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桜雲学園の正体不明《アンノウン》

美浜

04話 20組のクラスメイト

「職員室はね、ここだよ」


 マンションで会ってから3人で学園まで来た。

 美咲みさきは部室に寄るということでさっき別れて、志穂菜しほなに職員室まで案内してもらっていた。


「じゃあ私はもういくね。また、同じクラスになれたらいいね」

「そうだね、ありがとう志穂菜。また」
 

 志穂菜とは小学生の時ずっと同じクラスであった。だから〈また〉なのだろう。でも、この学園は1学年20クラスもあって、同じクラスになるのは難しいかもしれない。


 志穂菜と別れたあと、職員室に入った。



〈コンコン〉


「失礼します。今日から通うこととなった石崎景いしざきけいです」

「ああ、来たな石崎。俺がお前の担任の桂木かつらぎだ。よろしく。お前の親父とは同じチームとして研究していたことがあってな、その息子が来るって言うんだから楽しみにしていたんだよ」


 そういって、桂木先生は笑いかけてきた。


「父と......ですか」


 二人で一緒に暮らしていた時も、研究一筋! って感じで、ほとんど話したことがなくて、正直父さんが何をやっていたのかよく知らないけど、なんかの研究をしていたらしい。


「ああ、俺も大輔だいすけさんと一緒で妻をなくしていてな、同じ境遇ということで話が合ったんだよ。まぁ、そんなことはどうでもいいな。石崎、お前のクラスは2年20組だ。今日はとりあえず最初から授業に参加してくれ」

「はい、わかりました」

「そうそう、タレントを渡そうと思ってたんだけど少し時間がないから放課後でもいいか?」

「はい、大丈夫です」

「放課後、図書棟で渡してもらえるはずだから忘れないように」

 
 俺は桂木先生に連れられ、生徒棟の2階の奥にある20組の教室に来た。


「あー、こいつが今日から同じクラスとなる石崎景だ。仲良くしてやってくれ。石崎、軽く自己紹介でもしてくれ」

「はい。えっと、石崎景です。わからないこともたくさんあって迷惑をかけてしまうかもしれませんが、よろしくお願いします」

「石崎の席はあそこの空いている所だ。隣には委員長の川井かわいがいるから、何かあれば聞いてくれ」


 先生の指示された席に着くと、隣の女の子に話しかけられた。


「石崎君、よろしくね。先生も言ってたけど、私は委員長の川井柚羽ゆずはよ。何かあったらなんでもいってね」 

「うん、よろしく川井さん」


 川井さんと挨拶をしていると、後ろの席からも声を掛けられる。


「なぁなぁ、石崎。もしかしてお前ってさ、あの・・石崎さんの兄貴だったりするのか?」

「あの石崎?」

「美咲ちゃんのことよ。あなたの妹の」

「何か有名なのか?美咲って」

「そりゃあもう有名よ。学年を問わず、何人もの人に告白されたんだって」

「そんなにすごいのか? 美咲って」
 

 確かに昔よりも家事とかができていたし、可愛くなっているとは思うけど、そこまでとはな。


「しかも、その告白を全部断ってるんだよ! ほんと羨ましいものね」

「まぁ、確かに石崎さんは有名だが、この山田太郎やまだたろう様を忘れてもらっては困る!」

「何よ、名前もそうだけど何もかもが普通の山田君のことなんてみんな忘れてるわよ」

「なに! この俺が普通だと? ふっふっふ、なめてもらっては困るな委員長。確かに名前も成績も身長も顔も普通すぎる俺だが、この学園にきて変わったのだよ、今の俺にはこのタレントがある!」


 そういって、高らかにカードを掲げたが......


「山田、うるさい、ホームルーム中だ。黙れ」

「あっ、はい。······すいません」


 桂木先生の一喝で簡単に静かになった。


「これで部活も普通だったら面白かったんだけどね。なんでオカルト研究会なんかに入ったのかしら?」

「ふふ、やっと自分の居場所を見つけたのさ!」


 オカルト研究会? そんなものがあるのか。
 直子さんが言ってたけど、この学園では部活に入らなきゃいけないらしいから早めに決めないとな······

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