despair

レインマン

出発

俺の名前は霧谷健斗だ今日は、授業がプール、数学と続く日だ。
俺は凄く勉強が嫌いなので、普段なら深い眠りにつき、大好物のバナナをひたすら食べる夢を見ていただろう。
だか、今日は違った。(この時間に霧谷が起きてるなんて!と、驚かれた)
友達の浅田と松井と一緒に12時に家を抜け出して心霊スポットに行くことになっている。
俺の家はしつけが厳しくなんと、10時には寝ないといけないのだ!
なので、12時まで起きてられるということはとても嬉しかった。(もちろん心霊スポットに行くのも楽しみだ)
そこから授業が終わるまで早かった。
まるで時間を早くする魔法でも使っているようだ!
そしてすぐに終礼が終わり、家に帰る。
なんと母は勉強が大事だと言って、部活にも行かせてもらえないのだ。気が狂ってる!
心霊スポットに行くことだけを考えながら家に帰る。
10分ほど歩くと家が見えた周りのクラスメイトと比べたら家はでかく、中も綺麗だ。母は毎日掃除をする。毎日するのは当たり前かもしれないが、俺の母は家の隅々まで掃除する。天井もだ。しかもそれを自分の手で全てするのだ。
前は掃除をしている母に声をかけたら1週間ゲームを禁止にされた。母の考えてることはよくわからない。
扉の前についた。木製の扉で木目がいい味を出している、なんて考えて一人で笑ってしまった。こんな家なんて燃えちまえ!
俺は、家に入るのをためらっていた。この楽しいままの気持ちでいたいのだ。家に帰っても勉強をするだけだ。(1日2時間は勉強しないといけない。)しかし家に入らない訳にも行かない。前に家に入らずに6時くらいまで友達と遊んでいたら、2日間口を聞いてもらえなかった。
俺は力の入らない手で扉を開けた。何10キロの扉を開けてるみたいだ!(それぐらい家に帰るのが嫌なのだ)
扉を開けるとすぐ目の前に母が立っていた。
母は時計を見て、よし、と、一言だけ言った。門限を守っているか見ているのだ。
それにしても、おかえりも、言えないのだろうか。ひどい母だ。
そして今日も2時間の勉強時間が始まった。
自分の部屋で勉強するのだが、勉強をサボっていないか見るためのカメラを俺の部屋じゅうにつけている。「エロ動画もなにも見れないな」などと心の中で呟きながら勉強をする。最初は理解、社会、と好きなものから勉強していく。ちなみに社会、理科では95点以下を取ったことがない。
次に苦手な科目をしていく。ちなみに数学で87点を取った時はお父さんに激怒された。
あの時のお父さんの顔は面白かった。
まるで真っ赤になった馬みたいだ!
吹き出しそうになってなんとか堪えた。
もし母さんに笑ってるとこがバレたら殺される!
そして長い長い勉強時間が終わった。
今日の授業とは違い、今は時間が遅く流れる魔法でも使ったみたいだ。
そして母に呼ばれ、2階に上がり、晩飯を食べる。今日の晩飯はハンバーグと味噌汁とサラダとご飯だ。和食か洋食にまとめろよ!
なんて言ったらどうなるだろう。想像するだけでも面白い。
晩飯中はテレビを見るが、絶対にニュース番組か、借りてきた全く面白味がわからない映画のDVDを見るかだ。
もちろん俺はつまらなさそうに見ている。
そして晩飯を食べ終わると、やっと自由時間だ。いつもならすぐにゲームに飛びつくのだが今日は違った。3階のベットに潜り込み、まずは今日の心霊スポットのことを考える。
なぜか入れない心霊スポット、らしい。
入れないというのは、何かに弾かれて入れないというのだ今は、フェンスがあるため乗り越えていくしかない。
次に、友達のことを考える2人とも小さいが大丈夫だろうか?いや、俺が大きいのかもしれない。俺は歳の割には背が高いとよく言われる。前はカラオケに行ったら大人と間違えられた。そんなことを考えていたらもう10時前だった。(今度はお得意の時間を早くする魔法を使った)
2階から母が大きな声で早く寝なさい!と叫ぶこちらも負けずに、わかってるよ!と叫び返した。が、もちろん眠るつもりはない!
あと2時間後に心霊スポットに行くのだから!
この時、眠っていれば、心霊スポットに行こうとしなければ何か変わっていたのかもしれない。


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