不幸な男は異世界で最強になったようです
21#魔王幹部、来襲
俺が剣を鍛えてもらってから3ヶ月が過ぎたある日。
俺はとりあえず、あれから親方の工房で鍛冶スキルを覚えることにした。
最近やっとスキルを使えるようになり、そこそこ腕もたってきていた。
「いやぁ〜まさかお前が鍛治スキルを習いたいなんていうとは思わなかったぜ」
「まぁ、結果これなんだからいいじゃん」
「そうだな、お前の魔法にはいっつも世話になってるしな」 
俺は親方に加工のための炎を貸すことを条件に鍛冶スキルを覚えさせてもらっていた。
「多分今日で終わりだろうな〜」
「もうそんな時期か?俺としてはもう少しいて欲しかったが....」
「まぁ、俺も冒険者稼業があるからな」
「おう、分かってるぜ。でも、たまには来るんだろ?」
「そりゃ、仲間の剣とかも直してもらわないといけなからな」
ちなみに俺が鍛治スキルを学ぶために通っていたことは親方に頼み込んだその日にバレた。その後時々エレナ達が様子を見に来ていたのだ。だから親方とはある程度面識がある。
「いつまでも、お前の火力に頼ってちゃいけねぇからな。さて、そろそろか?」
「そんな時間か、ありがとう親方。今回も世話になったよ」
「いいってことよ。ビスケが悲しむから流石に月に1回は来てくれよ?」
「分かってるって。んじゃ!」
俺は『移動』で屋敷に帰った。
その翌朝、時計は6時30分を示していた。
「んんーぅん!さて、いい朝だ!せっかくだし使わないエンペラーの素振りでもするか」
俺は敷地内の訓練場で剣の素振りをしていた。
にしても非常に軽い。肩の力もいらないし、この魔法かけてよかったぜ。
俺は難なく素振りをこなしていた。その時、俺は背後に物凄い殺気と、魔力を感じた。
「っ!」
俺が振り返ると目前にナイフがあった。俺はエンペラーでナイフを弾き『探知』を発動させる。反応は俺の背後にあった。俺はしゃがんで予想通り頭狙いのナイフを避け、投擲者の腹部に膝蹴りを打ち込む。それと同時に左足を軸にした右回し蹴りで投擲者を吹っ飛ばす。
「....手応えは薄いな....お前誰だ?」
「さすがはレベルカンスト。まさか俺の気に気がつくとはな」
「そりゃ、あれだけ殺気と魔力放出してたらわかるさ」
「いや、普通は気が付かない。俺の『隠密』が発動するからな」
「まさか無属性魔法か?」
「相手にいうわけがないだろう?」
「やって見ればわかるさ。『隠密』」
すると俺の体は透明になっていき、風景に溶け込んだ。
「バカな!これは俺だけの魔法だ!貴様に使えるはずが!」
「よっと。まぁ、無駄口はいいとしててめぇは誰だ?」
「...まぁいい、ここに来たのはお前を殺すためではない。俺は魔王幹部七人衆の1人、暗殺者のズズ。魔王様の命により今日は貴様に忠告しに来た」
「何を?」
「殺されたくなければ自害することだ。もう時期貴様ら冒険者を我ら七人衆最強の一角が殺しにくる。名をヘラクレス。不死身のヘラクレスだ」
「ヘラクレス?、それって神話のあれじゃねぇか」
「神話?何を言ってるのか知らんが奴には言葉は通じない。ただ我らには従う。あと二日後に貴様らを殺しにくるだろう。王都の破壊含めてな」
「へぇ〜そうなのか。んで?それだけか?」
「...驚かないのか?焦らないのか?」
「アホかお前?今焦ったってどうもできねぇだろ?お前の言い分だとそいつはこっちに向かってきてるんだろ?ならその時に迎撃すればいい」
「ふん、俺の言葉から状況を判断するとは。なかなか頭のキレるやつだ。だか、それも二日後までだ。せいぜい逃げ延びるがいい」
そのままズズは姿を消し立ち去ろうとする。俺は
「待て」
「なんだ、もう貴様にいうことは無いぞ」
「そのヘラクレスって奴、心臓が12個あるだろ?」
「なっ、何故それを!」
「当ったりか〜何、とある知識を用いただけだよワトソン君」
「まさか、今貴様が言っていた神話とかに関係があるのか!?」
