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片思い

日向葵

20話 元通り

警察との取り調べが終わり、私たちは解放された。私をナンパした人は現行犯逮捕という事になった。私は被害者側のため、今後も警察から連絡があるとのことで、親にも警察側から連絡が入った。母は動揺を隠しきれずに相当ショックだったようで電話越しで泣いていたという。

園崎さんが翔太先輩に学校側に連絡してくれたおかげで谷村先生が車で迎えに来てくれた。車から出た谷村先生が私たちの方にきて「大丈夫か?」というなり、警察が敬礼して「ご苦労様です」と言い、先生もお辞儀をし、挨拶を交わした。

「すいません、どうもお世話になっております。虹の丘高校、担任の谷村です。」

「あ、先生ですか。ご苦労様です。ご足労いただきありがとうございます。実はですね…」

警察官は事の経緯について谷村先生に話し始めた。私たちは学校に行く準備をした。



30分後私たちは学校へ向かうため谷村先生の車に乗り込んだ。車内ではしんとした私とは打って変わって菊永さんが大いに喋っていた。車に乗る前に谷村先生と園崎さんがギクシャクしていたが、「来てくれてありがとう」と言う園崎さんの言葉でその緊張感は溶けた。

園崎さんは助手席に自ら座り、谷村先生はその言葉に口元が緩み微笑んでいるように見えた。

その後学校に着き、谷村先生は3時限目の体育がもう既に始まっているから早く着替えてこいと言い、私たちを車内から出し教室へと向かわせた。

私たちはやや小走りになり教室へと体操着に着替えに行った。その間私たちは無言でさっきまで賑やかだった菊永さんも黙って授業の準備をした。さっさと着替えて5人は体育館へと向かった。私は、この空気に負けお礼を言いそびれてしまった。私はゆっくり着替え体育館へと向かった。

(なんか、言いにくい。でも言わなきゃ・・・。)

私は重たい気持ちを持ちつつ授業に参加したのだった。



体育館に入ると、シーンとした緊迫感が襲い、ひそひそ話をする人や針のように刺す視線を向けられながら体育の先生である樋口先生のとこに行った。

「沼田さん、大変だったね。これからバスケの試合なんだけど大丈夫そう?」

「はい、だ、大丈夫です。」

「じゃあ、園崎さんとこのチームでいいかしら?」

「…はい、わかりました。」

(よりにもよって何で園崎さんのチーム…)

私は先生が指定した園崎さんのチームであるBチームへと入った。園崎さんはいつもと変わらず、ツンとした表情で何にも無かったかのように振る舞う。他の女子生徒たちは、ひそひそと話し始め、嫌な雰囲気を漂わせた。ギクシャクしたこのチームで試合をするため全く身の入らない最悪の結果となった。

そして、園崎さんとの仲も元通りとなり、仲良くなることはなかった。

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コメント

  • 山木  美涼介

    やっぱいいですね~!
    僕も作品投稿したんで、よかったら見てください!
    自信作ですよ笑笑

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