妖精の嫁なんて俺にはいらない

ノベルバユーザー132373

俺の学園生活

「あぁ~、腹が痛ぇ~。」
真夏の冷房の効いていない教室で俺は腹を抱えながらつぶやいた。
「まただよ。真夏に腹痛とかあり得ね~。」
友達の大樹が大爆笑しながら言った。

ちなみに、俺の名前は秋川久鳥。誕生日は9月15日。
時々こうやって急に腹痛が起こる。 

「大丈夫?腹痛薬いる?」
彼女はクラス委員長の如月春。成績優秀、運動神経バツグン、才色兼備の完璧ガール。
「あ、あぁ。」
俺は裏声になりながらそう返事をした。
「じゃあ、お大事に。」
振り返った時に髪から甘い匂いがした。
「いいよなぁ、如月さん。」
大樹がニヤニヤしながら言う。確かに俺も恋人にするならあんな人がいいとは思う。

「あんた達なんか無理に決まってるでしょ!高嶺の花よ!」
彼女は如月春の妹の如月優。クラスのマスコットキャラのような存在だ。
「わかってるよ!同じ如月でもお前には興味ないけどな!ペチャパイ!」
大樹が怒り気味に言う。
「誰がペチャパイですって!」
「お前以外誰がいるんだよ!シスコン!」
「なっ!」
「うるさいから喧嘩するなよ。」
周りの視線が痛いのでとりあえず二人の喧嘩をやめさせた。その後の授業でも二人はにらみ合っていた。

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