片思い
11話 捜索
2年の教室は、うちら1年の教室より静かだった。
愛梨:「着いたね!さあ、会いに行こう!」
蒼:「でも、いるかなー?」
私たちは2年E組の教室へ行ってみるが、私たちが探している先輩はいない。
(…どこ行ったんだろう?)
ちょうどそこに探している先輩の友達である江口先輩が通った。
華恋:「江口先輩!」
江口先輩「おぉ!5人の美女が俺を呼んでるなんて、罪だな〜、俺。」
蒼:「何言ってるんですか?ちょっと聞きたいことがあるんですけど…」
江口先輩:「なーんだ、お目当は俺じゃないのね〜、ガックシっ!」
華恋:「それより、翔太…いや古井先輩知りませんか?」
江口先輩:「あー、なんか、用があるからってどっか行っちまったけど〜。なんかそっちも用あるのか?」
華恋:「いや、別に…」
愛梨:「何言ってるのよ、華恋!実は〜古井先輩に会いに来たんです〜」
華恋:「ちょっと、誤解されるじゃん!」
愛梨:「いいじゃん、もう〜照れちゃって〜!」
華恋:「そんなんじゃないってば!」
ちらっと藍の顔を見る。
様子が変だ。
いつもなら、愛梨みたいに「ホントだよ〜、華恋〜!会いに来ただって!きゃー!妬ける〜!」とか言う言うタイプだったのに…。
(もしかして…残念がってる?ま、まさか)
江口先輩:「そっかー、でも、何処とは聞いてないんだよな〜。聞き出そうとしたら秘密とか言ってさ〜。」
変だよな〜とヘラヘラ笑う江口先輩。私の心は稲妻が走ってる。嫌な予感…。
まさか、告白されに行ってる?
!
ヤバイ、ここから出て探さなきゃ!
華恋:「あ、ありがとうございました。探してみますね。」
愛梨:「え?探すの〜?ラインしちゃえば?」
華恋:「ラインしても既読ついてない…」
愛梨:「あ…マジか。じゃあ!探索だね!行こう!」
華恋:「では、失礼します!江口先輩!」
江口先輩:「おう!じゃあなー」
私たちは江口先輩と別れて翔太を探すことに。
翔太が行きそうな場所…
グランド?…いない
図書館?…いない
男子トイレ…には、いなさそう
まさか3年の教室?…行きたくないけど兄のとこかも…
華恋:「兄のとこかも…」
いやだけど、可能性はある!
蒼:「じゃあ行こう!」
階段を登り、3年の教室へ行く私たち。
3年の教室を通るのは通りにくい。受験生である3年は昼休みでも参考書や赤本で勉強中だった。
3年A組特進クラス。兄の姿はそこにあった。
相変わらず地味〜。
眼鏡に黒髪で短髪、卵形の顔でパッチリ二重。身長は175cmで細身の体型。眼鏡外せばイケメンとか言われてるけどどうかな〜と私は思う。本人もイケメンとか言われて嫌がってたし。まあ、兄のことはこの辺で。
私は扉をノックする。
あ…これ兄に言われてつい癖でやってしまう。
ノックに気づいた兄は、私のとこまで来た。
礼治「なんだ、こんなとこまで。」
華恋「別に。あのさ、翔太来てない?」
礼治「翔太?あー、来てない。来ててもずっと勉強してたから気づかなかったかも。」
華恋(使えねー)
華恋「あっそう。じゃあいい。」
礼治「うん。じゃあ」
華恋「…」
パタン。私は扉に触れて下を向いた。
(冷たい…昔はなんだかんだ言って優しかったけど…今はただの勉強オタクだ!そんなに頭良くなってどうすんだっつうの!)
みんなの方を向き直り笑ってみせた。
華恋「なんか、違ったね!次行こう!グランドかな〜」
瀬奈「うん!」
愛梨「にしても、華恋と華恋のお兄さん真逆の性格だね〜。」
華恋「そう?まぁ、兄は人と関わるの幼い時から嫌いなんだよね。一人でいることが好きみたいで、友達とかも少なくて。」
愛梨「華恋はつるむ派だもんねー!」
華恋「そりゃー、もちろん!」
…だって、そっちの方が楽しいじゃん!
