世界最強の暗殺者はまだ中学生だそうです。

キラ・キルリア

世界一の暗殺者は部下の質も世界一だそうです。17


「『死神』さん、行きますか?」
「いや、まだだ。まずはうちの新人たちの力を見せつけないとな」


『斬』が刀を鞘から出しながら、『王』を睨みつける。だが、まだ行かない。こいつを殺すのは最後だ。
俺達の視線に気づいたのか、『王』がこっちへ来る。


「やぁ死神。こうして直接会うのは...杏ちゃんが死んだあの日以来かな?」
「あ?調子に乗るなよ。お前みたいな自分の手を使わずに人を殺すような雑魚に、俺が負けるわけねぇんだからな?」
「あぁ、そうだね。全く恐ろしい限りだよ」
「ハッ、偉そうにできんのも今だけだ。お前は今日、ここで死ぬ」
「まぁ、期待しているよ。君が僕を楽しませてくれることをね」


流石に今日殺せるとは思っていないが...こいつの態度は気になるな。どんな策を用意したかは知らんが、俺が負けるわけがない。


「さぁ、そろそろ新人戦を始める。端の方で寂しく酒を飲んでいる来夏ちゃん達を呼んであげなよ」
「分かっている。お前が『死神界』の人間の名前を呼ぶな!」
「はいはい、じゃあまたね。楽しみにしてるよ」


どこまでも気に食わないやつだ。まぁいい、あいつらに新人全員を殺させて、あいつも殺す。もし殺せなかったとしても、新人がいなければ『終焉』はすぐに無くなる。危険なことばかりしてるんだ。人が少なければ何もできない。


「早くあいつらを呼ぶか。楽しみで仕方ないしな」





ー大輔sideー


「あぁ、緊張してきた」
「ちゃんと殺してよね?緊張で殺せなかったとか言われたら、あんたを殺すから」
「分かってるって。心配すんな」


俺は、新人戦の準備のため、『死神』さん達とは別の部屋にいる。沙美も一緒だ。


「心配はしてない。私1人でも殺せるし。足を引っ張られるのが嫌なだけ」
「そっちこそ、間違って俺に当てたりするなよ」
「当てるわけないでしょ?だって、『死神界』と比べたら、ここにいる人なんて全員雑魚同然じゃない」
「ま、そうだな」


『死神界』の人より強い人なんて、多分いない。『終焉』の中の暗殺組織はもう一つあるらしいけど、『死神界』と比べると、天と地ほどの差だろう。


「ん?あそこにいるのってもしかして」
「どこだ?・・・うわっ、目があったじゃねぇか」
「知らないわよ!あぁ、こっち来た」


あいつは前もうざかったからなぁ。なんか、さらにうざくなった気がする。


「ククッ!こんなとこで会うなんて奇遇だなぁ!」
「お前も新人なんだから、会うに決まってんだろ」
「何の用?何もないなら帰ってくれない?私たち、あんたと違って暇じゃないの」
「あ?優勝候補の俺が来てやったんだ。そんな態度で大丈夫か?真っ先に殺すぞ?」


は?嘘だろ、こいつが優勝候補?流石にそれはないだろ。まぁ、嘘だとは思うが、先に狙ってくれるなら都合がいい。


「じゃあ、真っ先に俺ら見つけて殺してみろよ。お前には無理だけどな」
「は?お前らなんか、一瞬で殺してやるよ。特に、片手なくなったお前になんか、負けるわけねぇだろ」


俺はまだ義手などをもらってはいない。まぁ、なくても負ける気はしないが、できれば欲しかった。


「じゃあな、俺以外の奴らに殺されないよう、せいぜい頑張れよ」
「・・・あいつ、何しに来たんだ?」
「知らないわよ、それにしてもバカね。あいつスナイパーなんだから、片腕あろうがなかろうが関係ないでしょ」
「まぁ、追い出される前からあんな感じだ。あいつは余裕だろう」
「他メンバーの情報は無いし、人の集まりそうな場所を探そっか。そこで戦ってるのを、奪えば少しは楽になるでしょ」


相手はチームだろうからな。大勢で戦ってくれると、こっちとしても殺しやすい。
そこで俺は、面白そうな作戦を思いついた。


「なら、こういうのはどうだ?」





ー死神sideー

「これより、新人戦を開始する!全員、このモニターを見てくれ!」


『王』が舞台でこう宣言した。モニターには、新人戦のマップが浮かび上がっている。


「参加者全員にGPSの埋め込まれた球を持たせている。その球を破壊されたものは脱落とする。そして、このマップには、参加者の位置と名前が白い丸で表示される」


そう言うと、マップ内に白い丸がぞろぞろ入っていった。丸の横には、名前(あいつらのは偽名だが)が表示されている。


「戦闘が始まると、設置されたカメラが戦闘している新人達を映してくれる。これで戦闘シーンも観れるだろう。さて、勝利条件だが・・・」


こちらを横目で見て、楽しそうに笑いながら、こう言う。


「さっき言った球を5個破壊したものの勝ちだ!5個破壊した時点で、このマップから出る権利を与える!また、5個破壊した人物を殺した場合にも、同様の権利を与える!あくまで権利だ、別に出なくてもいい!そして、球を隠す場所は自由とする!小さな球だ、球だけを狙って壊すのはほぼ不可能だろう。意味は分かるな?勝ちたいなら殺してぶっ壊せ!俺の合図で殺し合いの始まりだ!新人供はいつでも殺れる準備をしとけ!」


口調が荒くなり、本性が出て来ている。


「5・・・4・・・3・・・2・・・1・・・」


そして、息を大きく吸い込み


「新人戦!開始ぃ!!!!!」


殺し合いが始まった。

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コメント

  • みゆ

    内容が新鮮で面白い!
    続き楽しみにしてます!

    1
  • †翔龍†

    面白いです
    続きが早く読みたいです

    3
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