ナビで異世界冒険譚
ナビゲータの誘い
「う、うーん」
身体中が筋肉痛のように痛い。いったいオレはどうなったんだ?死んでしまったのか?自問自答しながら、おそるおそる目を開けてみた。
なんだか森の中のような風景が目に入った。空は青く澄み渡っている。時間は昼間のようだ。
「あの世…なのかな?」
死んだのだとしたら、あんまり実感がないのでなんとなく呟いてしまう。
「とりあえず、ここに居ても仕方ないかな」
身体中まだ痛いが動けないほどでもないので、とりあえず森の出口を探してみることにした。
獣道を歩いていると、腐った肉のような臭いニオイが充満してきた。
「何のニオイだろ?それにしてもクサい」
臭いながらも獣道を歩いていると向かいから子供くらいの背丈の「何か」を見つけた。
「何か」もこちらに気づいて近付いてくる。
徐々に全体像がわかるにつれヤバいものであることが明らかになっていく。
鋭い眼光に鋭い牙、そして小さな角に手に持った木の棒、緑色の身体。
「ゴ、ゴブリン?!」
そう呟いた瞬間にゴブリンは襲いかかってきた!
「キェー」
奇声をあげて手に持った棒を振り上げてくる!
「ゴン!」
鈍い音が左腕から響いた。避けるヒマもなくゴブリンの攻撃をくらってしまったのだ。
「こ、怖い。助けて!」
攻撃を受けたのと怖さで腰が抜けてしまい、逃げたくても思うように動けない。
ゴブリンは追い討ちをかけるように、もう一度振りかぶっている!
もうダメだ…そう思った時に以前聞いた声が響いた。
「右手をゴブリンに向けて[ファイア]と叫んで下さい」
理解はできなかったが無我夢中で右手をゴブリンに向けて叫んだ!
「ファイア!!」
すると1mほどの火の玉が右手から飛び出し、ゴブリンを包み込んだ。
「グァァ!」
断末魔の叫びをあげてゴブリンは焼け焦げた。やがてゴブリンは消えて小さな赤色の石と木の棒が残った。
「ピコピコーン♪」
場違いなメロディーが頭の中で響いた。
「おめでとうございます。レベルアップしました。」
また、頭の中に直接話し掛けてくる謎の声がした。
「いやいや、だれなの?」
なんだか、ホッとしたからか急に理不尽な状態に陥った事にムカついて強く問い質した。
「申し遅れました。ワタシは新しく転移されたそら様の案内役です。この世界をナビゲーションするために、しばらくお手伝いいたします。」
ナビすると言ったコイツはさらに続けて言った。
「今倒したゴブリンから赤色の魔石が出て来たと思います。それは町で換金出来るので持って行きましょう。木の棒は武器として持っていても良いでしょう。」
「いやいや、次々言われても理解が追いつかないし、なんでナビしてくれるのか分からんし、ここはどこなのか分からんし、なんで魔法みたいな火の玉が出たのか分からんし、分からない事だらけだよ…」
分からない事を直球で聞いてみた。
「失礼いたしました。ここはグリモワールという世界です。そら様がいらした世界とは違う、いわゆる異世界という事になります。そら様のように異世界から転移された方をお助けするのがワタシの役目です。」
「ここグリモワールでは魔法職が一般的でそら様も魔法職です。ちなみに先ほどの[ファイア]は魔法職の初期魔法になります。」
なんとなく理解はできたが、なんと異世界へ転移していたとは…
「じゃあ、この後はどこに行けば良い?」
「まずは一番近い町の[アルマゲート]にいきましょう。町で冒険の準備を整えます。そのためにも先ほどの魔石は忘れずに持っていきましょう。」
「了解」
なんか納得できなかったが、行くアテもないので仕方なく従う事にした。
魔石と木の棒を拾って一番近い町の[アルマゲート]へと歩いていくのだった。
<レベル1>の状態
HP:6
MP:5
STR:4
DEF:3
AGL:5
INT:7
《魔法》
・ファイア(MP消費:2)
↓ ↓
<レベル2>の状態
HP:8
MP:8
STR:5
DEF:4
AGL:6
INT:9
《魔法》
・ファイア(MP消費:2)
身体中が筋肉痛のように痛い。いったいオレはどうなったんだ?死んでしまったのか?自問自答しながら、おそるおそる目を開けてみた。
なんだか森の中のような風景が目に入った。空は青く澄み渡っている。時間は昼間のようだ。
「あの世…なのかな?」
死んだのだとしたら、あんまり実感がないのでなんとなく呟いてしまう。
「とりあえず、ここに居ても仕方ないかな」
身体中まだ痛いが動けないほどでもないので、とりあえず森の出口を探してみることにした。
獣道を歩いていると、腐った肉のような臭いニオイが充満してきた。
「何のニオイだろ?それにしてもクサい」
臭いながらも獣道を歩いていると向かいから子供くらいの背丈の「何か」を見つけた。
「何か」もこちらに気づいて近付いてくる。
徐々に全体像がわかるにつれヤバいものであることが明らかになっていく。
鋭い眼光に鋭い牙、そして小さな角に手に持った木の棒、緑色の身体。
「ゴ、ゴブリン?!」
そう呟いた瞬間にゴブリンは襲いかかってきた!
