ラッシュ列伝

ユーサン

Rush RUN

次の日の朝になった。昨日の事が夢ならある意味いいものなのだが、背中がと顔が痛い…夢ではないようだ。
俺はいつも通りに登校し、教室に入る。今日は特に気分もそこまで悪くは無いので朝寝はしない。現在8時20分過ぎであり、SHRは40分スタートな為人が少ない中、寒川とユウの姿があった。「おもったより早いのね」「昨日は眠れたかいのう?」おれはおぅと素っ気ない返事を返し席についた。実は朝寝をしない理由はもうひとつあった。オーディン討伐についての会議を30分からやる予定だったからだ。俺はそれで…と話を進めるよう切り出すとユウがいつものように話してくれた「具体的にはまず情報収集からだな!なによりその裏使天王の実態と目的…そして今年度に開催されるとされている大会についてだな。それと同時進行で使天王ともアポを…しかも直接的に取りたい。今頃だが、使天王の使は天使の使だからな!」そうだ、言われるまでもなく使天王は4人いて使天王なのかもしれない…だが、四天王とは漢字が違うから4人とも限らないか。「使天王は合計何人いるんだ…?」「使天王に関して言えば4人いる。そこのルシエルこと寒川、アラキエルこと戸塚 電幸(とつか でんこう)、カマエルこと寒川 代美(さむかわ よみ)、オーディンこと 鎌倉 予知夢(かまくら よちむ)と異界としてルシファーのわいだ」やはり使天王だけあって4人なのか…。だけどユウが使天王?なのか…だけど異界ってなんだ?「ユウのルシファーはなんで異界なんだ?」ユウは俺に語るように説明した「わしは元々ルシエルとして活動していたが、ちーっと暴れすぎて追放されんだっ!だが、俺は転生し見返すためにルシファーとして降臨したのだ!はは」「ただ勝手に名乗ってるだけでオーディンから認められてないけどね…」寒川はそうポツリと呟くとユウはなんも注意されてないしなによりあいつあーゆうの好きだろ?って誤魔化していた。そうすると寒川は「それよりこれからどうするかね。とりあえずミライくんは力を付けること。Rush RUNは単純に見えて深いのよ…特に昨日はチーミングも見てたし何となく予測できると思うけど団体もチラホラいるし、大変なのよね…」ん…寒川は俺のことをミライくんと呼んでいた。きっと小学校の時の呼び方を変えずに来たのだろう。その後寒川は俺に丁寧にRush RUNのことを教えてくれると 「キーンコーンカーンコーン」と鐘がなった。みんな席は隣と前なので戻ることはないが寒川は「頑張って、ヒーローさん…」そう軽く馬鹿にするように言うと前を向いた。その呼び方やめろよ…

問題のお昼の時間になった。ユウは基本的にRush RUNには参加しないらしい。生徒会が代わりに出て力をつけろとの事だ…あいつはそーゆーの好きだな。寒川も今日は邪魔したくないと生徒会で食べるらしい。その代わりに今日は美農田ともう1人小柄な女の子が参加するらしいな。「わしは昨日の事忘れんわい!今日は負けんぞっ!ふんっ」美農田はてっきり怒っているのかと思っていたら案外前向きなんだな。良い奴だ。「きょっきょうはよろしくおねがいし…ます」何この子…可愛い。なんて清純な人なんだ。可愛いすぎる。「おっおう…名前は?」「わったしは香川 景光(かがわ かげみ)ですっ」香川 景光か…いい名前だ!うむ!「俺の名前は…」
「知ってます!会長さんの親友でありライバルのミライさんですよね!」なんだ知ってるのか…しかも会長の事が好きなのかそこはテキパキ言えていた。会長の事尊敬してるんだなっていうとはいっ!と元気よく笑顔を見せてくれた

昨日の通りおばちゃんの所に集まる群がり。今回は後からの参戦だ。美農田は最前列で景光ちゃんは僕と同じく1番後にいた。そうすると昨日のようにおばちゃんはラーシュ GO!といって大勢が走り出した。
寒川の教えその1
なれないうちはうしろから!乱戦が前列では必要不可欠だから後からだとそれを避けられる。
確かに前にいたヤツらがどんどん横に倒れている。
それを皆は軽くジャンプなり横に避けるなりして走っていく。俺も倒れたヤツらには悪いが横に避けて走っていく。
寒川の教え2
ルートは学食堂をでてそのまま直進。階段を上がり上の階へ。そして軽い多目的ホールを通る。階段を降り俺達が学食堂に入った廊下から入りゴール。問題は多目的ホールの乱戦をどう逃げ切るか
これに関しては前回の美農田を見て解決に近しいものを出している。
寒川の教え3
廊下での混戦状態は無視しろ
現在、廊下では倒れている人達のみで戦っている様子は見られない…。俺は香川に話しかけようと横を見た。香川の目が違う。そして1度階段には左に曲がらなければならない。そこで初めて混戦状態を見た。「おい…こんなん無視しろとか不可能だろ…」隙間なんてほんの一瞬。戦いに勝ってもまた戦いが続きそうな混雑具合…満員電車はいや!。「先輩、少し手荒ですがお疲れ様です…ごめ…」瞬時にフォーチュンシュタイナーが発動した。だが今度は直線と言うより気持ち悪いほどの曲線だ…なんだよこれ見てるだけで吐きそう。曲線は軽く足から1本、右腕左腕から2本ずつ、そして頭から1本だ。感覚的に覚えなきゃ行けないのか…これ。同時進行ではないよな…やっぱこれ勘ですわ、第六感ですわーはははは。「ごめんなさい」彼女はそう言うと目の前から消えた。どこにいっ…頭が本能的に90度曲がりつつ腰を後ろの方にやりつつ、右腕左腕をバランスを保つ為に手前の方に伸ばした。「嘘でしょ…完璧ではないけどかなり鍛えたのよ、絶界が…」彼女は一言告げるとため息を吐き、また消えて次は混戦の後ろの方にいた。そして、あなたにはまだ勝てなさそう…頑張ってね、先輩さん!と先輩心を削る精神攻撃の後に消えていった…。あれはなんなんだ、絶界みたいなのを言っていたが、聞いたことある…父親から。なんか戦いには制空権が存在し、お互いがフィールドを作る。でも、剣道とかでもあるがある視線を一時的に向けて本来の場所の意識を向けさせないみたいなことを。俺にも出来るかな…!?。また見えたよこの線は…。ほんと好奇心旺盛だな!少年心擽って悪かったよ!すまなかった。とりあえず、やってみるか。絶界ね…俺はフォーチュンシュタイナーに従い先程出ていた足を軽く上げた。素早く、そしてその瞬間に周りの視線を軽く感じる。その後腰を捻り視線は完全に俺だ。でもあくまで俺の顔に向けてだ。単純に足をあげたことにより上の方に意識を向けさせ、本来したに下げた足へ意識をやるはずだが、腰のひねりのおかげか顔に行く。そしてその下げた足こそが目的。素早く下げた足をクラウチングスタートのように地面を蹴り体制も低く気づいたら俺は前線の前にいた。だが、香川のとは何かが違う…。あいつはもっと何かが凄かった。だが、混戦は避けた。問題の多目的ホールにたどり着いた。

香川は驚いた顔でこちらを見ている…「なんで…」
俺は絶界もどき的な?と一言告げると美農田は
「やっときたばい、さぁやろうぜ」おいおい待てよ…前回は人の群れがあったはずだろ。なんでお前らやられてるねん…。Rush RUNのスタートはここからかな…

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