七つの役職
一人目の参加者
目が覚めた瞬間から違和感があった。
すぐにここは自分の部屋ではないと分かった。
「……どこだここ」
つぶやきながら雄一はベッドから降りて部屋を見回す。
あまり広くない部屋だ。部屋の四隅の柱は丸太が使われているようで、雄一はなんとなくここは山小屋の一室なのではないかと思った。
「何で俺ここにいるんだっけ……思い出せない……」
吹雪のような風の音が聞こえる。
部屋の窓から外を見ようとしたがほとんど何も見えない。
外は夜のようだ。
そして間違いなく吹雪のようだった。窓ガラスの下の方には雪がこびりついている。触れた窓ガラスは氷のように冷たい。
頭がぼうっとしている感じだったが、すこし意識がはっきりした。
「とりあえず……何が何だかわからないけど」
雄一は自分がいる部屋を調べることにした。
火の付いている石油ストーブがあり、冷蔵庫があり、小さな流しがあった。
部屋には3つのドアがあり、開けてみると一つはトイレで、もう一つはシャワー室だった。
「ということは」
外に出たければ第三のドアを開けるしかない。
雄一は自分の服装を確認する。
いつも通学の時着ているブレザーの学生服だった。
「何で俺この格好で寝てたんだよ……」
自分に文句を言いながら、ドアを開いた。
そこに続いていいたのは少し長い一本道の廊下だった。
その行き止まりにはまたドアがある。
「なんだって言うんだ……」
特に意味のない文句を言いながら、廊下を歩き切り、突き当りのドアを開けた。
開けた瞬間に、
「あっ」
女の声が聞こえた。
小さな声だったが、なんだか可愛らしい声だったので雄一ははっと気が引き締まった。
「こ、こんにちは」
まだ姿が見えない相手にそう挨拶して、ゆっくりとドアの先の空間に足を踏み入れる。
円形に近い形の広い部屋。
自分が今開けたドアの近くに、その声を出した女の子がいた。
その女の子はセーラー服を着ていた。雄一の学校の制服ではないし、見たことがないデザインだったので近くの学校の生徒ではないだろうと雄一は思った。
「は、はい」
女の子はそれだけ言っておどおどした態度で何も言わなくなってしまう。
女の子はショートボブの髪型で、髪の色は茶色。
目は黒目がちで、うつむきながら視線を左右に泳がせているのが小動物っぽくって可愛らしかった。
すぐにここは自分の部屋ではないと分かった。
「……どこだここ」
つぶやきながら雄一はベッドから降りて部屋を見回す。
あまり広くない部屋だ。部屋の四隅の柱は丸太が使われているようで、雄一はなんとなくここは山小屋の一室なのではないかと思った。
「何で俺ここにいるんだっけ……思い出せない……」
吹雪のような風の音が聞こえる。
部屋の窓から外を見ようとしたがほとんど何も見えない。
外は夜のようだ。
そして間違いなく吹雪のようだった。窓ガラスの下の方には雪がこびりついている。触れた窓ガラスは氷のように冷たい。
頭がぼうっとしている感じだったが、すこし意識がはっきりした。
「とりあえず……何が何だかわからないけど」
雄一は自分がいる部屋を調べることにした。
火の付いている石油ストーブがあり、冷蔵庫があり、小さな流しがあった。
部屋には3つのドアがあり、開けてみると一つはトイレで、もう一つはシャワー室だった。
「ということは」
外に出たければ第三のドアを開けるしかない。
雄一は自分の服装を確認する。
いつも通学の時着ているブレザーの学生服だった。
「何で俺この格好で寝てたんだよ……」
自分に文句を言いながら、ドアを開いた。
そこに続いていいたのは少し長い一本道の廊下だった。
その行き止まりにはまたドアがある。
「なんだって言うんだ……」
特に意味のない文句を言いながら、廊下を歩き切り、突き当りのドアを開けた。
開けた瞬間に、
「あっ」
女の声が聞こえた。
小さな声だったが、なんだか可愛らしい声だったので雄一ははっと気が引き締まった。
「こ、こんにちは」
まだ姿が見えない相手にそう挨拶して、ゆっくりとドアの先の空間に足を踏み入れる。
円形に近い形の広い部屋。
自分が今開けたドアの近くに、その声を出した女の子がいた。
その女の子はセーラー服を着ていた。雄一の学校の制服ではないし、見たことがないデザインだったので近くの学校の生徒ではないだろうと雄一は思った。
「は、はい」
女の子はそれだけ言っておどおどした態度で何も言わなくなってしまう。
女の子はショートボブの髪型で、髪の色は茶色。
目は黒目がちで、うつむきながら視線を左右に泳がせているのが小動物っぽくって可愛らしかった。
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