話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

片思い

日向葵

7話 あまのじゃく

古井先輩と会うのに浮足になっている私とは違い、園崎さんは雲がかっていた。




私の名前は園崎華恋。
担任の谷村に呼ばれ、沼田さんとのトラブルについて謝ることとなった。

でも、私は納得いかない。

だって、言われる方だって問題がある。
それに嫌なら嫌と否定するなり逃げれば良い。
でも、沼田さんは受け身で何にもせず抵抗してこようともしなかった。それって、バカにされてるみたいでもっとムカついた。

自分の愚かさは知ってる。わかってる。やったことだって確かに悪い。でも、それでも私たちはやらなきゃいけなかった。
だから、やったんだ。あいつの指示で。

(こうなるんだったら、あいつと手を組むんじゃなかった。面倒に巻き込まれたじゃん!)

しかもよりによって、翔太にバレるなんて…。

私は相談室から出た後、先生との対立が始まった。

「園崎!」

担任の谷村先生は私を呼び止めた。

園崎:「何ですか?マジウザいんですけど!」

谷村先生:「それが先生に対する態度か!」

園崎:「そうですけど、何か?」

谷村先生:「お前というやつは!そんなんじゃ社会に通用しないぞ!」

園崎:「別にいいですけど」 

(うるさいなー。こういう時に正論吐くとかあり得ないから!色々あんだよ、こっちは!)

こういう場合、どうやって逃げ切るか私はよく考えてしまう。
謝って反省するフリをする?…いや、ない。
このままシカトする?…それもない。
あー、もうどうすればいいのよ!
そんな時、翔太の言葉が頭をよぎる。

「素直になれ!お前なら出来るだろう?」

ちっ!
簡単に言わないで!
どうやって素直になればいいの?
私は素直じゃない!
そんな自分が大嫌い!

私の心は沼田さん以上にぐちゃぐちゃでズタボロだってのに…どうして?
どうして誰も助けてくれないの?
何でよ⁉︎

私は逃げ切れないと思った。
こうなったら徹底的に!

私は狂犬のように谷村を鋭く睨むように見た。
谷村は私に言葉をかけようとするが私の表情を見て言うのをやめた。

「っく…」

私の目から雫が落ちていく。その雫は、どんどん溢れ出してなかなか止まらない。

(ホント悔しい…何でこんな時に泣くんだよ!)

谷村は私に近寄って、さっきとは違い、柔らかく優しい口調に変わった。

谷村先生「園崎?」

華恋「な…何だよ…」

谷村先生「大きな声出して悪かったな…。先生、大人気なかった。ごめんな…」

謝る谷村を凝視した。
何でそんな簡単に謝れるんだよ!
私は強がってみせた。そして、素直に謝る谷村が羨ましかった。

華恋「はぁ?別にっ!っ…先生に同情とか…マジないんだけどっ!」

私は谷村に…先生に怒ってるんじゃない。

自分が大嫌いで…

でも、本当は素直になりたくて…

でも、どうすればいいのか分からない…

こんなんだから、好きな人にも嫌われる…

私は優しい言葉をかけてくれた谷村に背を向け、涙を袖でぬぐにながら廊下を走って行った。

その時、谷村は私を追わずただ廊下を走って行く私の姿を見届けることしかしなかった。


「片思い」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く