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第40話 〜不穏な予兆〜
8時28分    聖陽高校    教室1年3組
僕は何とかホームルームの時間に間に合い、自分の椅子に座って一息ついた。
「おっはー!どうした悠斗?また朝から信長さんに斬られそうになったのか?」
椅子に座って寛ごうとした時に僕に話しかけてくる1人の男がいた。透だ。
「えっ!?またうつけ犬が悠斗君に何かしたの?大丈夫?」
信長の事をうつけ犬と言える人は、そうはいない。それに何回聞いても可愛い声だ。誰が聞いても直ぐに分かるこの声は、現役アイドルの瑠美だった。
 
「いや、そうじゃないんだ。実は…………」
僕は、今朝あった事を2人に話そうとした時、ホームルームのチャイムが鳴った。
キーンコーンカーンコーン
「ごめん。詳しい話はまた後で話すよ!」
そして、いつも通りの朝のホームルームが始まった。
12時25分    聖陽高校    屋上
僕は、透と瑠美に今朝あった事を全て話した。
「………まさか……そんな事があったのか……その………ごめん!」
透は、気まずそうに頭を下げて僕に謝った。
「いいよ。透は知らなかったんだ。別に気にしてないよ!」
僕は笑顔で透に言う。
「それはそうと、朱莉ちゃんは大丈夫?」
「そ、そうだ!朱莉ちゃん、俺と同じ黒い力を使ったんだろ!平気だったのか?」
2人は心配そうに聞いてくる。
「一応大丈夫。少し疲れてたみたいだったけど、普通に学校に行ったから。」
「そっか。良かった!」
瑠美は一安心した顔をして笑顔になった。すると、瑠美のスマホからルパンの声が聞こえた。
「いやはや、朱莉殿が無事で良かったですね。しかし吾輩、気になった事がありまして。」
「ああ。『アップデート』の事だな。」
透が難しい顔で今回知った話を言う。
「うん。まさか、新しいキャラクターやプレイヤーが増えているなんて………」
確かに。その所為で朱莉が巻き込まれるとは思ってもいなかった。それに、朱莉以外にもまだ沢山のプレイヤーやキャラクターが増えているとなると、一体何十人のAVOプレイヤーがいるのだろうか………
「確かに『アップデート』の事も気になりますが、吾輩が今一番気になっているのは『明智光秀が言っていた言葉』ですね。」
「うむ!それは私も気になっていた!」
僕のスマホから信長の同意する声が聞こえた。
「悠斗殿!確か、明智光秀が言っていた言葉はこうでしたかな………?」
『近々、貴方がたに面白い物をお見せ致しましょう。』
ルパンが明智光秀が言っていた事を言うと僕は頷いた。
「うん。明智光秀が何をしてくるのかは分からないけど、少なくとも良い事ではない事は分かる。」
「うむ。そうだな。あの明智光秀の事だ。私は嫌な予感しかしてならない。」
信長がそう言うと、皆は黙り込んでしまった。すると透が重い空気を消すように笑顔で喋り出した。
「あー止めだ止めだ!一先ず、この話はこれで終わりにしようぜ!分からない以上、幾ら考えても意味ねーよ!それよりさ!皆に報告があるんだよ!」
透は急な話を僕たちにしてきたので何だろうと思い聞き返す。
「ん?何?」
「どうしたの?透君。」
すると、透は笑いながらある事を僕達に報告をする。
「ふっふっふ……実はな…………」
「うん。」
僕と瑠美は静かに黙り込むと透は笑顔でその口を開いた。
「俺達の『部活』を作らないか!!」
「…………………………え?」
僕は呆然な顔で透を見る。
「だから部活だよ部活!俺たちの部活!」
いや、何度も部活って言わなくていいよ!てか、部活?何の?誰と?何をする?
