色彩を宿す者たち〜銀を宿した少女(元青年)は異世界を生き抜く〜

スーノ

第五話 面会と〈鑑定〉

[討伐者の接触を確認。只今より力の結晶は、討伐者の強化に使用されます。]

「うしっ、回収完了。それにしても結構上手く行ったな。」

…そう春斗は呟いて帰っていった
























SIDE冷夜


そしてこの拠点に到着してから五日間が経過した。

と言うわけで現在【最初の色彩】に会いに来て案内されているところです

「どうぞ、こちらの部屋で主人がお待ちです。」

と、案内してくれたメイド服の女性型の自律人形がそう言った

因みに彼女を作成したのは"黄"の方らしい。

ガチャ

「やあ、こんにちは。私が"橙"色の【最初の色彩】、橙咲 創華だよ!」

部屋に入った瞬間に髪をサイドテールにした橙髪の少女がそう言った

橙咲とうさき 創華そうか 橙髪をサイドテールにした青目の中学生位(150cm)の可愛い系の美少女。因みに色々小さい何がとは本人の為に言わないが

「二人の名前は知ってるから自己紹介はいいよ。それじゃあ早速二人の持ってる素材調べさせてくれるかな?」

「あ、はい、お願いします。」

そう言って。天金と天銀を渡すと創華は目を輝かせて〈鑑定〉を始めた

そうしてしばらくの間、様々な道具の音がなっていた

「ふぅー、出来たよ。いやー、この私が苦戦するとか他の人じゃ精々〈使用者固定〉が掛かってる事しか分かんないじゃないかな」

「その〈使用者固定〉って何ですか?」

「それも含めて今書いちゃうね」

創華は何処からともなく紙とペンを取り出し、鑑定結果を書いていった


《天銀》
『特質』
〈魔導補助〉
魔導までの魔法系を補助

〈魔導防御:大〉
魔導までの魔法系のダメージを大幅に軽減

〈硬度上昇:魔力〉
使用者の魔力に応じ硬度が上昇

〈感応:《天金》〉
《天金》が近くにある場合《天金》の『特質』を得る

〈使用者固定:冷夜、春斗〉
冷夜及び春斗が使用する場合のみ『特質』が機能する

《天金》
『特質』
〈武技補助〉
全ての武器系『技能』を補助

〈物理防御:大〉
物理的なダメージを軽減

〈硬度上昇:体力〉
使用者の体力に応じ硬度が上昇

〈感応:《天銀》〉
《天銀》が近くにある場合《天銀》の『特質』を得る

〈使用者固定:春斗、冷夜〉
春斗及び冷夜が使用する場合のみ『特質』が機能する



「と、こんな感じだよ。〈感応〉って言う『特質』のおかげで難易度が跳ね上がってたみたい。そもそも〈感応〉なんてのは聞いた事がないよ。ところでこの金属もらってもいいかな?」

「いいですよ。あっ、ついでにこれ見てもらっていいですか?」

取り出したのは、この前無茶して作ったあの槍


〈鑑定〉終了後

「………これは天銀で作った槍だよね。」

「そうですよ。」

そんな、困惑したような表情されると凄く困る

「『特質』が違う?、そもそも作成過程がおかしいよ。可能なのはわかってるけど、でも今まで誰も成功してない事だし、私達ですら無理だったのに……」

そう言って顔を俯かせ震え始めた。ただこれは……

「これどうやってつくったの?教えて!」

あげられた顔に映っていたのは、好奇心で興奮しきって赤く上気した顔だった。

「いや、特に何もしてませんよ。」

「えっ、いやもしかして天銀自体に秘密が、調べなきゃ。その槍の鑑定結果これね。それじゃあ何か分かったら連絡するね。それじゃ」

創華は一枚の紙を渡し、ダッシュで去っていった

「……帰るか」

ああ、言う人達って一階何かに熱中すると中々動かないからね


《天銀》の魔槍
『特質』
〈魔導補助〉
魔導までの魔法系を補助

〈魔導防御:大〉
魔導までの魔法系のダメージを大幅に軽減

〈硬度上昇:魔力〉
使用者の魔力に応じ硬度が上昇
 
〈魔力貯蔵〉
魔力を貯蔵できる   現在20.0 /100.0

〈魔力活性〉
魔力を活性化させ魔法系の威力を上昇

〈使用者固定:春斗、冷夜〉
春斗及び冷夜が使用する場合のみ『特質』が機能する



……〈魔力貯蔵〉これいくつかほしいな





後日


連絡が来た。

幾ら何でも早すぎじゃないかな。因み春斗は来ていない。大体こんな時は春斗は喋らないので問題はない


「来ましたよ。というかもう何か分かったんですか?」

「そう言うわけじゃないんだよね。お願いしたいことがあっていいかな?」

創華は手を顔の前で合わせ首を傾げながら上目遣いでそう言って来た。

「先に用件を聞いてからですね。」

「あの槍の作成プロセスは〈鑑定〉で分かってるんだけど実際にこの目で見てみたくてね。いいかな?」

それなら槍は無理だけど短刀位なら大丈夫かな。まあ、どちらにせよ〈魔力貯蔵〉が付いてるなら作成するつもりだったしそれが創華さんの目の前になるだけだから問題ないかな

「それくらいならいいです。」

「それなら助かるよ。ささ、こっち来てついでにもう一人も紹介するよ」

…もう一人ってどんな人なんだろ

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