最弱天職でなんとか生きていきます!
2話 王都
「ねぇーカム〜  まだ着かない?」
「まだだよ。もう少しで森を抜けるから。そしたら着くよ」
俺たちは先ほど、村のみんなに挨拶をして村を出てきたのだ。そしてこの、鬱蒼と茂る森を通って、ダンジョンがある街に向かっていくのである。いまはまだ森の中だ。
「ねぇーカム」
「どうかしたのか?」
「私達って天職を手に入れて、やっとスタートに立ったんだね」
「そうだな。俺たちは孤児だったもんな」
8年前のあの日、全てが変わった。
「ふわぁ〜」
「あ、父さんおはよう!」
「おはよう。カムはやっぱり起きるの早いな〜」
「父さんが遅すぎるんだよ。母さんはもう畑に行ってるよ」
「そうか。じゃ、父さんも早く行かないとな」
「よし!カムー行くぞー!」
「うん!」
僕の父さんと母さんはこの村でも若くて、強くて、みんなの役に立ってるんだ!自慢の父さんと母さんだよ!僕もいずれ父さんや母さんみたいにみんなの役に立てるようになるんだ!
「母さーん!」
「あら、カムも来たのね」
「そうだよ!今日は父さん達の手伝いをするんだ!」
「さすが私達の息子ね」
この畑は広いけど水をやったりするのはすぐに終わる。なぜなら僕の母さんの天職が《魔術士》だから。水の魔法でぱぱっと終わるんだ。それに《魔術士》はレア天職で火、水、風、土の四属性が使えるから汎用性も高い。父さんは《聖騎士》で戦いが強いらしい。あと、僕の父さんと母さんはどこかの偉い人だったらしい。
「じゃあ、始めるわよ?」
「おうー」
母さんが杖を持ってこう唱えた。
〝アクアマリン〟
虚空から魔力に呼応するかのように水が出てきた。そしてゆっくりと流れるように畑に落ちた。
「やっぱり、母さんはすごいや!」
「ふふ、そうかしら」
「お前の母さんはすごいんだぞ。なにせ俺が惚れた女だからな!」
「ちょっと、何言ってるの?恥ずかしいじゃない」
「はは、そんなに照れなくてもいいじゃないか」
「もう!カムの前でしょ?ちょっと……ンっ…ンっ………はぁ〜〜〜」
2人の間を銀色の糸が繋ぐ。
「2人とも何してるの?」
「違うのよ!カム!これは………「おーい!!アク、イリスー!!大変なんだ!!村が盗賊に襲われているんだ!!助けてくれないか!?」
父さんと母さんは盗賊を倒しに行った。でも数が多くて村のみんなを守りながらだと到底勝てそうになかった。
それに盗賊のボスがやって来た。父さん達なら勝てると信じてた。ボスは村の人を人質にして父さん達を嬲った。父さんや母さんは強かった。父さんは特に。父さん達は時間稼ぎをしてくれたみたいで、僕と同じくらいの子供たちが大人に連れられて逃げていた。その中には幼馴染のレナもいた。
「さぁ、君も早く逃げるよ!!」
「ま、待ってよ。父さんと母さんがぁぁぁ!!!」
「アクとイリスに言われてるんだ!!君を安全な場所まで守ってほしいと!その思いを無駄にするわけにはいかないんだ!!わかってくれ!」
「えっ?父さんと母さんが?」
「そうなんだ!だから早く逃げるよ!!」
僕は抱えられて逃げた。
ギリッ
音がしたので上を見ると僕を抱えている人が歯をくいしばって泣いていた。そしていつのまにか僕も泣いていた。
「カム?どうしたの?ぼーっとして」
「ああ、あの時のことを思い出しててね」
「そうだね。あの時は何も出来なかったけど今度はちゃんと出来るよ!」
「そうだな」
少し進むと奥に光が見えてきた。光がだんだん強くなって、最高潮に達し、森を抜けたと実感した。
「カム!森を抜けたよ!ほら王都も見えてきたよ!」
レナの言葉通り森を抜け、美しく輝く王都が見えてきた。【女神の都】とも呼ばれるほど、世界で一番美しい王都だ。一般名称は王都アルカナだ。
「やっと着いたな」
「そうだね」
「うわぁ〜 門の前に並ばなきゃダメなのかー これ絶対長い」
「確かに長いだろうけど、しっかり並ばないと入れないからね」
「次の方!あなた達はどこからきましたか?」
「近くの村から来ました」
「目的は?」
「ダンジョンに入るためです」
「なにか身分を証明できるものはありますか?無いのであれば今ここで一時的に仮身分証を発行しますので発行した後に、またここに来てください。仮身分証は銀貨1枚です」
「わかりました。仮身分証の発行をお願いします」
「わかりました。少しお待ちください」
お金は銅貨、銀貨、金貨、白金貨になっている。銀貨1枚で銅貨が、10枚の価値だ。金貨や白金貨も同じだ。一般の人であれば金貨1枚で約1年は暮らせる。
「どうぞ、お通りください」
今回でダンジョンまでいこうと思ったんですけどいろいろ書いたらいけませんでした。
すみません!次はちゃんとダンジョン入るのでよろしくお願いします。フォローやコメントお願いします。更新は不定期です。
「8年前の」をつけたしました。
「まだだよ。もう少しで森を抜けるから。そしたら着くよ」
俺たちは先ほど、村のみんなに挨拶をして村を出てきたのだ。そしてこの、鬱蒼と茂る森を通って、ダンジョンがある街に向かっていくのである。いまはまだ森の中だ。
「ねぇーカム」
「どうかしたのか?」
「私達って天職を手に入れて、やっとスタートに立ったんだね」
「そうだな。俺たちは孤児だったもんな」
8年前のあの日、全てが変わった。
「ふわぁ〜」
「あ、父さんおはよう!」
「おはよう。カムはやっぱり起きるの早いな〜」
「父さんが遅すぎるんだよ。母さんはもう畑に行ってるよ」
「そうか。じゃ、父さんも早く行かないとな」
「よし!カムー行くぞー!」
「うん!」
僕の父さんと母さんはこの村でも若くて、強くて、みんなの役に立ってるんだ!自慢の父さんと母さんだよ!僕もいずれ父さんや母さんみたいにみんなの役に立てるようになるんだ!
