色彩を宿す者たち〜銀を宿した少女(元青年)は異世界を生き抜く〜

スーノ

第十三話 戦闘開始と三頭巨犬戦

ー三頭巨犬が駆け左前足を振り下ろす

「散開!」

ー創華の一言と共に散らばり左前足の振り下ろしを回避する

ドカンッ

三頭巨犬の左前足が空を切り地面を叩く

ー三頭巨犬の左頭部が、左後方に回避した冷夜に噛み付きにかかる

「冷夜!、私が止めるから口の中に攻撃して!春斗、奏は私が無防備になる間、攻撃がきたら迎撃をお願い!」

「「「了解!」」」

ー創華が操る二本の長剣が目玉を狙い、更に四本が口を閉じさせない様に歯の間に入り、更に四本飛ばし顔を正面と側面から押しとどめる

ー《銀魔導剣技》"銀姫天極斬"
そして冷夜が右手の打刀に魔力を集中して溜め、一刀のもとに白銀色の斬撃を無防備な口内に放つ

三頭巨犬の左頭部は目玉を狙う長剣を瞼を閉じ防ぎ、後から迫る白銀色の斬撃に気付いたものの既に間に合わずまともに受け声にならない絶叫をあげ、動かなくなる

「ーーーーー!」

ー中頭部が創華に頭を振り下ろす

ー春斗が素手で受け止める
ー《黄天魔鎚技》"黄炎鎚撃"
そして奏が中頭部の下に潜り込み黄色の炎を纏った戦鎚を振り上げ攻撃する

攻撃が命中し中頭部が浮いた瞬間に春斗が創華と奏を掴み全力でバックステップをして、再度降りてきた中頭部を回避した

その間に長剣が役割を終え、創華の周囲に戻る

ー三頭巨犬が右前足を横に薙ぎ払う

「奏、回避するから剣の柄に掴まって、春斗は万物踏破の靴で避けて冷夜の所に向かって、冷夜は胴体の下に潜り込んで回避して、その後は春斗と合流して!」

ー創華と奏がそれぞれ創華の操る剣の柄に掴まり上空に逃れ回避

ー万物踏破の靴"地上モード"
〈瞬間機動〉
春斗は靴の『技能』で加速し胴体の下に潜り込んで回避し、冷夜の元に向かう

ー冷夜は持ち前の瞬発値の高さを利用して胴体の下に潜り込んで回避し、春斗と合流する

「春斗!、冷夜!、右前足が振り切られたら右側から左前足の足首辺りに強めの攻撃をお願い!」

と、いつの間にか左側の胴体辺りに移動していた創華達から指示が出る

そして、三頭巨犬の右前足が振り切られた

ー《銀天姫装》"銀炎天装"
《銀魔導剣技》"銀姫極炎斬"
冷夜の姿が銀炎天装の姿に変わり、赤みを帯びた銀炎が双剣に纏われ、そして左右の双剣から水平に斬撃が放たれる

ー《金天剣帝技》"金炎帝極斬"
春斗は白金色の金炎を纏う大太刀から水平に斬撃を放つ

二人の剣技が右前足を横に振るうために体重が掛かっている左前足に命中し三頭巨犬が右側によろめく、そして

ー《黄天魔鎚技》"黄氷破鎚撃"
奏が追撃として左側の横っ腹に黄氷を纏い巨大化した戦鎚を振るう

三頭巨犬は横っ腹を叩かれバランスを崩す、更にダメ押しとばかりに八本の長剣が三頭巨犬を左側から押す

「春斗!、冷夜!、そこから出て来て!」

声が響き、二人が足元から出てくると同時に三頭巨犬は転倒し、衝撃で犬頭の口が開く

そして、そんな機会を見逃すようなメンバーは、ここには誰一人としていない

ー《黄天魔法》"黄炎爆"
《黄天魔鎚技》"黄雷破鎚撃"
剣の柄から手を放し自分の背後で爆発を起こしその爆風で三頭巨犬の腹の上に移動、そして回転しながら落下し遠心力と落下の勢いを付けた黄色の雷を纏う戦鎚を腹に振り下ろした

「ーーーーー!」

腹に走った強力な打撃に三頭巨犬は若干痙攣しながら限界まで口を開き絶叫をあげる

ーそこに創華が長剣を五本ずつ使い、口が閉じられない様に長剣で抑え込む

ー《銀天姫装》"銀氷天装"
《銀魔導剣技》"銀姫氷波斬"
冷夜は中頭部の場所に駆け銀氷天装の姿に変わり、跳躍し青味を帯びた銀氷の波を斬撃として放つ

口内に銀氷の波を受けた中頭部は内側が凍り動きが止まる

ー《銀天姫装》"銀雷天装"
《銀魔導剣技》"銀姫迅雷斬"
更に銀雷天装の姿に変わった冷夜は、黄色味を帯びた銀雷を双剣に纏わせた高速の斬撃で追撃をする

その斬撃をまともに受けた中頭部は完全に動かなくなった

ー《金天剣帝技》"金炎帝極斬"
白金色の金炎を纏う大太刀の斬撃が右頭部の大きく開いた口内に叩き込まれる

「ーーーー!」

口内を金炎に焼かれた右頭部は絶叫を上げ、暴れまわる

ー創華は橙装天装の出力を上げ暴れる右頭部に全ての長剣を向かわる

そして焼けて剣の攻撃が通用するようになった部分に突き刺しそこを起点に切り裂く

「ーーーー!」

右頭部は更に絶叫を上げ完全に動かなくなった

「創華!、まだだよ!」

冷夜の言葉の通りに三頭巨犬はまだ結晶に変わらないそれどころか左頭部が僅かに動いた

「全員!、左頭部が動き始めない内に胸部に攻撃を集中させて心臓部を破壊して!」

ー《銀天姫装》"銀天姫装"
冷夜は銀天姫装に姿を変え出力を上げると同時に短刀の魔力を解放し、双剣に注ぎながら胸部に向かう

ー春斗も金炎帝装の出力を上げ大太刀に金炎を纏わせながら胸部へ向かう

ー奏は既に胸部にいる為、黄色の戦鎚に魔力を注ぎ
《黄天魔鎚技》"黄炎破鎚撃"
胸部に黄炎を纏う戦鎚を叩き込んだ

戦鎚が胸部に叩きつけられたと同時にバキッと何かが割れる音が響く、そして

ー《銀魔導剣技》"銀姫天極波斬"
濃密な白銀色の斬撃が先に到着した冷夜から放たれる

その斬撃は折れた骨を更に砕き胸部を破壊して弱点を露出させる

ー《金天剣帝技》"金炎帝極斬"
そしてその場に春斗が到着し、弱点に白金色の金炎を纏う斬撃を放つ

そして春斗の攻撃が弱点に命中すると同時に三頭巨犬は四色の光を放つ正八面体の結晶に変わった

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