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第28話 〜新たな開幕〜
6月18日 火曜日 実家 僕の部屋
朝8時丁度に目覚まし時計が鳴り響き、僕は欠伸をしながら起き上がる。
「ふわぁー。もう朝か………」
昨日会った事がまるで嘘のように感じる。明智光秀の事。フィアーの事。そして………母さんが生きている事も。勿論、母さんの事は叔母さんにも朱莉にも話していない。そもそも話すタイミングが無いというかどう話したらいいか分からないでいる。とりあえず、2人には心配させないように普段通りにしよう。僕はそう思いながらベッドから降りようとした時、右手に何かが引っかかった。何だろうと思い、右手を引っ張ると何故か白い布を掴んでいた。
ん……?白い布?僕は寝ぼけた目でその白い布をよーーーく見てみるとそれは白い布ではなく白い………
「ぱっ……ぱっ………」
「ふわぁー。もう朝か……」
急に横から、さっき僕と全く同じ台詞を言いながら起き上がる女の子がいた。というか、信長だった。
「の、信長っ!?」
「うむ。おはよう!我が主様!」
信長はうっとりした顔でニコッと微笑み僕を見る。あれ?なんか、昨日から信長の顔を見るとドキドキする。いや!それよりも!
「どうして僕のベッドに……?」
「ん?駄目か?」
信長は寝ぼけた顔で僕を見つめる。てか、よく見ると信長はシャツ1枚だけだ。ん?という事は、さっきまでシャツ1枚とパンツ1枚で寝ていたという事か!?何処の萌えキャラだよ!!
「いや!駄目という訳じゃないけど……えっと、その……」
僕は、信長と目を合わせないように顔を背ける。
「ん……?ああ!そういう事か!安心しろ!今回はちゃんと服を着ていてるぞ!」
そう言って信長は笑顔で勢いよく立ち上がる。すると、僕は顔を真っ赤にして慌てて目を瞑る。
「ん?どうしたのだ?悠斗。」
信長は不思議そうな顔で僕を見る。
「信長……下!下!」
「ん?下?何を言っておるのだ!今回はちゃんと下着も履いて…………」
そう言って信長は笑いながら下を向くと、まるで時間が止まったようにピタッと口と身体が動かなくなり、それから暫くすると、どんどん信長の顔が真っ赤になっていき耳まで赤くなると急にプルプルと震え出す。そして…………
「きっ…………」
「き…………?」
うわぁ………何か嫌な予感がする。
「キャァァァァァァァ!!」
予想的中。信長は家中に響く大声で叫んだ。
「何故だ!?何故、私の下着が無くなっているのだ!?昨日は確かに履いて寝たはずなのに!」
信長は涙を流しながら慌てて布団で身体を隠し、パンツを探し出す。
うん。これは不味いな。今パンツを渡したら確実に…………斬られる。信長には悪いけど、後でこっそり返しておこう。僕は命の危険を感じながら、こっそりとズボンのポケットに信長の白いパンツを入れる。そして信長は僕に涙声で質問してきた。
「………見たか?」
「えっ!?」
「私の……見たのか?」
信長の後ろ姿から、物凄い殺気を感じる。これは素直に答えた方が良いのか?いやでも、素直に答えたら斬られて殺される可能性がある。つまり選択肢は1つしかない!
「見てない!……です。」
「やっぱり見たのだな!!もうお嫁にも行けない!こうなれば悠斗の首と手足を斬って私も死ぬー!」
そう言って、信長は刀を取り出し僕に斬りかかる。
もうどうすれば良いんだよ!てか、信長さん!?今、サラッと怖い事言いませんでした!?てか、とりあえず逃げないと!!
