俺の妹はヤンデレでした

繭月

4話

「おはよ」
公園につくと茶髪で高身長のイケメンが入り口で立っていた。このイケメンこそ俺たちと待ち合わせの約束をした永田 隆盛ながた りゅうせい
「おー、久しぶり」
「お久しぶりです」
「おはよー」
三人ともバラバラに挨拶を返す
「葵は体もう大丈夫なのか?」
「ああ、まぁ学校に行くよりも家でだらだらしてた方が楽なんだけどね」
「はは、まぁそうだな」
隆盛はイケメンではあるが別にモテるわけではない。なぜなら
「それよりも葵。お前今期のアニメ何か見たか?」
いきなり鼻息荒くするイケメンこと隆盛。こいつはいわゆるオープンオタであり残念なイケメンなのだ
「お前はもう少しオタクを隠せばモテそうだけどな」
「心配はいらない。なぜなら俺には二次元があるからな!」
これがこいつの考え・・・二次元があれば三次元の彼女は邪魔なだけ
ならそのルックスを俺にくれないか?
ちなみに翠と瑞樹は俺たちから少し離れたところで雑談している
それほど一緒にいるとこ見られたくないのかよ
その後俺たちは隆盛を入れて学校に向かった



学校につくと俺と瑞樹は隆盛たちと別れて職員室に向かう。俺たちの通う学校は中高一貫校で本館、東館、西館がありとても広く、この街以外からも多くの生徒が入学してくるという星柳せいりゅう学園だ。
「それにしてもお兄ちゃんとクラスが違うなんて・・・」
高一のクラスは全てで五組まであり一番小さい東館にかためられている。
俺は一年一組で東館一階に教室があり隆盛と同じクラスだ。
そして瑞樹は四組、東館の最上階である四階の一番奥に教室がある。
「でも、翠も一緒だから良かったじゃないか」
「翠ちゃんが一緒なのは嬉しいけどそれよりもお兄ちゃんが一緒じゃないのが・・・隆盛さんと代わってもらえないかな」
「無理だから、諦めろよ」
「うー、お兄ちゃんはこんな可愛い妹と一緒じゃなくていいの?」
「あー、俺は別に問題ないぞ」
「そんな!お兄ちゃんの薄情者」
「そんな拗ねんなよ、職員室ついたぞ」
「うー」
俺たちは東館二階にある高一の担任の先生専用の職員室の前にたち
コンコン
「「失礼します」」
職員室に入るとそれぞれの担任の先生に呼ばれる
俺を呼んだのは隆盛より明るい茶髪の可愛い教師だ。なぜ美人ではなく可愛いって思ったかというと見た目中学生くらいの身長しかないのである。
まあ、お胸様は十分発達しているが・・・ぞくっ!
なんだか今嫌な気配を感じたんだけど瑞樹の方から・・・
「えっと・・・私の名前は駿河 藍するが あいです。担当は国語で一年一組の担任でもあるからよろしくお願いしますね、葵君」
「あ、よ、よろしくお願いします」
そのあと少し雑談などをしていると駿河先生が時計を確認して慌てて席を立った
「それじゃあそろそろ予鈴が鳴るから教室に向かいましょうか」
「あ、はい」
そういって駿河先生の後をついて俺たちの教室に向かった





〈星原 瑞樹〉
私の前にはえっと・・・誰だっけこの人?
私の担任になるらしい先生が色々と注意事項などを言っていたがお兄ちゃん以外の男なんて皆んな同じ顔にしか見えないし、それに今はそれどころではない
私たちと机を挟んだ向かい側にお兄ちゃんとお兄ちゃんの担任の先生が話している
「なんですかあの女は。お兄ちゃんになれなれしく話しかけて」
するとお兄ちゃんの担任の先生は席をたちお兄ちゃんを連れて出ていった。正直校長先生でも脅してクラス替えして欲しいけどお兄ちゃんに迷惑はかけられないので我慢する
お昼は一緒に食べればいいですし・・・これから毎日お昼まで会えないのか・・・。
そう思うと学校が憂鬱に感じます
一組と四組は離れすぎてて休み時間の10分ではまともに話すこともできない。
お兄ちゃんは私と離れて本当に嫌じゃないのかな?
私がお兄ちゃんとのことを考えていると
「瑞樹さんHRが始まるので教室に向かいますよ」
先生はそう言って職員室を出ていった
はぁお兄ちゃんに悪い虫がつかなければいいのですが・・・
私も先生の後を追って職員室を出て行く





