モンスターが溢れる世界に!この世界を生き抜く!

ノベルバユーザー47751

ソフィリア

 私は自分の顔が嫌いだ。
 「可愛いね」
 何度言われたか分からない。
 「おれが守ってやるから」
 何度も言われた。

 小さい頃は純粋に喜んだ。
 時が経つに連れて「可愛い」がしんどくなってきた。

 男子は自信に溢れた気持ち悪い子だけが話しかけてくる。
 女子はよそよそしい。話しかけてもこない。理由は自信をなくすからだって。

 私が私で入れる場所は家族だけだった。パパとママだけが私に容姿とか関係なく愛してくれた。

 私の生活が一変したのは10歳の頃だった。
 パパが私をストーカーしてる人ともみ合いになって銃で撃ち殺された。

 呆然とした。
 私のせいでパパが死んでしまった。

 気づけば葬式が終わり、新しい日常が始まった。
 ママは私と会話することがなくなった。学校に行くと今まで話したこともない男の子達が「大丈夫?」「つらかったね」「俺がいるから」と肩を組んできたりしてくる。
 大丈夫なわけない。つらいに決まってる。まずあなた誰。下心満載のうわべだけの言葉がたくさん投げかけられる。
 女の子はそれをみて「〇〇君優しい」「羨ましい」「構ってちゃん」「男好き」とか言ってくる。
 まず〇〇君とか知らないし、羨ましいなら変わってほしいし、構って欲しくないし、人間が嫌いになりそうだし。

 なんだかんだで1年が経ち、私は家でも学校でも私を偽り始めた。
 ある時ママが久しぶりに私に話しかけてきた。
 「家にお金がないの。あなたには悪いけど、この映画のオーディション受けてくれない?」

 そんなの行きたくもないが「分かった。」って返事した。

 オーディションに行くと演技も何もなく合格した。
 ヒロインの妹役として合格した私は映画の中でも「わかった」「待ってる」一言のセリフばっかりだったが映画が話題になりヒロインの女の子以上に人気を得た。

 そこからまた生活が一変した。
  ママが私のマネージャーになって仕事を山ほど取ってくる。私は演じる。人気がでる。
 気づけば世界一美しいハリウッド女優としてメディアに放送されていた。
 私にとっては地獄だった。
 触りたくもない握手、笑いたくもないのに笑う。日常が演技に変わっていた。
 ママは見たこともない宝石を体中につけている。
 「ソフィーは世界で1番親孝行な娘よ」
 昔とは違う笑顔で私に話しかけてくる。
 気持ち悪い、1人になりたい。誰も関わらないで。
 人間が嫌いになっていた。
 そんな中でも一番嫌いなのは、ただ周りに流されている自分自身が大嫌いだった。

 14歳になり日本に来日することが決まった。
 今までと同じ笑顔で手を振り握手をする。いつもと同じ日常のはずだった。

 車で移動中に神様から人類に神託が降った。
 日常からの解放。胸が踊った。

 警備についていた人の指示で近くに個人で所有しているシェルターを持っているという政治家の人の家に向かうことになった。

 恐怖を感じながらもシェルターに避難することができた。
 中にいた人は私とママを合わせて13人という人数だった。

 1日目
 携帯などが使えなくなりパニックになりながらもモンスターが来ることもなく終わった。

 2日目
 地響きや鳴き声がシェルターに響く。
 全員がパニックになりガタイのいい警備員の人が政治家を殴り支配者になった。

 3日目
 警備員の人が5人の男の人に外の様子を見てこいと指示され、外に出たが帰ってくるなく、次に政治家の人含め3人の男の人が外に出された。
 残る人数は警備員の2人と私とママと政治家の妻の5人になった。

 3日目の夜
 警備員の人が「どうせ人類は滅びるんだ!最後に楽しもうぜ」「死ぬ前に世界一美しい女抱けるとか悪くないな」「ババア達は邪魔だし外に出すか」意味がわからない。こんな奴らに汚されるくらいなら自殺したほうがマシだ。
 そんなことを考えてるとママと政治家の妻が「待って!娘は確かに綺麗だけど私も負けてないわよ」「私も体には自信あるの」服を脱ぎながら男達に寄り添う。
 目の前で始まった4人のセックス。
 現実とは思えなかった。
 「ババアにしてはやるじゃないか!」「お前はメインディッシュだからな」ニヤニヤした顔で私の前で行為を続ける。
 自分が大好きだったママが気持ち悪い男達に腰を振り続け絶頂している。
 見たくない。見たくない。全員死ね。

