ラッシュ列伝

ユーサン

リベンジマッチ

そこには美農田と香川の姿があった
「賭けはわいの勝ちじゃな!!フンっ」
「なんで先輩が…群れがあったじゃない…」
そういえばこのセリフどこかで聞いたことあるな…。
俺はそう思い考え、思い出した。寒川との再会も同じようなこと言われたな…。まぁ寒川の件については忘れよう。「なんだっけ?その絶界みたいな…絶界もどきてきな?ものを使ってみたら上手くいった」俺は少し距離を詰めつつそれをいかにはぐらかすかを重視しながら前に進んだ。
「絶界もどき…そう簡単に出来るわけないでしょ?それとも何、私をからかっているんですか?そうですよね…こんな小さな私…」おいおいおい。背のことは何も言っていない。確かに140後半…下手したら前半の彼女だからといって馬鹿になんて思っていない。むしろお人形みたいで抱き…ごほんごほん。とりあえず生徒会は身長にコンプレックス抱いてるやつ多すぎるだろ…。…?!フォーチュンスタイナーが発動した、来るか?。光の旋律かのように連鎖して現れた線は複雑に描かれていた。
「そんじゃいくばい!少し尺だが、香川と協力しろという命令だからしょーがないわい!フンっ」
「足を引っ張らないで下さいね、美農田先輩」2人で協力なんて聞いていない。それに、命令って絶対ユウが一枚絡んでる。あいつ厄介事しかもってこないな!。しかも遠近両用じゃないか!でも、あの二人の能力(チカラ)的に協力できるのか?とにかくフォーチュンスタイナーに従うしかない。彼女が俺に向かって走り、距離を詰めてくると思いきや美農田がまず、真空刃を使ってきた。その直後驚きを俺は隠せなかった。「消えたっ?!」そう、真空刃に紛れて香川が消えたのであった。「ここよ、先輩」突如消えた彼女は脇腹にまで距離を詰めていた。咄嗟にフォーチュンスタイナーに従い足払いをかけるも一歩遅く俺の横っ腹に何か分からないが衝撃がはしる。かろうじて足払いも入ったが衝撃のせいでダメージを与えるほど力が入っていない。それより美農田の真空刃がやばい。あれを今食らったら間違いなく死ぬ。俺は真空刃を意識に入れていたおかげで衝撃の痛みを抑えつつ、彼女に蹴りを入れるようにバク宙し距離を置く。よくこんなのできるよなおれ?!。「あら、1本いただいたと思ったら避けるの…次は手加減しませんよ」美農田はまた、真空刃を出てきた。今度は2本…いや振り的に三本。後ろで見えないだけだが、三本だろう…。直後、同時にフォーチュンスタイナーの発動と彼女の姿が消えた。俺も絶界とやらをもう一度使うか。俺の予測でしかないがこの技は相手がいてこそ輝く技。フォーチュンスタイナーの命令通りにしていれば確定だが、張り合いたくなった。幸いフォーチュンスタイナーは彼女の動きの予測点にも繋がる。彼女が次に現れるポイントは背中…連想の直後彼女が背中に現れた。俺はそれを予知していたので後ろに肘打ちを仕掛ける振りをして彼女の背後に回るのが作戦だ。「なんで、また分かるんですか?超能力ですか?宇宙人ですか?あなたは」直後彼女は俺が思う通り消えた。そう、これこそ狙い。実はシュタイナーはその後、肘打ちで得た回転を軸にさらに回し蹴りをしろと言っていた。つまり彼女はさらに俺の前にまた現れる。それを逆手に背後にいく。これが、作戦であった。瞬きをする程の数コンマの間お互いの気配という名の姿が消えた。そして彼女の後に俺はいた。成功だ!そして左蹴りを多少体制を下ろしている彼女に向かって蹴りをぶつけようとした瞬時、驚きを隠せなかった
「なるほど、確かにもどきですね。これ。私じゃ.なければ多分通じますよ。もどきですもん、私には通用しません。ゲームオーバーです。でも正直びっくりです。」
