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時塚オイモ

第16話 〜再戦、黄金の剣〜

「行け!ゼウス!」


空はゼウスに命令をし、ゼウスは頷き信長とアーサーに近づく。ゼウスは多分かなり強い。でも、ここで引き退るわけにはいかない。


「信長!アーサー!気をつけて!」


信長とアーサーは頷きゼウスと戦闘に入った。


「ふっ!はぁっ!」


信長は刀でゼウスに斬りつけるが、バリアが硬すぎて傷一つ付かない。


「くっ!こいつ硬すぎだろ!」


信長は一旦距離を取り、態勢を整えようとした。だが


「……そんなものか」


ゼウスは溜め息を吐き、一瞬で距離を取った信長の所まで移動した。そして、信長に重い拳で殴る。信長はギリギリに刀で守るが刀は砕け、凄い勢いで吹き飛ばされ壁にぶつかる。


「かはっ……な、何だあの力は……」


信長は動揺しながら態勢を整えようとした時、アーサーが信長の方へ行き、小声で喋る。


「彼は主神。並の力では相手にならない。なので、少し時間を稼いでください。」


「はぁ?何故私が!」


「頼みましたよ。」


信長はアーサーに怒鳴るが、アーサーの顔を見て何かを感じたのか


「長くは持たないぞ!」


信長は刀を取り出しゼウスに向かった。そして、信長とゼウスは再び戦闘を始める。すると、突然アーサーが僕の所に来た。


「悠斗。今から私に合わせて頂いてもよろしいでしょうか。」


「一体何をするんだ?」


「すいません。詳しくは言えません。ですが、ゼウスに勝つ為には、マスターである悠斗の力が必要なのです。」


アーサーは真剣な目で僕を見る。確かに、今のままではゼウスに勝てないかもしれない。でも、何か勝つ方法があるなら僕はアーサーを信じる!


「分かった!」


「ありがとうございます。それでは今から、私の言った言葉を復唱してください。」


そう言ってアーサーは呪文のような言葉を唱え始めた。そして、僕も後に続き復唱する。


「我、黄金の剣を纏いしは……」


復唱していると、アーサーの剣が突然光だし綺麗な黄金色に変わっていく。


「全てを無に還す力を得り、人の力を超えし神の名をも凌駕する力を今、解き放つ!」


一方、信長とゼウスは再び戦闘を始めるがやはり信長は苦戦をしていた。


「でやぁぁぁ!!」


時間を稼ぐ為、必死に戦うがバリアも壊せず刀の刃もボロボロになり始めていた。そして、またゼウスに吹き飛ばされ信長は動けなくなる。


「ふっふっふ。甘いのう。女が儂に勝とうなど無理な話じゃ。」


ゼウスは動けない信長に手を向けて技を出そうとする。


「残念じゃ。こんな美女を殺るのは惜しいが、これも空の為じゃ。悪く思わんでくれよ。」


「ふっ……そうだな。本当に残念だ……この戦いが終わる事に」


そう言って信長は微笑みながらゼウスを見る。すると、ゼウスは信長の笑みに違和感を感じた。


「ゼウス!逃げろ!」


空の大きな声が聞こえて、ゼウスは背後の気配に気づき慌てて振り向く。


「破滅の覇者、アーサー王の名において全てを無に帰せ!」


そして、僕とアーサーは最後の言葉を同時に言いながら黄金の剣をゼウスに向けて振るう。これが、僕とアーサーの力だ!!くらえ!


「エクス・カリバーーーーー!!」


「こ、この技は!?ぐっ……うぉぉぉぉ!!」


黄金の剣はゼウスのバリアを斬り、ゼウス自身も斬った。そして、ついにゼウスは倒れた。


「ゼウスーーーー!!」


空は慌ててゼウスの元に駆け寄り、何度も声を掛けるが返事がなく、動かない。


「勝った……のか?」


僕は息を切らしながらアーサーを見る。さっきの大技、とんでもなく凄い技だけどかなり体力を消耗する。一撃必殺みたいなものなのかな。正直、今は立つのがやっとだ。


「ええ。勝ったのですよ。」


アーサーは微笑みゼウスの元に歩み、ゼウスに剣を向ける。


「さて、最後です。ゼウス。」


そして、アーサーは剣を大きく上げてゼウスを斬ろうとした。すると


「空ーーー!!」


遠くから、叫びながら凄い速さでこっちに来る。そして、アーサーが剣を振るう前に空とゼウスを救出した。城ヶ崎莉奈とヘラだった。


「ね、姉さん!?」


「とにかく此処は一旦退きますわよ空!」


そう言って城ヶ崎姉弟達は一瞬で消えた。まるで、瞬間移動をしたように。すると、信長が悔しそうな顔をして言う。


「くっ……あと少しで倒せたのに!あの城ヶ崎姉め!」


「仕方ありません。私達が甘かった。まさか、城ヶ崎莉奈とヘラが此処に居たとは想定外でした。」


アーサーも残念そうな顔で言う。確かに、あと少しでゼウスに勝てた。だけど逃げられて悔しいのは分かる。でも……


「でも!あの主神ゼウスをあと一息まで追い込んだんだ。だったら次こそは必ず勝てるよ!」


そう言って僕は笑顔で2人を励ます。そして、信長とアーサーは頷き微笑む。それから、フィールドは消え現実世界に戻ってきた。丁度、瑠美が出てきて歌が始まった。僕達は瑠美の歌を見た後に帰ることにした。夜、瑠美に電話をして今日の出来事を話した。


「ええっ!?大丈夫だったの?怪我はしてない?」


「大丈夫だよ。怪我はしてない。今回は信長とアーサーが居てくれたから、あと少しまで追い詰める事が出来たんだ。」


「え?……アーサーって……?」


瑠美は不思議そうな声で聞いてきた。あ……そう言えば、まだ瑠美にアーサーの事話していなかったんだ。誤解が出来る前に話さないと。


「えっと、僕のもう1人のキャラクターで!アーサーは未来のキャラクターでもあって……」


「もう1人のキャラクター?未来?何を言っているのかな?悠斗君。」


不味い。電話越しから殺気のこもった瑠美の声が聞こえてくる。完全に何か誤解しているみたいだ。ここは、早めに切り上げた方が良さそうだ。


「と、とりあえず今度会った時に紹介するよ!それじゃあ!瑠美も気をつけて!また!」


そう言って、慌てて電話を切る。次に会った時、どう紹介したらいいんだろう……ごめん瑠美。


「あ!……もう、悠斗君のバカ!」


瑠美は頰を膨らませながら怒る。そして、僕は部屋に戻る。今日は色々あった所為で信長もアーサーも僕のベッドでぐっすりと寝ていた。僕のベッドで……僕のベッドが!?


「……まぁ、いいか。2人共、お疲れ様!」


僕は小声で2人に言った後、床で寝る事にした。今日の疲れが溜まっていたのだろう。床でも直ぐに寝る事が出き、そのまま朝まで寝た。

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