色彩を宿す者たち〜銀を宿した少女(元青年)は異世界を生き抜く〜

スーノ

第十六話 機巧系統【原初の怪物】と後半戦

背の腕は壊したあとは、大剣二本と奴の体のギミックのみだ

ー《紫天魔導》"紫天刃付加"〈投擲〉"賢者の紫槍杖"
《固有武装:賢者の紫槍杖》"召喚"

背中の腕を破壊された【原初の怪物】に高速で槍が迫る

ー【原初の怪物】が左の大剣で受ける

左の大剣が魔導を吸収して槍を弾き飛ばした

「……左の大剣は魔力吸収みたいだな。」

どうやら右が体力、左が魔力の吸収が出来る大剣らしい

「なあ、なんか【原初の怪物】が小さくなっていってないか?」

「大剣もそれに合わせて小さくなっている気がする」

「所謂、第二形態ってやつか?」

「「「「…………」」」」

その言葉に全員が押し黙ってしまった

「だったら、変化が完了する前に叩けば」

「いや、それは無理だ。」

見辛いけど何かの粉末が舞ってる。この粉末は多分

「【原初の怪物】の周りには武器の破片というより粉末が宙に舞ってる。あれの近くに行くだけで魔力と体力を吸収されるだろう。」

そう言う事、ただこの粉末の効力自体は少しずつ収まっているのが唯一の救い。恐らく変化が終わるくらいには、完全に無力化すると思うんだけど。

「まあ、つまりは変化が終わるまで待つしかないな。」


数分後


「どうやら、変化が完了した見たいだ。」

それに丁度、武器の粉末の効力を失ったみたい。
変化が終わった【原初の怪物】は全体的にフォルムがスマートになり小さくなった。5mを優に超えていた身長は2mほどになり体格が細くなった。そして手に持っていた大剣はロングソード程の大きさになり吸収の力が増したように感じ取れる。

そして、小さくなったことであり得る強化は、
機動力の上昇、速度の上昇、と言ったとこだろうか。

ー《銀天姫装》"銀雷天装"
冷夜の姿が"銀雷天装"時の物へと変化する

ー【原初の怪物】が冷夜に接近し、長剣を振るう

「ッ……」

ー冷夜は紙一重で回避
《銀魔導剣技》"雷速銀斬"
雷で体のリミットを解除し加速、超高速で【原初の怪物】に斬撃を放つ

キンッ

【原初の怪物】に僅かに当たり傷付ける

ー【原初の怪物】はバックステップで後退する

ー《限界突破・体》
健治が先回りし、鉤爪で切る

健治の頭上を越えるバク宙で回避

ー《紫天魔導》"紫雷晶槍・五連"
槍状の紫氷晶が紫雷を纏い五連続で宙にいる【原初の怪物】目掛けて放たれる

ー【原初の怪物】が双剣で魔導を迎撃する
1撃目と3撃目と5撃目が左の長剣で吸収され、残り2撃が右の長剣で破壊される

ー春斗が跳躍し、大太刀を振り下ろす

ガキッ

ー【原初の怪物】が双剣で受ける
が、空中で受け切れず地面に叩きつけられる

ドコォォォン

ー《銀天魔導》"銀縛・鎖"
地面と空中から銀色の鎖が現れ、【原初の怪物】を束縛する

ー《紫天魔導》"紫氷晶・閉"
紫氷晶の壁が迫り鎖ごと【原初の怪物】を閉じ込める

【原初の怪物】が鎖を千切り紫氷晶の壁を左の長剣で切り裂いていく

しかしその場には

ー《金天剣帝技》"剣帝金極斬"
空からは春斗が金色のオーラを纏った大太刀を構えて迫り

ー《覇赤龍の壊撃レッドドラゴンブレイクブロー
地上からは健治が《限界突破・体》の残り時間全て消費する捨て身の大技が迫っていた

そして遂に【原初の怪物】へ金色の一撃と深紅の一撃が叩き込まれた

ドッガァァァァァァァァァァァン

【原初の怪物】が居た場所には、それぞれ拳大の深銀、深金、深紅、深紫の4つの結晶が落ちていた。








「ふはぁー、めっちゃ疲れた。」

「健治、お疲れ様。二人も良くやってくれた。その結晶に触れれば【原初の怪物】の討伐者の『称号』と同時にそれぞれ《固有武装》の選択と。【原初の怪物】討伐の報酬の選択出来るはずだ」

「リーダーも有難う、指揮凄く助かった」

※描写はしていませんが紫波さんはしっかり指揮を執っています

「そうかそれは良かったよ。それじゃあ休憩と選択が終わったらここを出ようか。」

そう言ったリーダーは何処となく嬉しそうだった



さて、それでは《固有武装》及び報酬の選択と行きますか

「えーっと、触ればいいんだよね。」

深銀の結晶に触れるといつものように砕け冷夜の中に入ってきたしかしそこからはいつもと違い

[討伐者の接触を確認。討伐者に『称号』【原初の怪物】の討伐者を付与しました。討伐報酬を選択して下さい]

[『称号』超越者の卵、【原初の怪物】の討伐者を確認。《固有武装》を選択して下さい(固有武装は1人1つまでです。)]

[原初結晶は討伐者の強化に使用されます]

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