「待って透!その部活って……何をする部活なの?」
僕は率直に透に聞いてみると、待ってましたと言いそうな顔で答える。
「ふっ……よくぞ聞いてくれた。それはな!俺達AVOプレイヤーの為の部活、つまり!戦いのシミュレーションや作戦会議をする部活だ!」
透は威張りながら部活の説明をする。
「透………それは無理があるんじゃないか?幾ら何でもそんな理由で先生や生徒会長が了承をするとは思えな…………」
「あ、もう了承は得てるぜ!」
透はポケットから先生と生徒会長が了承をした証明の紙を取り出し僕たちに見せた。
うそーーーー!?了承出来たのかよ!!
僕は唖然とした顔で一瞬固まってしまった。
「てか、どうやって了承してもらったのさ!」
僕は疑問に思った事を直ぐに聞くと透は答えた。
「ああ。この部活な、表の顔は自然環境を守る為に動く自然保護団体の部活という事にしているが、裏の顔はAVOの作戦会議をする部活だ!」
なるほど。つまり透は善人のフリをして新しい部活を作ったって事か…………この偽善者め!
「だからさ!一緒にやろうぜ!俺達はAVOの同盟……いや!仲間なんだからさ!」
透は笑顔で僕の首に腕を回して言ってくる。しかし
「僕は良いけど、瑠美はどうするんだよ!」
そう。瑠美は現役アイドルだ。歌手やテレビの仕事で忙しいし部活が出来るわけが………
「うん!いいよ!やろーよ部活!」
瑠美は嬉しそうな顔をして頷く。
あ…………いいんだ……………
「よっしゃあ!これで3人揃ったな!」
透はワクワクした顔でもう一度、紙を先生に渡しに職員室に行こうとした時、僕は1つ気になった事があった。
「そう言えば、よくそんな部活の顧問になってくれる先生がいたよね!」
「ん?ああ!俺が了承を得ようと職員室に行ってお願いしてたらさ、ある先生が顧問になってくれるって言ってくれたんだよ!」
「へぇー!そうなんだ!その先生って誰なの?」
瑠美が透に聞いてみると、透は嬉しそうに笑顔で答えた。
「それは…………………」
それはまさかの人物だった。僕達は驚いた。まさか、あの律儀で三つ編みで眼鏡を掛けた綺麗な女性。そして最近転任してきた新人教師……………
そう…………『河紙迷子』先生だったのだから。
僕は何とかホームルームの時間に間に合い、自分の椅子に座って一息ついた。
「おっはー!どうした悠斗?また朝から信長さんに斬られそうになったのか?」
椅子に座って寛ごうとした時に僕に話しかけてくる1人の男がいた。透だ。
「えっ!?またうつけ犬が悠斗君に何かしたの?大丈夫?」
信長の事をうつけ犬と言える人は、そうはいない。それに何回聞いても可愛い声だ。誰が聞いても直ぐに分かるこの声は、現役アイドルの瑠美だった。
 
「いや、そうじゃないんだ。実は…………」
僕は、今朝あった事を2人に話そうとした時、ホームルームのチャイムが鳴った。
キーンコーンカーンコーン
「ごめん。詳しい話はまた後で話すよ!」
そして、いつも通りの朝のホームルームが始まった。
12時25分    聖陽高校    屋上
僕は、透と瑠美に今朝あった事を全て話した。
「………まさか……そんな事があったのか……その………ごめん!」
透は、気まずそうに頭を下げて僕に謝った。
「いいよ。透は知らなかったんだ。別に気にしてないよ!」
僕は笑顔で透に言う。
「それはそうと、朱莉ちゃんは大丈夫?」
「そ、そうだ!朱莉ちゃん、俺と同じ黒い力を使ったんだろ!平気だったのか?」
2人は心配そうに聞いてくる。
「一応大丈夫。少し疲れてたみたいだったけど、普通に学校に行ったから。」
「そっか。良かった!」
瑠美は一安心した顔をして笑顔になった。すると、瑠美のスマホからルパンの声が聞こえた。
「いやはや、朱莉殿が無事で良かったですね。しかし吾輩、気になった事がありまして。」
「ああ。『アップデート』の事だな。」
透が難しい顔で今回知った話を言う。
「うん。まさか、新しいキャラクターやプレイヤーが増えているなんて………」