「さぁな。教えてやんねーよー。じゃあな『強制遮断』」
「待て!きさ....」
ま、と言おうとしたところで俺は幹部を違う場所にすっ飛ばした。
◇
あれから約2日が経とうとしていた。もちろんエレナ達にはあの日に言われたことをしっかりと言ってある。そんな時、王都の街のサイレンが鳴った。
「緊急事態!緊急事態!大量の魔物が城北にて発生。中心には....あれは!....魔王幹部不死身のヘラクレスです!至急王都にいる冒険者はギルドに集まってください!繰り返します!至急ギルドに集まってください!」
(俺達が今いるのはエレナの実家、つまり王城である。省いたが今日はエレナの誕生日なのである。)
「!!、まさか本当にきやがった!」
「行くわよ、ショウタ!」
「おう!」
俺たちは急いでギルドに向かった。ギルドにはもうたくさんの冒険者が集まっていた。そして中心にはギルド長が立っていた。
「皆、分かっているとは思うがこれは厄災級の魔物が相手な訳では無い。相手は人間をやめた化け物。魔王幹部最強の一角と言われる不死身のヘラクレスだ。多分、俺たちが束になっても勝てる確率なんて1%に等しい」
ギルド長のその言葉を聞いて周りの冒険者達はざわつき始める。「まじかよ....オレまだ死にたくないぜ?」「おいおい、勘弁してくれよ....」とかいう人もいた。だが、次のギルド長の言葉に全員の声が無くなる。
「しかし!しかしだ!俺たちはこんな苦境でも乗り越えてきた!こんなものは絶体絶命なんてことではない!勝てる確率があるのなら!賭けてみようじゃないか!ここで逃げれば一生恥さらしとして生きていくことになるだろう!それでもいいのか!」
全員が静まり返る。この時点で逃げ出そうとするやつは誰もいない。つまり
「覚悟はできているな!武器をとれ!魔王幹部がなんだ!この城を!、この街を!、守って見せようじゃないか!」
その瞬間、歓声が沸く。
なんだこれ、俺のリターナ防衛戦の時と言ってること同じじゃねぇか。
この後、俺達は北の城門に移動して魔物と魔王幹部を迎え撃つこととなった。
俺はとりあえず、あれから親方の工房で鍛冶スキルを覚えることにした。
最近やっとスキルを使えるようになり、そこそこ腕もたってきていた。
「いやぁ〜まさかお前が鍛治スキルを習いたいなんていうとは思わなかったぜ」
「まぁ、結果これなんだからいいじゃん」
「そうだな、お前の魔法にはいっつも世話になってるしな」 
俺は親方に加工のための炎を貸すことを条件に鍛冶スキルを覚えさせてもらっていた。
「多分今日で終わりだろうな〜」
「もうそんな時期か?俺としてはもう少しいて欲しかったが....」
「まぁ、俺も冒険者稼業があるからな」
「おう、分かってるぜ。でも、たまには来るんだろ?」
「そりゃ、仲間の剣とかも直してもらわないといけなからな」
ちなみに俺が鍛治スキルを学ぶために通っていたことは親方に頼み込んだその日にバレた。その後時々エレナ達が様子を見に来ていたのだ。だから親方とはある程度面識がある。
「いつまでも、お前の火力に頼ってちゃいけねぇからな。さて、そろそろか?」
「そんな時間か、ありがとう親方。今回も世話になったよ」
「いいってことよ。ビスケが悲しむから流石に月に1回は来てくれよ?」
「分かってるって。んじゃ!」
俺は『移動』で屋敷に帰った。
その翌朝、時計は6時30分を示していた。
「んんーぅん!さて、いい朝だ!せっかくだし使わないエンペラーの素振りでもするか」
俺は敷地内の訓練場で剣の素振りをしていた。
にしても非常に軽い。肩の力もいらないし、この魔法かけてよかったぜ。
俺は難なく素振りをこなしていた。その時、俺は背後に物凄い殺気と、魔力を感じた。
「っ!」
俺が振り返ると目前にナイフがあった。俺はエンペラーでナイフを弾き『探知』を発動させる。反応は俺の背後にあった。俺はしゃがんで予想通り頭狙いのナイフを避け、投擲者の腹部に膝蹴りを打ち込む。それと同時に左足を軸にした右回し蹴りで投擲者を吹っ飛ばす。