「キェー」
奇声をあげて手に持った棒を振り上げてくる!
「ゴン!」
鈍い音が左腕から響いた。避けるヒマもなくゴブリンの攻撃をくらってしまったのだ。
「こ、怖い。助けて!」
攻撃を受けたのと怖さで腰が抜けてしまい、逃げたくても思うように動けない。
ゴブリンは追い討ちをかけるように、もう一度振りかぶっている!
もうダメだ…そう思った時に以前聞いた声が響いた。
「右手をゴブリンに向けて[ファイア]と叫んで下さい」
理解はできなかったが無我夢中で右手をゴブリンに向けて叫んだ!
「ファイア!!」
すると1mほどの火の玉が右手から飛び出し、ゴブリンを包み込んだ。
「グァァ!」
断末魔の叫びをあげてゴブリンは焼け焦げた。やがてゴブリンは消えて小さな赤色の石と木の棒が残った。
「ピコピコーン♪」
場違いなメロディーが頭の中で響いた。
「おめでとうございます。レベルアップしました。」
また、頭の中に直接話し掛けてくる謎の声がした。
「いやいや、だれなの?」
なんだか、ホッとしたからか急に理不尽な状態に陥った事にムカついて強く問い質した。
「申し遅れました。ワタシは新しく転移されたそら様の案内役です。この世界をナビゲーションするために、しばらくお手伝いいたします。」
ナビすると言ったコイツはさらに続けて言った。
「今倒したゴブリンから赤色の魔石が出て来たと思います。それは町で換金出来るので持って行きましょう。木の棒は武器として持っていても良いでしょう。」
「いやいや、次々言われても理解が追いつかないし、なんでナビしてくれるのか分からんし、ここはどこなのか分からんし、なんで魔法みたいな火の玉が出たのか分からんし、分からない事だらけだよ…」
分からない事を直球で聞いてみた。
「失礼いたしました。ここはグリモワールという世界です。そら様がいらした世界とは違う、いわゆる異世界という事になります。そら様のように異世界から転移された方をお助けするのがワタシの役目です。」
「ここグリモワールでは魔法職が一般的でそら様も魔法職です。ちなみに先ほどの[ファイア]は魔法職の初期魔法になります。」
なんとなく理解はできたが、なんと異世界へ転移していたとは…
「じゃあ、この後はどこに行けば良い?」
「まずは一番近い町の[アルマゲート]にいきましょう。町で冒険の準備を整えます。そのためにも先ほどの魔石は忘れずに持っていきましょう。」
「了解」
なんか納得できなかったが、行くアテもないので仕方なく従う事にした。
魔石と木の棒を拾って一番近い町の[アルマゲート]へと歩いていくのだった。
<レベル1>の状態
HP:6
MP:5
STR:4
DEF:3
AGL:5
INT:7
《魔法》
・ファイア(MP消費:2)
↓ ↓
<レベル2>の状態
HP:8
MP:8
STR:5
DEF:4
AGL:6
INT:9
《魔法》
・ファイア(MP消費:2)
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