召喚しちゃって魔王討伐!?
22. ダンジョン頂上にて
僕達はこうして、次々とモンスターを屠っていった。
ーーーーーーー
ダンジョン頂上にて
「「はあはあはぁっ」」「……っ!!!」
「ここにボスがいるのか。」
「ええ。事前に調べておいたから。」
そうか。だからここまで来る時に1度も行き止まりは無かったし、考えてみれば僕はイリスに誘導されていた。
「じゃあ、行こうか。」
そう言って僕はボスへと近づき火属性魔術『火炎里』を唱えた。
「火炎よ、業火よ、死して屍となった、多くの人を、蘇らせ、紅く染め上げろ、我の声、言霊となり、多くに届け。覇切れ、火炎里っ!!」
僕はこれを口にした時見えてしまった。奥にある一輪の花が燃えるのを。
ーーーーーーー
後から聞いた話だが、唱える時イリスは分かっていたらしい。無くなることが。
ーーーーーーー
気がついた時には山が無かった。
「僕が消したのか?いやいや、まさかね。」
「そのまさかよ。」
あ、居たのか。てっきり死んだのかと…
「勝手に死んだ呼ばわりしないで!」
「え、エスパー!?」
「そんな事ないよ!誰でも分かるよ!てか、声に出てたし。」
「そっか、ごめん。」
「ん?何が?」
え、だって君は言ってたじゃないか。
弟を助けるんだって。。。
「それは、君がイリスが弟を助けるって言ってたじゃないか。」
「結局、レインも助けられなかったんだな。僕は。」
「いや、だから手に入れたんだよ?2つ。」
「へ?」
「多分だけど、ボスモンスターが花を食べたんでしょうね。そして、体の中で2つに増えてドロップしたってわけ。」
「ん?2つに増える?食べた?」
「じゃあ僕が消したのは?」
「さあ?分かんない。」
「けど、まあいんじゃない?手に入ったんだし。」
「そ、そうだね。帰ろうか。」
「………そ、そういえばイリス。イリスはどうして僕に付いて来たの?」
「強そうだから。いや、違うかな。書いておいたのよ。あなたはその魔法陣を踏み私は神崎優。君のことを鑑定し、ステータスを覗きみた。」
「なるぼど、そういう事だったのか。
まあ、いいや。帰るか。」
「うん!」
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