確かに。その所為で朱莉が巻き込まれるとは思ってもいなかった。それに、朱莉以外にもまだ沢山のプレイヤーやキャラクターが増えているとなると、一体何十人のAVOプレイヤーがいるのだろうか………
「確かに『アップデート』の事も気になりますが、吾輩が今一番気になっているのは『明智光秀が言っていた言葉』ですね。」
「うむ!それは私も気になっていた!」
僕のスマホから信長の同意する声が聞こえた。
「悠斗殿!確か、明智光秀が言っていた言葉はこうでしたかな………?」
『近々、貴方がたに面白い物をお見せ致しましょう。』
ルパンが明智光秀が言っていた事を言うと僕は頷いた。
「うん。明智光秀が何をしてくるのかは分からないけど、少なくとも良い事ではない事は分かる。」
「うむ。そうだな。あの明智光秀の事だ。私は嫌な予感しかしてならない。」
信長がそう言うと、皆は黙り込んでしまった。すると透が重い空気を消すように笑顔で喋り出した。
「あー止めだ止めだ!一先ず、この話はこれで終わりにしようぜ!分からない以上、幾ら考えても意味ねーよ!それよりさ!皆に報告があるんだよ!」
透は急な話を僕たちにしてきたので何だろうと思い聞き返す。
「ん?何?」
「どうしたの?透君。」
すると、透は笑いながらある事を僕達に報告をする。
「ふっふっふ……実はな…………」
「うん。」
僕と瑠美は静かに黙り込むと透は笑顔でその口を開いた。
「俺達の『部活』を作らないか!!」
「…………………………え?」
僕は呆然な顔で透を見る。
「だから部活だよ部活!俺たちの部活!」
いや、何度も部活って言わなくていいよ!てか、部活?何の?誰と?何をする?
「待って透!その部活って……何をする部活なの?」
僕は率直に透に聞いてみると、待ってましたと言いそうな顔で答える。
「ふっ……よくぞ聞いてくれた。それはな!俺達AVOプレイヤーの為の部活、つまり!戦いのシミュレーションや作戦会議をする部活だ!」
透は威張りながら部活の説明をする。
「透………それは無理があるんじゃないか?幾ら何でもそんな理由で先生や生徒会長が了承をするとは思えな…………」
「あ、もう了承は得てるぜ!」
透はポケットから先生と生徒会長が了承をした証明の紙を取り出し僕たちに見せた。
うそーーーー!?了承出来たのかよ!!
僕は唖然とした顔で一瞬固まってしまった。
「てか、どうやって了承してもらったのさ!」
僕は疑問に思った事を直ぐに聞くと透は答えた。
「ああ。この部活な、表の顔は自然環境を守る為に動く自然保護団体の部活という事にしているが、裏の顔はAVOの作戦会議をする部活だ!」
なるほど。つまり透は善人のフリをして新しい部活を作ったって事か…………この偽善者め!
「だからさ!一緒にやろうぜ!俺達はAVOの同盟……いや!仲間なんだからさ!」
透は笑顔で僕の首に腕を回して言ってくる。しかし
「僕は良いけど、瑠美はどうするんだよ!」
そう。瑠美は現役アイドルだ。歌手やテレビの仕事で忙しいし部活が出来るわけが………
「うん!いいよ!やろーよ部活!」
瑠美は嬉しそうな顔をして頷く。
あ…………いいんだ……………
「よっしゃあ!これで3人揃ったな!」
透はワクワクした顔でもう一度、紙を先生に渡しに職員室に行こうとした時、僕は1つ気になった事があった。
「そう言えば、よくそんな部活の顧問になってくれる先生がいたよね!」
「ん?ああ!俺が了承を得ようと職員室に行ってお願いしてたらさ、ある先生が顧問になってくれるって言ってくれたんだよ!」
「へぇー!そうなんだ!その先生って誰なの?」
瑠美が透に聞いてみると、透は嬉しそうに笑顔で答えた。
「それは…………………」
それはまさかの人物だった。僕達は驚いた。まさか、あの律儀で三つ編みで眼鏡を掛けた綺麗な女性。そして最近転任してきた新人教師……………
そう…………『河紙迷子』先生だったのだから。
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