なんと、彼女は軽々しく受け止めた。やばい、美農田の真空刃が来る。これが、狙いか!。くそっ、なんで分かった。そして、フォーチュンスタイナーがまた輝いた。なんとこの片足を掴まれた状態から高くジャンプしろというのだから本当に頭がひとつ飛んでいる…。「しょうがねぇな」俺は片足を曲げれないので足の裏の筋肉を全放出して舞い上がった。「えっ?!そんなのありですか?!ずるいですよ!」充分お前もずるいと思うのを言いこらえ、何とか彼女の手を解きジャンプした。天井には届かないものの、最悪の状態は避けれた…いや、ジャンプしたから分かった。3枚目の風の壁、真空刃の意味を。「フンっ!もうジャンプは対策済みだわい!!」俺は足を真空刃に取られ咄嗟に頭を手でガードし、床に背中から落ちる。痛い、とてつもなく痛い。背中・脇腹・手の痛みをこらえて立ち上がる。
「本当に先輩は図太いですね。先程から驚きを隠せません。でも、諦めてください。こちらは2人。あなたは一人。どうするんですか?」そうだよ、この状況はどうにも変えられない。とりあえず、1人を倒さなきゃ話にならない。美農田は休ましてはくれず、また真空刃を打ってきた。彼女の姿もまた消える。俺もそれについて行くためフォーチュンスタイナーの発動とともに時間差で消える。まず、彼女の姿が見えた。それに続き俺は蹴りのモーションと共に前にでてくる。彼女はまた、読んでいたかのように掴もうとする。フォーチュンスタイナーはそう容易く破られてしまうのか…。いや、違う。まだ線はある。掴まれたと同時に俺はもう片足を彼女に向かって膝蹴りを食らわそうとした瞬間また彼女が消える。そして俺も消えるそれをあと2回ほどしていると美農田の真空刃がこちらの方に届いてきた。さらにフォーチュンスタイナーが続きの旋律を従えた。そうか、この2人の協力は香川のリードがあってこそ成り立つ力。美農田が打ち、それに合わせる。ならば、美農田を撃てば…いける!
俺は最後に消えて彼女に攻撃をするふりをして美農田の方に全力疾走していった。そして美農田の懐にまでたどり着きアッパーを食らわす。喰らえ、ベジー〇のアッパーカット!!。美農田は不意をつかれたか思ったより体をよろめかせて、体制を崩した。
「痛いわい!香川こっちにこさせちゃ意味無いだろ!」
「あら、よけられるかと思いまして…」
「もういいわい!俺一人で相手してやる!フンっ」
「そうですか…フェアでもないとおもってましたし、私は先に行かさせてもらいますね」
なにやら、美農田との一騎打ちになった。これなら、先程より勝率は格段にあがる。なにより、香川に対してこちらは部が悪い。勝てるかもしれない…
「よぉし、リベンジマッチと行くか!一宮!」彼はまた真空刃をだしそれに続き距離を詰める。タイマンだと距離を縮めてくるのか。だが、近距離は願ったり叶ったり俺に部がある。絶界もどきを使い、一気に彼の横っ腹にまでいく。腹に一発入れようとした瞬間
「ごめんなさいね。先輩からはあくまで協力との命令、悪いけどあなたの負けよ」なんと今まで絶界で気配を消していたのか!?今度はガードなんて言葉は知らず、もろに食らった。「くそっ、なんでいんだよ…。」
そして俺は意識を2日連続失った。

「目が覚めたようね。まぁ、やったほうじゃない?」
そこには寒川と髪に反射して眩しいほど輝く夕焼けの背景が目を覚ますと待っていた。どうやら、相当寝ていたらしい。流石に、ダメだな。
「負けたよ。香川って子は強いな」目の前の光景を忘れるために話を促す
「そうね、あの子は強いわ。2つ名ももってる。邪道操芸(シャドウノウス)意味は暗闇を制する。私でも厄介だわ」
寒川でも苦戦するのか。あの子は俺には早すぎる相手だったのかもな。そりゃ、しょうがないな。
「この先、俺はどうすればいい?どうすれば強くなれる?」何言ってるんだ俺は。絶対口にしないような言葉を吐いている。変に寒川を意識している。これからどうすればいい?俺自体が自分にどうありたいか聞きたいもんだ。こうして終わった平凡な日常と始まった異端な日々はスタートした

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