「もう!!うるさーーーーーーーーい!!!」
朱莉は、上でドタバタとうるさい音にイラ立ち大声で叫ぶが暫くの間、信長の暴走は止まらなかった。こんな普段通りは要らないと思う朝だった。
・・・・・・聖陽高校 教室 1年3組 8時35分
「…………て、事があってさ。」
「クッ……ククク………」
僕は頭を抱えながら朝の事を透に話していると、透は口を抑えてプルプルしている。そして、我慢出来なくなりついに笑い出した。
「あっはっはっは!!やばい!面白すぎるだろ!」
「笑い事じゃないんだって!危うく死ぬ処だったんだからな!!」
僕は他人事のように面白がって笑う透に怒った。
「いやー!悪い悪い!でも!やっぱりお前等すげーよ!」
「何が?」
僕は不思議に思いながら透に聞くと透は落ち着いた顔で
「だってさ。昨日はあんな事があったのに、次の日になったらいつも通りの日常を送ってるなんてさ。正直、俺はまだ不安なんだ。これから、明智光秀やフィアーって言う連中と命懸けで戦う事になるんだろ?そんな事を考えてたら……さ。」
透は暗い顔で語る。よく見ると、透の目の下に隈が出来ている。昨日はあまり眠れなかったのだろう。そして、透の手もよく見ると震えていた。それもそうだ。『命懸け』なんだから。
「透……………」
「でも!俺は決めたんだ!お前を助けるって!そして!結衣を助けてくれるキャラクターを必ず見つけるって!」
透は恐怖を不安を笑顔で誤魔化しながら顔を上げる。透の覚悟は本気だと分かる。だから僕も笑顔で答える。
「そうだね!絶対に勝たないとね!」
僕達は再び、覚悟の忠誠を誓い合っている時に横から突然、瑠美が現れた。
「2人共!男の友情を深めるのは良いけど、それよりもこれを見て!」
そう言って瑠美はスマホのテレビニュースを僕達に見せてきた。
『それでは続いてのニュースです。昨夜、東京都新宿区の裏ビルから男の死体が発見されました。男は首をナイフのような刃物で切り落とされていて更にその男の心臓が抉り取られて無くなっているとの事です。警察はこの事件を殺人事件の容疑で動き出しています。続いて………』
そして瑠美はスマホのテレビニュースを切って、僕達に真剣な顔で聞いてきた。
「これ?どう思う?」
「うげぇ……首を切り落とした後、心臓を抉り取るなんて気持ち悪い話だな。」
透は気持ち悪そうな顔で言うと、瑠美は怒った顔をして言う。
「もう!そうじゃなくて!」
「首を切り落とす殺人事件は過去にもある……だけど、心臓を抉り取るなんて普通の人間には考えられない。つまり………」
僕が真剣に続きを喋ろうとした時、透が何かに気づいたらしく大声で納得する。
「そうか!分かったぞ!これは人間の仕業じゃない!つまりこれは…………」
「これは………?」
僕と瑠美は真剣な表情で透の顔を見つめる。
「つまりこれは………『ゾンビ』の仕業なんだ!」
僕と瑠美は同時にガクッと頭を下げる。
「夜な夜なゾンビが現れて、生きた人の心臓を食べようと襲いに………」
「もう!!何馬鹿な事言ってるのよ!」
瑠美は透に怒る。僕は、うんうんと頷いた。
「ゾンビなら刃物じゃなくて口でカプって噛んで殺すのが普通でしょ!」
そこーーー!?瑠美さんまで何馬鹿な事を言ってるんですか!てか、カプって何?カプって!何か、擬音が可愛いけどそうじゃなくて!!
「ゾンビじゃなくて!『フィアー』の仕業が普通だろ!!」
僕は2人に向かって怒りながら叫んだ。すると、2人は
「冗談だって!」
「冗談だよ!」
と同時に笑顔で言った。
この2人は、今の状況を本当に分かっているのか不安だ。
朝8時丁度に目覚まし時計が鳴り響き、僕は欠伸をしながら起き上がる。
「ふわぁー。もう朝か………」
昨日会った事がまるで嘘のように感じる。明智光秀の事。フィアーの事。そして………母さんが生きている事も。勿論、母さんの事は叔母さんにも朱莉にも話していない。そもそも話すタイミングが無いというかどう話したらいいか分からないでいる。とりあえず、2人には心配させないように普段通りにしよう。僕はそう思いながらベッドから降りようとした時、右手に何かが引っかかった。何だろうと思い、右手を引っ張ると何故か白い布を掴んでいた。
ん……?白い布?僕は寝ぼけた目でその白い布をよーーーく見てみるとそれは白い布ではなく白い………
「ぱっ……ぱっ………」
「ふわぁー。もう朝か……」
急に横から、さっき僕と全く同じ台詞を言いながら起き上がる女の子がいた。というか、信長だった。
「の、信長っ!?」
「うむ。おはよう!我が主様!」
信長はうっとりした顔でニコッと微笑み僕を見る。あれ?なんか、昨日から信長の顔を見るとドキドキする。いや!それよりも!
「どうして僕のベッドに……?」
「ん?駄目か?」
信長は寝ぼけた顔で僕を見つめる。てか、よく見ると信長はシャツ1枚だけだ。ん?という事は、さっきまでシャツ1枚とパンツ1枚で寝ていたという事か!?何処の萌えキャラだよ!!
「いや!駄目という訳じゃないけど……えっと、その……」
僕は、信長と目を合わせないように顔を背ける。
「ん……?ああ!そういう事か!安心しろ!今回はちゃんと服を着ていてるぞ!」
そう言って信長は笑顔で勢いよく立ち上がる。すると、僕は顔を真っ赤にして慌てて目を瞑る。
「ん?どうしたのだ?悠斗。」
信長は不思議そうな顔で僕を見る。
「信長……下!下!」
「ん?下?何を言っておるのだ!今回はちゃんと下着も履いて…………」
そう言って信長は笑いながら下を向くと、まるで時間が止まったようにピタッと口と身体が動かなくなり、それから暫くすると、どんどん信長の顔が真っ赤になっていき耳まで赤くなると急にプルプルと震え出す。そして…………
「きっ…………」
「き…………?」
うわぁ………何か嫌な予感がする。
「キャァァァァァァァ!!」
予想的中。信長は家中に響く大声で叫んだ。
「何故だ!?何故、私の下着が無くなっているのだ!?昨日は確かに履いて寝たはずなのに!」
信長は涙を流しながら慌てて布団で身体を隠し、パンツを探し出す。
うん。これは不味いな。今パンツを渡したら確実に…………斬られる。信長には悪いけど、後でこっそり返しておこう。僕は命の危険を感じながら、こっそりとズボンのポケットに信長の白いパンツを入れる。そして信長は僕に涙声で質問してきた。
「………見たか?」
「えっ!?」
「私の……見たのか?」
信長の後ろ姿から、物凄い殺気を感じる。これは素直に答えた方が良いのか?いやでも、素直に答えたら斬られて殺される可能性がある。つまり選択肢は1つしかない!