〈永田 隆盛〉
葵と瑞樹ちゃんと翠と別れてから俺は一年一組の教室に向かって席につく。いつもは予鈴が鳴るまではラノベを読んだりして時間を潰しているのだが今日は俺に来客があった。
「おはよう隆盛君」
「ん?あ、おはよ柏木さん。俺に話しかけてくるなんて珍しいね」
俺に話しかけてきたのは成績優秀で明るく男女共に人気の高い柏木 楓かしわぎ かえでだった。
まぁ運動は苦手らしいから瑞樹ちゃんみたいな完璧人間じゃないけどね
「え、そう?もしかして邪魔だったかな?」
「いや、それで何の用?」
だいたいわかってるけど一応聞いてみる
「星原君今日から登校でしょ、一緒じゃないの?」
「あいつは今職員室に瑞樹ちゃんといるはずだよ」
柏木さんは俺達と同じ中学ではなかったので俺は高校で知り合ったのだが葵と昔会ったことがあるらしく始業式の日から俺に葵のことを聞きに来ていた
「てかなんで俺が葵のこと知ってるって知ってんだよ」
今更になって気付いたが俺と柏木さんに接点はないので葵と俺が知り合いだと知ってるのはおかしくないか?
「中学のとき帰り道でたまに葵君と隆盛君が一緒に帰ってるの見たことあるから」
「なるほどな」
肯定した後俺は声の音量を下げて誰にも聞かれないように柏木さんにたずねた
「で、柏木さんは葵のどこが好きなの?」
「は、はぁぁぁあ!?!?」
顔を真っ赤にして叫んだ・・・うるさい
せっかく周りに注目されないように小声で聞いたのに柏木さんが大声で叫んだおかげで注目を集めてしまった。
注目されてることに気づいたのかさらに顔を赤くしている
「なんで・・・じゃなくて、な、なんのことかしら」
「口調が変わってるぞ」
「いや、そもそも全く葵君と話したことないから。それに葵君は私のことなんか覚えてないだろうし・・・」
どんどん声が小さくなりそれにともなって落ち込む柏木
どうでもいいが俺の前で落ち込まないでほしい。俺が何かしたみたいな感じになってしまい周りからの視線が痛い
早く先生来てくれ!
俺の願いが神様に届いたのか予鈴が鳴って教室の前の扉が開き先生が入ってきた
サンキュー神様。後で近くの神社にでも参拝に行くよ。
「はーい皆さんおはようございます。席についてください」
先生の言葉で柏木は自分の席につく。とは言っても俺の前なんだけどね
「転校生ではないですので知ってる人もいるかもしれませんが今日から星原君が学校に通います。皆んな仲良くしてあげてね」
そこまで言うと先生は扉の向こうに入るよう声をかける
ガラガラ
葵が恥ずかしそうに入ってきて先生の横に立ち教室中を一通り見まわした後自己紹介を始めた
「ほ、星原 葵です。春休み色々あって今まで入院してました。これから皆んなと仲良くなっていきたいのでよろしくお願いします」
緊張気味に自己紹介をする
「それじゃあ葵君の席は・・・窓側の一番奥の席ね」
葵の席は俺の隣だ。葵は指定された席に着くと
「隆盛が隣でよかったよ」
友達としてとても嬉しいことを言ってくれるじゃないか
「だって人気のあるやつの隣よりぼっちの友人の方が気が楽じゃん」
「なぜ俺がぼっちだと確定してる!?」
「隆盛君静かにしてください」
俺が原因じゃないのに・・・
「ではHRを始めます」





