三人の精霊と俺の契約事情
第一次悪魔大戦
タルタロスーー悪魔世界または、地獄と呼ばれる場所。
その前にある審判の門ーーデーモンズゲート。
そのゲートを通り抜ける事が出来ても自然界に出た時点でどんな悪魔も魔力を使い果たしてしまう為、自然界では悪魔は何も出来ないのが普通である。
自然界に出た時点で魔力がなくても精霊から魔力を奪えばある程度魔力を補充できる。
精霊は、世界樹に身を隠して決して悪魔の前に姿を見せない。
そこで悪魔は考えた、精霊から魔力を奪えばないなら他の種族から奪えば良いと。
そこに目をつけたのは人間だ、悪魔は次々と人間に取り憑いては精気を吸い取り出した。
人間は、無力で無知だ!
それでいて情にもろい。
悪魔はずる賢く知恵があり人間を簡単に騙し大量に精気を集めだした。
精霊一人を苦労して捕まえるより大量の人間を集めて精気を奪う方が全然容易いと悪魔は考えた。
自然界の悪魔の被害者の人間は後を絶たず世界の国々の半数以上の人間が精気を吸い取られ廃人化してしまった。
老若男女問わず人々は、家から出る事すら恐れていた。
そこで、帝国は悪魔祓いを決断した。
帝国騎士団が立ち上がり悪魔と対峙するが惨敗ーー 悪魔の魔法の前に成す既はなかった。
帝国は、緊急サミットを開き第ニの帝国と呼ばれている西の帝国、アヴァロンに悪魔祓いの要請をお願いした。
東は、剣術や騎士道が盛んであり西は魔法が盛んであるが為、互いに協力しあって世界は成り立っているのだ。
アヴァロンがある西の地方は魔法に特化していて魔法王国クリスタルパレスなどがある。
クリスタルパレスは魔女・精霊・妖精など多種多様な種族が暮らす幻想的な王国だ。
アヴァロンはその中核を担い、魔法協会がアヴァロンにはある。
そして、アヴァロンの王は当時より絶対的な王シーサー・ペンドラゴンなのだ。
シーサーは、悪魔祓いを受諾すると世界中の凄腕の魔女を集め悪魔祓いについての会議を開くーー 円卓の魔導士と円卓会議である。
十二人の円卓の魔導士を集めデーモンズゲートの前で悪魔軍と対戦し、邪神アーリマンを封印。
そしてーーデーモンズゲートを封鎖したのだ。
メイザース、リリス、キルケー、メーディアは円卓の魔導士の十二人のメンバーなのだ。
知らずのうちにアーサーは、この運命とも思える出会いを果たしている。
この悪魔祓いの戦いを第一次悪魔大戦と呼ばれるようになり、アヴァロンとシーサー、 円卓の魔導士の名前は世界中に知れ渡った。
しかしーーシーサーと円卓の魔導士たちはその後、 全員消息不明となる。
メイザースは、当時まだ幼かったメーディアを身を守る形で引き取りこの屋敷に匿った。
なぜ、姿を隠したのか・・・。
シーサーと円卓の魔導士たちは、この戦いにより魔力の全てを使い果たした。
本来なら封印ではなくアーリマンを撃ち倒したかったのだ。
しかし、余りにも巨大で強かったアーリマンの前に封印という手を打つ事しか出来なかったのだ。
それも、全ての魔力を使い果たさなければならない程ーー。
自然界には、デーモンズゲートが封鎖してタルタロスに帰還出来なかった悪魔も何体も残っている、その悪魔から身を隠して消息不明を絶ったのだ。
シーサーは、キャメロットの田舎の国に身を隠した。
そして、定期的に円卓会議を開き今後の展開を模索していたのだった。
★ ★ ★
「ざっと、こんな感じなのだよ」
「オヤジがアヴァロンの国王・・・」
「素晴らしい方なのだよ」
「みんなは、円卓の魔導士・・・」
「天才だからね! 選ばれない訳がない」
「オヤジは? オヤジは魔導士なのか」
「いいえーー貴方と同じ精霊使いよ」
メーディアが首を横に振りながら口を挟んだ。
「それも、十数体を操る凄腕の精霊使い。更にアーサーきゅんと同じ金色の瞳の持ち主」
「半端ない使い手だよ。シーサー 一人で充分な位の戦いをする。精霊の持ち合わせている潜在能力を全て引き出しその状況にあった魔法を瞬時に判断し選択する。 素晴らしい精霊使いだ」
キルケーがべた褒めする。
「貴方の母親もこの精霊たちの中の一人の筈よ」
メーディアが何も躊躇いもなく言う。
何故が複雑な気持ちになるアーサー。
精霊たちは、少し顔を赤らめて何やら想像しているのかニヤけている。
まるで私達もひょっとしたらとか思っているのか。
「ちょうど明日、円卓会議があるのでアーサーきゅんも一緒に来てみるのは如何だろ」
「オヤジと・・・」
「無理とは言わないが、今後の展開もあるのだよ。アーサーきゅんのチカラはきっと武器になるのだよ」
「行ってみるよ、色々オヤジに話をしたい事もあるから」
メイザースは、うんうんと頷きソファーから立ち上がると窓の外を眺めた。
「明日、世界は動き出すかも知れないねえ」
誰にも聞こえない小さな呟きだったーー。
ーー アヴァロンに円卓の魔導士 集結 ーー
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