アクティベート・オンライン

時塚オイモ

第31話 〜仲間と共に強く〜

「信長!気にしなくていいよ!幸いの事に今回は見逃してくれたんだ!だったら、次に会う時までにもっと強くなろう!僕達みんなで!!」


僕は必死に信長を勇気づけるが、信長は下を向きながら黙っている。すると、それを見ていた瑠美は急に信長の所まで歩き右手で強く…………


パンっ!!


信長の左頰を叩いた。


「なっ!?何を………」


信長が瑠美に怒ろうとして顔を上げると、瑠美は怒った顔をしていた。


「馬鹿っ!何で黙ってるの!何時もの威勢はどうしたのよ!」


瑠美が怒りながら言うと、ルパンも信長に話す。


「そうですぞ信長殿。何でも1人で抱える事は無いのですから。」


すると、今度は透とユグドラシルが信長に言う。


「そうですよ信長さん。あんたは1人じゃない!俺達、『仲間』がいるじゃないですか!」


「私達、皆で強くなれば必ず倒せます。だから、私達を頼って下さい。信長さん。」


「皆……………」


「信長……僕はずっと君に助けられて来た。でも!もう助けられる側は嫌なんだ!だから僕も一緒に戦うよ!一緒に強くなって、彼岸花とジャック・ザ・リッパーを倒そう!」


「悠斗………うむ。そうだな!皆で一緒に強くなれば怖いもの無しだ!皆、すまなかった。」


信長は素直に謝った。皆は頷き、また絆が出来た所で透がこれからの事を喋り出す。


「よし!信長さんも元気になったし、これからの事を考えよう!で、強くなろうって言っても具体的にどうすれば強くなれるんだ?」


透の質問に僕達は戸惑った。確かに、強くなる方法が分からないと強くなる事なんて出来ない。筋トレをすればいいのか?イメージトレーニング?いや駄目だ。そんな事をしても強くはなれない。何か…………


「……………実践?」


瑠美がふと、思いついた言葉を話す。


「そうだ!実践だ!それなら、戦い方が色々と身につくんじゃねーか?」


透は、それだ!という顔をして言う。


「そうだね!その手があった!瑠美、ありがとう!」


「えへへ。悠斗君に褒められちゃった。」


瑠美はそう言うと、信長の方を見てドヤ顔をする。それを見た信長は苛立ち、瑠美を睨みつける。


『悠斗君と一緒になるのは私なんだから!うつけ犬は指を加えて見てなさい!』


『貴様に悠斗は渡さないぞ!この泥棒猫!!』


気のせいだろうか。信長と瑠美の目から火花を散らしながら、心の中で会話しているように見える。


「よし!それじゃあ早速、『実践式トレーニング』を始めよう!後、空と莉乃も呼んで!」


僕は何気なく皆に言うと、透が急に僕の耳元で囁く。


「おい悠斗。お前、今の状況分かってるのか?」


「え?何が?」


僕は何の状況になっているのか全く分からなかった。すると、透は呆れた顔で


「悠斗……鈍感にも程があるだろ。」


そう言うと、ルパンは透の肩に手を置いて顔を横に振り、諦めた顔で透に言う。


「透殿の気持ちはよく分かります。ですが、悠斗殿はこういうお人なので諦めるしかありません。」


2人は一緒に溜め息を吐いた。


どういう意味ですか!?鈍感?こういうお人?全く意味が分からない。何か、間違った事でも言ったのか?僕が悪いのか?


何がなんだか分からない状況だけど取り敢えず、僕達はフィールドから出る事にした。そして僕達は警戒しつつ、また明日学校で会おうと言って、それぞれの家に帰っていった。


悠斗の自宅 20時54分


「ただいまー」


もう21時だ。遅くなると朱莉は何時も怒るから、また怒られるんだろうと思いながら恐る恐る家に上がる。しかし、何時もなら真っ先に来るのに今日は来なかった。というより、人の気配が全く無い。


「…………朱莉?」


呼びかけても返事が無い。家の電気は付いてあるのに………まさか!?明智光秀が朱莉に何かしたのか?そう考えていく内にどんどん焦りと不安が出てくる。僕は慌てながら何度も朱莉の名前を呼んだ。すると、家のドアが開く音がした。僕は慌てて玄関に行くと、朱莉が何気ない顔でいた。


「朱莉!?」


「あ、お兄ちゃん!」


「こんな時間まで何処に行ってたんだ!電気も付けっ放しで!」


「ごめんねお兄ちゃん。ちょっと買い物に行ってて……って!それはこっちの台詞よ!お兄ちゃんこそ!こんな時間まで何処に行ってたの!」


不味い……言い返されてしまった。


「いやえっと、僕は……友達と一緒に……買い物に?」


「何で疑問形?」


「とにかく!これから出掛ける時は、電話かメールで絶対に報告する事!今、殺人事件やらで危ないんだから!」


僕は必死に誤魔化しながら、朱莉に注意をする。


「ごめんなさい。」


朱莉は素直に謝り、僕もこんな時間まで外にいたし人の事を言えないので同じく素直に頭を下げて謝った。そして、僕と朱莉は顔を上げて顔を見ながら微笑んだ。すると、後ろから大きな音がなった。


「ぐぅーーーーーー」


後ろを振り向くと信長が顔を真っ赤にさせながらお腹を抑えていた。


「ち、違うぞ!これは、お腹の中で飼っている虫の鳴き声だ!」


信長は慌てながら必死に誤魔化そうとする。それより信長さん。その例えは、何にも誤魔化せていないのだけど。


「ぷっ………あはははは!!」


僕と朱莉は信長の必死さが可笑しく思い、つい笑ってしまった。信長は、何度も自分では無いと顔を真っ赤にさせながら僕達に言う。


「よし!それじゃあご飯にするか!」


「そうだね!信奈さんの腹の虫も鳴いているし。すぐに作るね。」


「だから!これは私ではなく!私の腹の虫が!って、無視をするなー!」


僕達は笑いながら、ロビーに向かった。しかし朱莉が無事で良かった。もし、朱莉に何かあったら僕は……こんな事を考えない為にも早く、フィアーを明智光秀を倒さないとな。


・・・・・・・・・・・・


「…………むふふふ。やっと見つけましたわ。『お姉様』」


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