑むとミーゼさんは涙目で見つめ返した

「次、行きますよ」
「はい!」今までの10倍くらい元気だ…現金だ?(--;)

「次は僕は暫く攻撃をしません、魔物に囲まれた場合を想定して、ミーゼさんの実力を確認したいです」
「解りました 何とかやってみます(お金のために)」

僕は四手ゴブリン5体のほぼ中央に飛び込んだ

「アイスバインド」「アイスウォール」「アイスニードル」
アイスバインドで足止めし、僕にアイスニードルが当たらないようアイスウォールで囲み、アイスニードルの連射で、四手ゴブリン5体を倒した

「凄いですね アイス系の連続魔法 サポート(足止め)、ガード、攻撃 1度で見れてよかったです。威力もありそうでしたし、魔法速度もかなりなものだと思います」
流石、Cランクの魔導師 ミーゼさんはやはり強いのだと確信できた

*パーティーボックス*
(追加)
〈ミーゼ専用〉(5/50)
 四手ゴブリンの腕  5 ← 3 
 四手ゴブリンの耳  9 ← 5
 四手ゴブリンの核  9 ← 5
 銀貨       18 ← 10 
 銅貨       45 ← 25

「ミーゼさん、魔物のドロップアイテムが持てないような冒険者さんは普段はどうしているのですか?」
僕はドロップアイテムを集めるのも収納持ちでないと大変だなぁと思い、疑問に思ったことを聞いた

「ドロップアイテムの自動回収がされないのは、ご主人様がまだ冒険者登録をされてなく、クエスト管理アプリをお持ちじゃないからですよ」

「????? (・・;)?自動回収?」

「はい、ドロップアイテムはスマホにカウントされ、消えます…だからといって、スマホに収納されたわけでなくその場で手に取る事は出来ません、アプリ内の数字が増えるだけ…カウントされるだけです、設定で自動回収をOFFにも出来ますが」
僕はそれでいいのか?まるでゲームだと思ってしまった(--;)「○○を手に入れた」のテロップだけですもんね

「自動回収だと素材の場合はどうなるの?」

「ギルドで精算をすれば受け取れます、受け取り期限があり時間が過ぎた物は劣化・腐敗するので注意が必要なものが多いです、途中セーブポイントできちんとセーブし整理しておかないと10種類1種上限50で、大きいものは容量を使います収納数もかなり減ります…薬草を50入れられても、薬草を50入れた袋は2つくらいしか入れられません…上限はランクで変わりますが」

パーティーボックス★☆☆☆☆の簡易版引き出しはギルド…的なアプリバージョン ということかな?

「そうなんだ」

「スマホが出来る アプリが出来る前は全部自分達の判断で選別回収してました…以前は大変でした」

そこも、父さん達の影響なのね(--;)
感謝されてますよ、父さん、母さん

「僕も早く冒険者登録をしないとね」

「そうですよ ご主人様」

「ねぇ ショウリ ポーチに自動回収機能無いの?」

「????? (・・;)?自動回収機能?」

エスプリの発言に僕はポーチに魔力を流してみた
(自動回収…)

ピッ
『自動回収設定』
[オン]  [半自動] *[オフ]
※半自動…選択回収が出来ます

ありました
「あった 出来る」
戦闘では疲れてませんが、とても疲れた気分です(--;)

[オン] ボチッ

『詳細設定』
お金   *[所有者]  [共有]  [メンバー指定]
アイテム *[所有者]  [共有]  [メンバー指定]
レア物  *[所有者]  [共有]  [メンバー指定]
依頼    [所有者] *[共有]  [メンバー指定]

ミーゼさん お金を自分に設定しないでください
とりあえず 全部[共有]でポチッ
お金    [所有者] *[共有]  [メンバー指定]
アイテム  [所有者] *[共有]  [メンバー指定]
レア物   [所有者] *[共有]  [メンバー指定]
依頼    [所有者] *[共有]  [メンバー指定]

ミーゼさんが共有部分の現在庫を見て驚いてます(¥o¥)

「これでドロップアイテムは自動回収出来るね、もっと早く気づくべきでした」(--;)

「ご主人様 全部 共有でいいのですか?お金やレア物やお金とかも」

「今、お金 2回言いましたよね 回収後に相談して個人へ振り分けたりしましょう 今はこれで」

「共有部分の換金は 換金はどうします?いつします?」

「はぁ(--;) 少なくともトトマ村を出ないと出来ませんよ」

「そうですね そうでしたね 残念です」
「(28日 夕方以降)キンゴタウン ブツブツ」

「……………(--;)」

「次は、おおスライム3体です 僕、エスプリ、ミーゼさん 1体づつ 出来ますか?」

「任せて!」
「はい、出来ます!」

「じゃ行くよ」
僕は刀で、エスプリは『体当たり』の連続、ミーゼさんは『アイスバインド』と杖の打撃で倒した

*パーティーボックス*
〈共有〉(追加)
 おおスライムの核  11 ← 3
 おおスライムの液玉  1 ← 1

 銀貨        19 ← 3

〈エスプリ〉(追加)
 銀貨         1 ← 1

〈ミーゼ〉(追加)
 銀貨        19 ← 1

〈共有〉
 銀貨        17 → 2

「え? ボクも」(ToT)ショウリ
「え? ご主人様は?」

「エスプリも頑張ったから、僕は今は要らないから」

「ありがとう ショウリ」

「お金持ち…だから? ですか? 倉立ちますか?」
「…(--;) それは聞かない」(希望します)

「うっ」
またまた涙目で見つめるミーゼさん(T-T)



「ミーゼさん、そろそろ分所へ行きましょうか?」
「『テレポート』で」
ミーゼさんの手を握った
「え? キャッ」「キャッ」

僕らは、『テレポート』でギルド分所へ飛んだ





残り1819日



・トトマ村の伝承
トトマ村では、双子…人も家畜も幸運の象徴的な扱いをするようで、とても縁起がいいことらしい

〈アイテム紹介〉
リバーシブルローブ【ストーブ】
温かくするだけなので、付与を『ストーブ』にした

※魔法
『ストーブ』回りを温かくする


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