三人の精霊と俺の契約事情
S・そよ風と読書
あまり気にはしてなかったがシルフィーは暇があれば読書をしている。
窓辺の椅子に腰掛け、そよ風を浴びながら髪を抑え、本を読む姿は清楚な大人の雰囲気を出している。
また、その姿に眼鏡がよく似合う。時折見せる眼鏡を人差し指で押し上げる姿は知的な女性そのものだ。
そういったシルフィーの大人の女性の雰囲気にアーサーは見惚れてしまうことも度々ある。
「シルフィーは、いつもどんな本を読んでいるの」
アーサーは自然にさり気なく聞いてみた。
シルフィーは、しばらく本に目をやっていたが区切りがついたのか顔を上げアーサーを見つめた。
「いろいろよ、何でも読むわ。恋愛でも魔術書でも物語でも」
「そうなんだ。シルフィーは読書が好きなんだね」
アーサーの問いかけに少しはにかみながら答える。
「ただ単に、人とコミュニケーションをとるのがあまり上手ではないのですわ。本を読んで間を埋めてるだけなのですわ」
(その割には、結構大胆なところもあるんだよな)
「それはアーサー様だからですわ。特別です」
「えっ!? あっ・・・リンクして心の中を覗いたな」
アーサーは、思わず声に出していたのかと慌てて手で口を塞いだ。
「ふふふ、いやらしい想像を。もっとシルフィーのこと想像しても良いのですわよ」
シルフィーは、アーサーの腕を引き寄せ胸を押し当ててきた。
アーサーは慌てて振りほどくと顔を赤くして逃げ去った。
「アーサー様・・・自分でも分かっています。素直になれないこと、素の自分を隠してしまう事。人とどう接して良いのかわからないのです・・・ごめんなさい」
シルフィーは、アーサーが逃げてしまった方向を見つめながら寂しそうな顔をしている。
ーー シルフィーは想う ーー
* * * * * * * * * * * * *
アーサー様への愛情は、本物です。
こんなに人を好きになったことは今まで一度もないのです。
もしかしたらこの先、人を好きになる事はもう無いかもしれない。
だから、もっと素直に気持ちを伝えられたら、もっと自然に甘えることが出来たら、手を繋げたら、自然に会話が出来たら、いつも一緒に居るのに何で出来ないんだろう。
リサとエルザは、自然にさり気なく甘えたり手を繋いだりしてるのに・・・。
素直になれない自分が嫌い。
不器用な自分が嫌い。
人に優しく出来ない自分が嫌い。
本当は、凄く甘えなり好きな人とイチャイチャしたいのに・・・
でも、いつかは・・・。
* * * * * * * * * * * * *
窓辺の椅子に腰掛け、読みかけの本を手に持ち、挟んであった栞を外すと再び本を読み始めた。
開けていた窓からそよ風が甘い香りと香ばしい香りを部屋一面に運ぶ。
「シルフィー、おやつだよお」
リサの元気いっぱいの声が聞こえた。
立ち上がり腰掛けていた椅子に本を置くとリサたちの元へ向かった。
本からスルリと栞が落ちたーー。
栞に文字が書かれている・・・。
「愛してます アーサー様」
おわり。
窓辺の椅子に腰掛け、そよ風を浴びながら髪を抑え、本を読む姿は清楚な大人の雰囲気を出している。
また、その姿に眼鏡がよく似合う。時折見せる眼鏡を人差し指で押し上げる姿は知的な女性そのものだ。
そういったシルフィーの大人の女性の雰囲気にアーサーは見惚れてしまうことも度々ある。
「シルフィーは、いつもどんな本を読んでいるの」
アーサーは自然にさり気なく聞いてみた。
シルフィーは、しばらく本に目をやっていたが区切りがついたのか顔を上げアーサーを見つめた。
「いろいろよ、何でも読むわ。恋愛でも魔術書でも物語でも」
「そうなんだ。シルフィーは読書が好きなんだね」
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(その割には、結構大胆なところもあるんだよな)
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ーー シルフィーは想う ーー
* * * * * * * * * * * * *
アーサー様への愛情は、本物です。
こんなに人を好きになったことは今まで一度もないのです。
もしかしたらこの先、人を好きになる事はもう無いかもしれない。
だから、もっと素直に気持ちを伝えられたら、もっと自然に甘えることが出来たら、手を繋げたら、自然に会話が出来たら、いつも一緒に居るのに何で出来ないんだろう。
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でも、いつかは・・・。
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