この時、兄の言葉が脳裏によぎる。
『友達なんていなくても楽しい。人の顔色伺いながら無理して付き合うなんてつまんないだろう?』
全く納得できない一言だけど、胸に突き刺さる何かがあった。
ほれはまだ分からないけど…。
愛梨:「着いたね!さあ、会いに行こう!」
蒼:「でも、いるかなー?」
私たちは2年E組の教室へ行ってみるが、私たちが探している先輩はいない。
(…どこ行ったんだろう?)
ちょうどそこに探している先輩の友達である江口先輩が通った。
華恋:「江口先輩!」
江口先輩「おぉ!5人の美女が俺を呼んでるなんて、罪だな〜、俺。」
蒼:「何言ってるんですか?ちょっと聞きたいことがあるんですけど…」
江口先輩:「なーんだ、お目当は俺じゃないのね〜、ガックシっ!」
華恋:「それより、翔太…いや古井先輩知りませんか?」
江口先輩:「あー、なんか、用があるからってどっか行っちまったけど〜。なんかそっちも用あるのか?」
華恋:「いや、別に…」
愛梨:「何言ってるのよ、華恋!実は〜古井先輩に会いに来たんです〜」
華恋:「ちょっと、誤解されるじゃん!」
愛梨:「いいじゃん、もう〜照れちゃって〜!」
華恋:「そんなんじゃないってば!」
ちらっと藍の顔を見る。
様子が変だ。
いつもなら、愛梨みたいに「ホントだよ〜、華恋〜!会いに来ただって!きゃー!妬ける〜!」とか言う言うタイプだったのに…。
(もしかして…残念がってる?ま、まさか)
江口先輩:「そっかー、でも、何処とは聞いてないんだよな〜。聞き出そうとしたら秘密とか言ってさ〜。」
変だよな〜とヘラヘラ笑う江口先輩。私の心は稲妻が走ってる。嫌な予感…。
まさか、告白されに行ってる?
!
ヤバイ、ここから出て探さなきゃ!
華恋:「あ、ありがとうございました。探してみますね。」
愛梨:「え?探すの〜?ラインしちゃえば?」
華恋:「ラインしても既読ついてない…」
愛梨:「あ…マジか。じゃあ!探索だね!行こう!」
華恋:「では、失礼します!江口先輩!」
江口先輩:「おう!じゃあなー」
私たちは江口先輩と別れて翔太を探すことに。
翔太が行きそうな場所…
グランド?…いない
図書館?…いない
男子トイレ…には、いなさそう
まさか3年の教室?…行きたくないけど兄のとこかも…
華恋:「兄のとこかも…」
いやだけど、可能性はある!
蒼:「じゃあ行こう!」
階段を登り、3年の教室へ行く私たち。
3年の教室を通るのは通りにくい。受験生である3年は昼休みでも参考書や赤本で勉強中だった。
3年A組特進クラス。兄の姿はそこにあった。
相変わらず地味〜。
眼鏡に黒髪で短髪、卵形の顔でパッチリ二重。身長は175cmで細身の体型。眼鏡外せばイケメンとか言われてるけどどうかな〜と私は思う。本人もイケメンとか言われて嫌がってたし。まあ、兄のことはこの辺で。
私は扉をノックする。
あ…これ兄に言われてつい癖でやってしまう。
ノックに気づいた兄は、私のとこまで来た。
礼治「なんだ、こんなとこまで。」
華恋「別に。あのさ、翔太来てない?」
礼治「翔太?あー、来てない。来ててもずっと勉強してたから気づかなかったかも。」
華恋(使えねー)
華恋「あっそう。じゃあいい。」
礼治「うん。じゃあ」
華恋「…」
パタン。私は扉に触れて下を向いた。
(冷たい…昔はなんだかんだ言って優しかったけど…今はただの勉強オタクだ!そんなに頭良くなってどうすんだっつうの!)
みんなの方を向き直り笑ってみせた。
華恋「なんか、違ったね!次行こう!グランドかな〜」
瀬奈「うん!」
愛梨「にしても、華恋と華恋のお兄さん真逆の性格だね〜。」
華恋「そう?まぁ、兄は人と関わるの幼い時から嫌いなんだよね。一人でいることが好きみたいで、友達とかも少なくて。」
愛梨「華恋はつるむ派だもんねー!」
華恋「そりゃー、もちろん!」
…だって、そっちの方が楽しいじゃん!
この時、兄の言葉が脳裏によぎる。
『友達なんていなくても楽しい。人の顔色伺いながら無理して付き合うなんてつまんないだろう?』
全く納得できない一言だけど、胸に突き刺さる何かがあった。
ほれはまだ分からないけど…。
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