 男達は何を考えたか知らないがママの首を締めて腰を動かしている。
 私の目の前で男達に犯されながら首を絞められママは気持ち良さそうな顔で殺された。
 「ギャハハ!ババア死んじゃったよ!一度やって見たかったんだよな!」「あっ!殺しちゃったの?俺もやってみるか」
 「やってみろ!最高に気持ちいいぞ!おっ!俺レベルアップしてる!」
 「マジで!外に出た男達殺しとけば良かったな」

 私も殺される。嫌だ死にたくない。
 私は護身用に持たされたスタンガンでママを死姦していた男の頭に思い切り電気ショックを与える。
 ピロリロリーン
 頭の中に聞こえてきた音を無視しそのままもう1人の男にスタンガンを当てた。

 そしてシェルターの中の生存者は1人になった。
 人を殺したことよりもママが死んでしまったことよりも1人になれたことが嬉しかった。

 ステータスを確認してスキルを取得した。
 スタンガンを手に持ちながらその日は眠るとこにした。

4日目
 眼が覚めると全裸の男女の死体が目の前にあった。
 吐き気がした。手が震えてくる。
 人を殺したという現実が重くのしかかってくる。
 外に出ようにも地響きが続いている。

 部屋の隅に座るとバケモノ達にバレないよう息をひそめる。

 これからどうなるんだろう。外はどうなっているんだろう。
 そんなことを一日中考えていた。

 5日目
 地響きが聞こえなくなった。
 スキルの気配察知を使っても反応がない。
 外に出ることを決意するとシェルターにある包丁を手にとりスキルの気配遮断を使ってシェルターから外に出た。


 唖然とした。
 たくさんの建物が全て破壊され瓦礫に変わっている。
 今まで映画の設定でこんなのを見たことがあるが現実に起こるとは思ったこともなかった。

 人類は滅びて、世界中で私は1人になってしまったんじゃないかという恐怖が押し寄せてくる。

 まずは人を探してみよう。
 息を潜めながら歩いていると目の前に緑色のバケモノが現れた。
 殺される!
 そう思いながらも手に持った包丁でバケモノを突き刺した。
 何度も何度も包丁を突き刺す。
 落ち着いたのは全身が血まみれになってからだった。
 すぐに場所を移動し人探しを続ける。

 「バケモノは人が多いところに向かったのかな」
 私はそんなことを思いながら歩いていた。
 世界は変わったんだ。
 殺さなきゃ殺される。
 私は死にたくない。
 1人でも生き続けてやる。

 血の匂いによってきたはぐれのバケモノをスキルを使いながら殺していく。

 体についていた血も乾き始め外に出て5時間ほど経過した。

 寂しい。パパに会いたい。

 探索を続けていると危機察知のスキルが反応した。
 周りを見てもバケモノはいない。
 勘違いかなと思っていると、空から圧倒的な怪物が私の目の前に下りてきた。

 身体が動かない。声を出すこともできない。格が違う。
 絶対的な生物。
 濃密な死が目の前に存在する。
 
 何か話しかけてきている。身体が動かない声が聞こえない。

何か悩んだ様子でしばらくすると身体を覆っていた圧迫感がなくなり私は気を失った。



 目を覚ますとその人はパパと同じで温かい手をしていた。
 手が離れる時、もう少しだけ握ってたいと思った。
 ご飯を食べてる時その人を見るとパパと同じような顔で私を見ていた。
 私は恥ずかしくてその人の顔が見れなかった。
 その人は自己紹介を始めた。
 最初は笑顔で、途中で苦々しい顔なり、最後は涙を流しながら辛そうな顔でその人は話しをしていた。
 綺麗な涙だと思った。
 その人は今までの男の人と違って自分のカッコ悪いところを話す。
 気づけば私も涙を流していた。
 この人も同じなんだ1人を求めて1人が怖い人なんだ。
 私と同じ。

 この人は私に本心から向き合ってくれている。だから私も本心で向き合って自分の罪を話すことにした。

 嫌われるのは怖い。
 この人と同じように私も話したい。今まで辛かったこととか聞いてほしい。

 
 その人は、圧倒的に強くて、身体も大きくて、顔も怖くて、おじさんで、パパみたいに温かくて、私みたいに怖がりで、私みたいに泣き虫で、それなのにとてもカッコ良くて、正直で、優しくて、頼りになりそうで、顔を見られると身体が熱くなる。


チョロインだと思われても私は構いません。


 私は初めて恋をした。

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コメント

  • 鬼怒川 ますず

    なんだこれは…面白い、良い文体に頷ける表現技法。とても良い作品です。展開もこれからが期待できるお話です。
    今後のご活躍期待してます!

    1
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