〈星原 葵〉
HRが終わると俺の周りにクラスメイトが集まってきた
「葵君って事故にあって入院してたって聞いたけど大丈夫?」「妹さんを助けたんだってね」という事故のことを聞かれたり
「葵って中学までなんか部活とかやってたの?」「一緒にサッカー部に入らない?」なんてことまで聞かれて授業開始のチャイムがなるまで質問攻めにあった
「妹ちゃんを助けた葵君はぼっちの俺とは違い人気がありますね」
休み時間が終わって皆んなが席に戻る頃に俺の疲れた顔を見て隆盛が隣でニヤニヤしながら言ってくる
さっきのぼっち発言まだきにしてるのだろうか・・・
結局授業が終わってもクラスメイトは俺のところに来て授業開始のチャイムが鳴るまで質問をくり返した
まぁだんだん人が減っていったけど




キーンコーンカーンコーン
「やっと午前終わったー」
「葵、屋上で一緒に食べないか?」
「ああ、わかった」
星柳学園は屋上が昼休みの間だけ解放されている
俺は席を立って教室を出ようとしたとき廊下から瑞樹が教室の中を覗いているのに気付いた
「おい葵、瑞樹ちゃん来てるぜ」
隆盛も気づいたらしく俺に教えてくれる
「知ってる」
俺は瑞樹のところまで行くと
「瑞樹どうした?」
声をかけると顔を輝かせて俺に抱きついてきた
「お、おい瑞樹!?」
教室前の廊下で抱きつかれると教室にいる人から視線を感じる。しかも瑞樹は美少女なので男子からの視線には恨みがこもってる気がする。
ちなみに隆盛は今日何度目かわからないニヤニヤ顔でこちらを見ている
「あ、いたいた。ここだろうとは思ってたけどね」
瑞樹をどうにか離したときに翠が階段から降りてきた
「二人とも何しにきたの?」
「お兄ちゃんとお昼を一緒に食べようと思って」
「私は瑞樹ちゃんの付き添いで一緒に来ただけ」
「じゃあ二人とも昼飯を一緒に食べる為にきたんだな?」
「うん」
「そうだけど」
二人はそれぞれ肯定する
「じゃあなんで瑞樹が俺に抱きつくんだよ」
俺がたずねると瑞樹は顔を45度傾けて少し考えた後
「お兄ちゃん成分が足りなくなったから?」
「なにそれ!?」
「兄妹でイチャイチャするなら家に帰ってからしてくださーい」
「しねーよ!」
「そろそろ屋上に行こうぜ、昼休み終わっちまう」
その後周りの視線が気にならないくらいわちゃわちゃしながら屋上に向かった
「誰もいないな」
屋上の扉を開くとコンクリートの床と落下防止用のフェンス、少しイスとテーブルが置いてあった
「ほんとだ。誰もいないなんて珍しいな」
「でも私たちだけで貸切りみたいで私は嬉しいな」
「そうだね。ほらあそこでお昼にしよっか」
翠が屋上の端っこに向かい合って置いてあるものを指差す
「はいお兄ちゃんお弁当」
イスに座ると向かい側から瑞樹が弁当箱を渡す
「お、サンキューな」
「いえこれぐらい妹としての義務ですから」
「お、葵いいな。妹の愛妹あいまい弁当か」
「隆盛うざい」
俺達はそれぞれ弁当を開けて食べ始める
「それよりお兄ちゃん友達できた?」
「・・・・・」
「・・・お兄ちゃん、コミュ障なのは知ってるけど友達くらい作らなきゃ」
「ちげーよ!?」
俺はコミュ障ではない!・・・はずだ
「そうそうクラス中の人から話しかけられてあたふたしてただけだもんな・・・ぐふっ!」
隆盛の横腹に肘を入れる
「まぁお兄ちゃんに友達がいなくても私と翠ちゃんがいるからね」
「あれ、俺は?」
「そうそう。まぁクラスが違うから昼休みと放課後しか来れないけどね」
「おーい俺は?葵君の友達に入ってないのかなー?」
「フォローしてるつもりなんだろうけどさ友達くらい作れるからな?」
「俺達親友だよな?な?」
「え、そうだっけ?」
「葵の薄情者ーーーー」
隆盛が叫びながら屋上を出て行く
「ちょっとやりすぎたか。聞きたいことがあったんだけど」
「ん?隆盛さんに何か用があるの?」
「うんちょっとな。それよりそろそろ昼休み終わるから俺も行くわ」
「うん。じゃあまた放課後、待っててね一緒に帰るから」
「あーい」
適当に返事を返して俺も屋上を出る