「見てない!……です。」
「やっぱり見たのだな!!もうお嫁にも行けない!こうなれば悠斗の首と手足を斬って私も死ぬー!」
そう言って、信長は刀を取り出し僕に斬りかかる。
もうどうすれば良いんだよ!てか、信長さん!?今、サラッと怖い事言いませんでした!?てか、とりあえず逃げないと!!
「もう!!うるさーーーーーーーーい!!!」
朱莉は、上でドタバタとうるさい音にイラ立ち大声で叫ぶが暫くの間、信長の暴走は止まらなかった。こんな普段通りは要らないと思う朝だった。
・・・・・・聖陽高校 教室 1年3組 8時35分
「…………て、事があってさ。」
「クッ……ククク………」
僕は頭を抱えながら朝の事を透に話していると、透は口を抑えてプルプルしている。そして、我慢出来なくなりついに笑い出した。
「あっはっはっは!!やばい!面白すぎるだろ!」
「笑い事じゃないんだって!危うく死ぬ処だったんだからな!!」
僕は他人事のように面白がって笑う透に怒った。
「いやー!悪い悪い!でも!やっぱりお前等すげーよ!」
「何が?」
僕は不思議に思いながら透に聞くと透は落ち着いた顔で
「だってさ。昨日はあんな事があったのに、次の日になったらいつも通りの日常を送ってるなんてさ。正直、俺はまだ不安なんだ。これから、明智光秀やフィアーって言う連中と命懸けで戦う事になるんだろ?そんな事を考えてたら……さ。」
透は暗い顔で語る。よく見ると、透の目の下に隈が出来ている。昨日はあまり眠れなかったのだろう。そして、透の手もよく見ると震えていた。それもそうだ。『命懸け』なんだから。
「透……………」
「でも!俺は決めたんだ!お前を助けるって!そして!結衣を助けてくれるキャラクターを必ず見つけるって!」
透は恐怖を不安を笑顔で誤魔化しながら顔を上げる。透の覚悟は本気だと分かる。だから僕も笑顔で答える。
「そうだね!絶対に勝たないとね!」
僕達は再び、覚悟の忠誠を誓い合っている時に横から突然、瑠美が現れた。
「2人共!男の友情を深めるのは良いけど、それよりもこれを見て!」
そう言って瑠美はスマホのテレビニュースを僕達に見せてきた。
『それでは続いてのニュースです。昨夜、東京都新宿区の裏ビルから男の死体が発見されました。男は首をナイフのような刃物で切り落とされていて更にその男の心臓が抉り取られて無くなっているとの事です。警察はこの事件を殺人事件の容疑で動き出しています。続いて………』
そして瑠美はスマホのテレビニュースを切って、僕達に真剣な顔で聞いてきた。
「これ?どう思う?」
「うげぇ……首を切り落とした後、心臓を抉り取るなんて気持ち悪い話だな。」
透は気持ち悪そうな顔で言うと、瑠美は怒った顔をして言う。
「もう!そうじゃなくて!」
「首を切り落とす殺人事件は過去にもある……だけど、心臓を抉り取るなんて普通の人間には考えられない。つまり………」
僕が真剣に続きを喋ろうとした時、透が何かに気づいたらしく大声で納得する。
「そうか!分かったぞ!これは人間の仕業じゃない!つまりこれは…………」
「これは………?」
僕と瑠美は真剣な表情で透の顔を見つめる。
「つまりこれは………『ゾンビ』の仕業なんだ!」
僕と瑠美は同時にガクッと頭を下げる。
「夜な夜なゾンビが現れて、生きた人の心臓を食べようと襲いに………」
「もう!!何馬鹿な事言ってるのよ!」
瑠美は透に怒る。僕は、うんうんと頷いた。
「ゾンビなら刃物じゃなくて口でカプって噛んで殺すのが普通でしょ!」
そこーーー!?瑠美さんまで何馬鹿な事を言ってるんですか!てか、カプって何?カプって!何か、擬音が可愛いけどそうじゃなくて!!
「ゾンビじゃなくて!『フィアー』の仕業が普通だろ!!」
僕は2人に向かって怒りながら叫んだ。すると、2人は
「冗談だって!」
「冗談だよ!」
と同時に笑顔で言った。
この2人は、今の状況を本当に分かっているのか不安だ。
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