召喚しちゃって魔王討伐!?

回線弱者。

14.魔術聖書で覚悟を決める!?


そして、僕は出来るはず無いだろうと、あろう事か部屋の中で使ってしまったのだ。
その瞬間街の端で使えばその反対側の街の端で盲目になりそうなほどの強い光だった。

ーーーーーーーーーー

「あ…」

「はぁ。ビックリしちゃいましたよ、優さん!使う時は使うって言ってくださいよ。」

「と、とりあえず外に行こうか…」


それから、僕達は街の外に出た所の原っぱに来た。
そして、魔術聖書に載っている魔術を片っ端から使っていった。

「へーー。いいですね、優さん」

「誇れる事ではないと思うんだが。それに僕が良いならレインも大概いいだろ。僕と比べるんじゃなく、一般の人と比べたらな。」

そう、僕は使えてしまったのだ。現在、使える魔術の全てを。まあ、全てと言っても今出来る全てだから周囲に危険が無いものとワープなんかは使わなかったが、それでも初級魔術と中級魔術の半分は全て、使えたんだが…
そして、レインは精霊魔術を使えた。

「よし。逃げるか。」

「はい!そうですねって……ぇぇえ!!」

「なんて、冗談だよ。ホントに…ハハハ。」

「そ、そうですよね!う、うんうん!」

冗談なんかじゃなかった。この時僕は怖かったんだ。
本当に魔王を倒すことになりそうだったから、
けれど、そんな事をレインには言えない。レインは魔王を倒して、叶えたい夢がある。

僕は今何も無いけれど。何も無いからこそレインのために頑張ろうと。そう今決めた。


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