〈星原 瑞樹〉
「ふわぁー、お兄ちゃんやっぱりかっこいいよー」
お兄ちゃんが屋上から出た瞬間私の口から無意識のうちに言葉が出てきた
「うんそうだね」
それに翠ちゃんも賛同する
「あーお兄ちゃんと同じクラスになりたかったー」
「私も。隆盛君と変わってほしい」
お兄ちゃんを含めて多くの人が私がお兄ちゃんを好きなのを兄妹愛と思ってるだろうけど私はお兄ちゃんを異性として好きなのだ
お兄ちゃんは鈍感だから気づかないけど
私がお兄ちゃんのことを一人の異性として好きなことを翠ちゃん、あと多分隆盛さんも知っている。そして翠ちゃんがお兄ちゃんのことを好きなのも私は知っている。というかお兄ちゃんが事故で昏睡状態の時に教えてもらった
「友達ができないのは可愛そうだけど、お兄ちゃんに悪い虫がつかないのはいいことだね」
「そうだね」
「もし悪い虫がついたりしたら駆除しなきゃだし」
「そうだね・・・それって私も?」
私はお兄ちゃんと翠ちゃんが付き合っているところを想像した
「うーんなるべくしたくはないですけどお兄ちゃんを取られるくらいならわかりませんね」
「そっか」
やけに落ち着いた答えが返ってきた
「それなら私も瑞樹ちゃんが葵を取るならそれなりのことをしなきゃね」
なるほど考えは同じってことですか
「でもそれだと葵が幸せになれないんじゃない?」
「え?」
「だってそうでしょ、葵が私と付き合ったりしたら瑞樹ちゃんが、瑞樹ちゃんと付き合ったりしたら私が、他の誰かがそうなったら二人がその人を排除しようとするんでしょ?」
お兄ちゃんは私のものだけど幸せにもなってほしいという願いもある
「うーーーーーっ」
「だったらここで協定を結ぼうよ」
「協定?」
「うん。私か、瑞樹ちゃんが葵と付き合ったりした場合はすんなりと諦めるというきまり」
「・・・」
「これなら安心してイチャイチャできるでしょ」
「・・・わかった。だけどきまりは守ってね」
「それは私のセリフだよ。私が葵と付き合うから」
私と翠ちゃんは握手を交わした
「でも他の人は排除してもいいよね?」
「ええ、それは私も手伝うよ」
「ありがとう。それじゃあ教室戻ろうよ」
「うんそうだね」
私達も一緒に屋上を出る
後から私は翠ちゃんに言いくるめられたのだと気づいた








まだテストは終わってませんが暇な時にコツコツと書いていたら1話分かけていたので投稿しました。
テストは来週ですので次の投稿は3日くらいだと思います。いいねとフォローありがとうございます

誤字の指摘ありがとうございます。他にもありましたら教えてくださると嬉しいです。

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コメント

  • ノベルバユーザー232154

    コミ症→コミュ障です。
    コミュニケーション障害の略ですから。

    1
  • レイ・ブラドル・ドラニス

    妹だけじゃないだとぉ......さあ、ここからどうなっていくのか...見ものですねぇ(謎のプレッシャー)

    1
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