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時塚オイモ

第20話 〜希望、そして決着〜

「ぐっ!?何をしたんじゃ!」


「くっ!?さっきまで動けなかったのに……何で動けるのよ!」


ゼウスとヘラは動揺しながら、さっきまで一切動けなく倒れていた信長とアーサー、ルパンが立っている姿を見て叫ぶ。


「悠斗の思いが伝わったのだ!」


「ええ。悠斗の思いが私達を強くする。」


そう言うと信長とアーサーの持つ刀と剣が光り出す。そして、2人は自分の刀と剣を一緒に合わせていく。すると、それに共鳴するかのように信長の刀から黒い光がアーサーの剣から黄金の光が出て重ねた時、それは一つの剣となる。その姿はまるで、輝く黒は魔王の名に相応しい破滅の意味を表し、神々しい黄金は神と精霊の加護で希望の意味を表しているように見えた。


「な、何じゃその剣は!?」


ゼウスはまた動揺しながら2人が持つ、美しい姿の中に恐ろしい力を感じる剣を見て言う。


「これが!私達の力!『魔聖剣   バハムート』!!」


信長とアーサーは2人同時に言うと、ゼウスが今までに見た事の無い焦りを見せる。


「ば、馬鹿な!?あり得ん!魔剣と聖剣は決して相容れぬ存在!その二つの剣が一つの剣になるなどと!!」


「今度こそ!これで終わりだ!!」


2人は一緒に技名を叫び魔聖剣バハムートをゼウスに向かって振るう。


「くらえ!『魔聖刃ライカ・クラーク』!!」


「逃げろー!ゼウスー!」


空は慌てて大声で叫ぶが、ゼウスはその力に一歩も動けず魔聖剣バハムートから出てくる真空波のような黒く黄金色の斬撃が飛んでくるのを只見ていた。そして、ゼウスはその斬撃でついに斬られて倒れた。


「吾輩は怪盗……人を騙し卑怯な手を使いお宝を盗む悪人である……だが!マスターの気持ちを踏みにじるほどの極悪人になるのは気に入りません。」


そう言ってルパンは突然、杖を取り出した。ヘラは余裕がある顔でルパンに質問をする。


「一体、何をする気なのかしら?」


「なに。ちょっとしたショーをお見せするだけですよ。ただし!永遠のショーですがね。」


ルパンはニッコリと微笑みながらタンっと杖を地面に叩く。


・・・・・・・・・・・・


しかし、何も起きない。ヘラは少し警戒をした自分が可笑しくなり笑いながらルパンに言う。


「うふふふ、あははは!何も起きないじゃない!やっぱり只の脅しだったのね。もういいわ!消えなさい。」


そう言ってヘラは、黒い玉をルパンに当てようとして投げるがルパンの所までには届かず消えてしまった。不思議に思い何度かまた投げるがルパンの所まで届かず消えた。ヘラはヤケになり自分でルパンの所まで走って当てようとした時、元にいた場所に一瞬で戻った。そして、気づいた。


「な、何よ……これ?時間が……巻き戻されてる……!?」


ヘラは息を切らしながら動揺していると、目の前にいるルパンからではなく何処からか本物のルパンの声が聞こえてきた。


「その通ーり!これが吾輩の切り札!『クロック・イン・タイム』!今、貴方はつい先程の時間に閉じ込めさせて頂きました。これが永遠のショーと言った由来です。そして、この技は一度かかれば簡単には抜け出せませんよ。さぁ!チェックメイトです!」


そう言って、ルパンは動けないヘラにトドメを刺そうとした時、莉奈がヘラの前に立ち涙目になりながら頭を下げる。


「……こ、降参ですわ!降参致します。だから、ヘラをヘラを返して下さい。」


瑠美は莉奈の姿を見て、ルパンに技の解除を命じる。するとルパンは呆れた顔で言う通りに技を解除した。


「うっ……私は……」


ヘラはぼんやりとしながら倒れ込む。莉奈は心配で慌ててヘラに無事かどうか聞いた。


「……莉奈?私達、負けたのですか?」


「ええ。負けたのですわ。」


そう言った後、莉奈は急に瑠美を見て質問してきた。


「どうして助けて下さりましたの?私達は貴方達を殺そうとしたのに……」


莉奈は不安そうな顔で言ってくるので、瑠美は微笑みながら言う。


「例え、相手が殺そうとしてきても私は人を殺さない!だって、殺し合うなんて間違ってるから!」


瑠美はドヤ顔で言い切ると、ルパンはまた呆れた顔で


「マスター。それは悠斗殿が前に言っていた言葉では?」


「アンタは黙ってて!!」


瑠美は少し頬を膨らませてルパンに怒鳴る。


「ありがとう……ですわ」


莉奈は泣き出してヘラと一緒に頭を下げる。


そして、4人の対決はついに終わったのだった。その後、僕達と瑠美達は合流してそれから城ヶ崎姉弟とゼウス、ヘラをどうするか考えていた。

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