「母さーん!」
「あら、カムも来たのね」
「そうだよ!今日は父さん達の手伝いをするんだ!」
「さすが私達の息子ね」
この畑は広いけど水をやったりするのはすぐに終わる。なぜなら僕の母さんの天職が《魔術士》だから。水の魔法でぱぱっと終わるんだ。それに《魔術士》はレア天職で火、水、風、土の四属性が使えるから汎用性も高い。父さんは《聖騎士》で戦いが強いらしい。あと、僕の父さんと母さんはどこかの偉い人だったらしい。
「じゃあ、始めるわよ?」
「おうー」
母さんが杖を持ってこう唱えた。
〝アクアマリン〟
虚空から魔力に呼応するかのように水が出てきた。そしてゆっくりと流れるように畑に落ちた。
「やっぱり、母さんはすごいや!」
「ふふ、そうかしら」
「お前の母さんはすごいんだぞ。なにせ俺が惚れた女だからな!」
「ちょっと、何言ってるの?恥ずかしいじゃない」
「はは、そんなに照れなくてもいいじゃないか」
「もう!カムの前でしょ?ちょっと……ンっ…ンっ………はぁ〜〜〜」
2人の間を銀色の糸が繋ぐ。
「2人とも何してるの?」
「違うのよ!カム!これは………「おーい!!アク、イリスー!!大変なんだ!!村が盗賊に襲われているんだ!!助けてくれないか!?」
父さんと母さんは盗賊を倒しに行った。でも数が多くて村のみんなを守りながらだと到底勝てそうになかった。
それに盗賊のボスがやって来た。父さん達なら勝てると信じてた。ボスは村の人を人質にして父さん達を嬲った。父さんや母さんは強かった。父さんは特に。父さん達は時間稼ぎをしてくれたみたいで、僕と同じくらいの子供たちが大人に連れられて逃げていた。その中には幼馴染のレナもいた。
「さぁ、君も早く逃げるよ!!」
「ま、待ってよ。父さんと母さんがぁぁぁ!!!」
「アクとイリスに言われてるんだ!!君を安全な場所まで守ってほしいと!その思いを無駄にするわけにはいかないんだ!!わかってくれ!」
「えっ?父さんと母さんが?」
「そうなんだ!だから早く逃げるよ!!」
僕は抱えられて逃げた。
ギリッ
音がしたので上を見ると僕を抱えている人が歯をくいしばって泣いていた。そしていつのまにか僕も泣いていた。
「カム?どうしたの?ぼーっとして」
「ああ、あの時のことを思い出しててね」
「そうだね。あの時は何も出来なかったけど今度はちゃんと出来るよ!」
「そうだな」
少し進むと奥に光が見えてきた。光がだんだん強くなって、最高潮に達し、森を抜けたと実感した。
「カム!森を抜けたよ!ほら王都も見えてきたよ!」
レナの言葉通り森を抜け、美しく輝く王都が見えてきた。【女神の都】とも呼ばれるほど、世界で一番美しい王都だ。一般名称は王都アルカナだ。
「やっと着いたな」
「そうだね」
「うわぁ〜 門の前に並ばなきゃダメなのかー これ絶対長い」
「確かに長いだろうけど、しっかり並ばないと入れないからね」
「次の方!あなた達はどこからきましたか?」
「近くの村から来ました」
「目的は?」
「ダンジョンに入るためです」
「なにか身分を証明できるものはありますか?無いのであれば今ここで一時的に仮身分証を発行しますので発行した後に、またここに来てください。仮身分証は銀貨1枚です」
「わかりました。仮身分証の発行をお願いします」
「わかりました。少しお待ちください」
お金は銅貨、銀貨、金貨、白金貨になっている。銀貨1枚で銅貨が、10枚の価値だ。金貨や白金貨も同じだ。一般の人であれば金貨1枚で約1年は暮らせる。
「どうぞ、お通りください」
今回でダンジョンまでいこうと思ったんですけどいろいろ書いたらいけませんでした。
すみません!次はちゃんとダンジョン入るのでよろしくお願いします。フォローやコメントお願いします。更新は不定期です。
「8年前の」をつけたしました。
コメント
鬼怒川 ますず
いきなりで唐突な展開ではあるが、それ故に面白くなりそうで今後に期待します