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片思い

日向葵

17話 翔太先輩とのHOTメール

『翔太先輩へ 沼田智奈美です。アドレスと携帯電話番号の登録お願いします。
090-×××-××××。』

私は携帯の画面を見てはこれでいいのか悩んでいた。
なんだか素っ気なく、可愛らしさがなくとてもシンプルな文章。
だからと言って変に顔文字とか絵文字を使うのも私らしくない。
でも、翔太先輩には少しでも可愛く見られたい…。そりゃあ可愛く飾るのもいいだろう。
でも…。

「うーん」

ああでもないこうでもないと考えを巡らせると一番最初のシンプルな文章の方がいい気がした。
やっぱ欲のまま可愛らしさとか求めちゃダメだ。私は私なんだから。
四角い頭を丸くするのは容易ではないことを思い知るのだった。

送信ボタンを押すのに手が震えてなかなか出来なかった。
どうしよう…他の人と間違えてたらと不安を自分で仰ぎつつちゃんと確認してから送信ボタンを押した。
[送信完了]と携帯の画面に映った時はもうドキドキが止まらなかった。

送っちゃったー!という明るい私と、送ってしまった…という不安の私が入り混じり、複雑な気持ちになった。
「ふぅー。」と一呼吸おいて私はベッドの上に横になった。

今日起きたことを頭の中で記憶を辿っていた。
田辺が私に変なことを言って、周りに冷やかされてそれで…。

そもそも、今日倒れた原因は田辺亮介のせいだ。彼が変なことを言って私をからかったから。

それにしても、何であんなにしつこくつきまとうんだろう?
そんなことしたって無駄なことぐらいわかるはず。それでも諦められない理由なんてあるのかな?

私は田辺の行動が意味不明である意味不気味だった。
前から好きなのか、それとも好きじゃないのかというより、目立ちたいだけが目的な気がした。
でも、なんでそれが私なのか。そこが分からない。

そしてもう一つ気になったのは園崎さんの行動。確かに謝らなかったことで貸しはあったのかもしれないけど、なんだって私を保健室まで連れて行ってくれたのか。
まぁ、深い意味はないんだろうけど…。




そんなことを頭の中で考えていたら突然携帯からバイブの音と[メールが届きました]という表示が出た。
その送信者の名前は私が待ち望んでいた翔太先輩からだった!

画面をタッチすれば見れるが、なんだか見るのも惜しいような気がした。
見てしまうことを躊躇いながら恐る恐る画面にタッチした。
タッチはするが目をつぶってしまう。

恐る恐る目を開けるとそこには翔太先輩の人柄が出てる文章だった。

「おぉ!やっとメール来た!改めまして、古井翔太です!こちらこそよろしくな笑」

目を開けて良かったと心の底から思った!
下にスクロールするとまだ文章は書かれていた。

「P.S.何て呼んだらいい?」  

送られた文章を何度も何度も読み返すが、最後の追伸には躊躇してしまい、また、頭を抱えて考えるのだった。



翔太先輩、貴方への最初のメールはすっごく緊張したんだよ。

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コメント

  • 山木  美涼介

    あ、作品投稿したので、よければ見てください!

    1
  • 山木  美涼介

    最近忙しくて見れてませんでした。
    しかも、作品も投稿できてなくてすみません!
    、、、、、、いや、相変わらずいい作品ですね。

    1
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