「....手応えは薄いな....お前誰だ?」
「さすがはレベルカンスト。まさか俺の気に気がつくとはな」
「そりゃ、あれだけ殺気と魔力放出してたらわかるさ」
「いや、普通は気が付かない。俺の『隠密』が発動するからな」
「まさか無属性魔法か?」
「相手にいうわけがないだろう?」
「やって見ればわかるさ。『隠密』」
すると俺の体は透明になっていき、風景に溶け込んだ。
「バカな!これは俺だけの魔法だ!貴様に使えるはずが!」
「よっと。まぁ、無駄口はいいとしててめぇは誰だ?」
「...まぁいい、ここに来たのはお前を殺すためではない。俺は魔王幹部七人衆の1人、暗殺者のズズ。魔王様の命により今日は貴様に忠告しに来た」
「何を?」
「殺されたくなければ自害することだ。もう時期貴様ら冒険者を我ら七人衆最強の一角が殺しにくる。名をヘラクレス。不死身のヘラクレスだ」
「ヘラクレス?、それって神話のあれじゃねぇか」
「神話?何を言ってるのか知らんが奴には言葉は通じない。ただ我らには従う。あと二日後に貴様らを殺しにくるだろう。王都の破壊含めてな」
「へぇ〜そうなのか。んで?それだけか?」
「...驚かないのか?焦らないのか?」
「アホかお前?今焦ったってどうもできねぇだろ?お前の言い分だとそいつはこっちに向かってきてるんだろ?ならその時に迎撃すればいい」
「ふん、俺の言葉から状況を判断するとは。なかなか頭のキレるやつだ。だか、それも二日後までだ。せいぜい逃げ延びるがいい」
そのままズズは姿を消し立ち去ろうとする。俺は
「待て」
「なんだ、もう貴様にいうことは無いぞ」
「そのヘラクレスって奴、心臓が12個あるだろ?」
「なっ、何故それを!」
「当ったりか〜何、とある知識を用いただけだよワトソン君」
「まさか、今貴様が言っていた神話とかに関係があるのか!?」
「さぁな。教えてやんねーよー。じゃあな『強制遮断』」
「待て!きさ....」
ま、と言おうとしたところで俺は幹部を違う場所にすっ飛ばした。
◇
あれから約2日が経とうとしていた。もちろんエレナ達にはあの日に言われたことをしっかりと言ってある。そんな時、王都の街のサイレンが鳴った。
「緊急事態!緊急事態!大量の魔物が城北にて発生。中心には....あれは!....魔王幹部不死身のヘラクレスです!至急王都にいる冒険者はギルドに集まってください!繰り返します!至急ギルドに集まってください!」
(俺達が今いるのはエレナの実家、つまり王城である。省いたが今日はエレナの誕生日なのである。)
「!!、まさか本当にきやがった!」
「行くわよ、ショウタ!」
「おう!」
俺たちは急いでギルドに向かった。ギルドにはもうたくさんの冒険者が集まっていた。そして中心にはギルド長が立っていた。
「皆、分かっているとは思うがこれは厄災級の魔物が相手な訳では無い。相手は人間をやめた化け物。魔王幹部最強の一角と言われる不死身のヘラクレスだ。多分、俺たちが束になっても勝てる確率なんて1%に等しい」
ギルド長のその言葉を聞いて周りの冒険者達はざわつき始める。「まじかよ....オレまだ死にたくないぜ?」「おいおい、勘弁してくれよ....」とかいう人もいた。だが、次のギルド長の言葉に全員の声が無くなる。
「しかし!しかしだ!俺たちはこんな苦境でも乗り越えてきた!こんなものは絶体絶命なんてことではない!勝てる確率があるのなら!賭けてみようじゃないか!ここで逃げれば一生恥さらしとして生きていくことになるだろう!それでもいいのか!」
全員が静まり返る。この時点で逃げ出そうとするやつは誰もいない。つまり
「覚悟はできているな!武器をとれ!魔王幹部がなんだ!この城を!、この街を!、守って見せようじゃないか!」
その瞬間、歓声が沸く。
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