魔法が使えるのはそんなにもおかしいことだろうか。

満月ノ林檎

7話 仲間。そして強敵

「あ、あの〜ごめんなさい。パーティにいれてくれないでしょうか…。」

いきなり話しかけてきたので少々驚いた。
どうやらうちのパーティ参加希望のようだ。

「先程の会話聞かせていただいたんですが…人が足りないのであれば私をパーティにいれていただけませんか?」

見た目的に15,6歳くらいの黒髪少女だ。にしてもかわいい。あのロリとは大違いだ。態度も、見た目も


「あ、ああ!全然いいよ!ところで職は?」

さり気なく聞いてみると、

「私は魔道士【ソーサラー】です。おもに中距離攻撃が得意でレベルは8です。」

「レベル8!?…なかなかの手練だね」

「じゃあ自己紹介しよう。俺は入魔晴夜。よろしくな。」

「私はレフィーネ・ユフィスティアです。レフィと読んでください。」

そう。俺達はまだレベル6なのだ。

「じゃあ、早速モンスター狩りに行かない?もう一人パーティメンバーいるから、そいつもよんで。」

「なら夜がいいと思います。敵が強いですがその分経験値かまもらえます。」

「へぇ〜そうなのか。じゃあ夜に行こうか。』

そして、募集張り紙を貼っているアルを連れ戻し夜になると平原へ向かう。

「いっや〜驚いたねぇ〜まさかパーティが増えるとは。」

「ごめんな、なんか頼りないパーティだけど。」

「あ、いえいえ…それより、来ましたよ。キノコが」

そんなことを話しているときに例によってあのキノコが来やがった。ちょうどいいクエストであと3匹駆らないといけないからな。

「よし!じゃあアル!バックアップよろしく!」

「はいよ〜!魔法発動!物質強化【ブースト】!
 対象は晴夜の剣!!」

そして俺の剣が強化される。そして、そのままキノコに斬りつける。粉は溶かしてはくれないがこの程度は避けれるようになった。それに装備も変わったのでダメージはある程度防げる。

「よし!レフィ!次頼んだ!」

「えっ!?は、はい!!」

少々戸惑っているが魔法が発動する。

〜この手より放たれしは雷竜の息吹。〜

〜今この息吹を槍となし、敵を貫く雷撃(チカラ)となれ!〜

「雷竜双槍【ライジング・ランス】!!」

またたく間に彼女の手から眩しいほどの電撃が発生し、それが2本の槍の形となり敵に向かう。

激しい雷撃が敵を貫き消滅させていく

「「す、すげぇーーー!!」」

「ふぅ〜…さぁ次行きましょう!」

強い。強すぎる。この子はすごい魔道士だ。あのキノコを一瞬にして灰にしてしまった。  

「おっと〜次は二体です。頑張りましょう。」

「俺も負けてられない!魔法発動!
    火炎武装【エンチャント・ファイア】!

合体!
金剛火炎剣【ファイア・フラッシュ・セイバー】

 今だ!どぉう!」

〜自身に纏うその炎はやがて空駆ける翼となりて、〜
 
〜その炎は剣となり一閃の閃撃(チカラ)となる。〜

「ファイア・フラァァッシュ!!!」

キノコ一体撃破。

「よし!レフィ行けるか!」

「はい!行けます!」

「私もぉぉ!!」

アルがキノコに突撃していく。おい、何やってんだ。

「私だってねぇぇ!戦えるんですからね!
魔法発動! 魔法剣【マジックソード】!!」

アルの杖が剣のようなオーラを纏う。

「てやぁぁぁぁ!!」

斬りつけると普通にきいている。

「今よ!レフィ!チェイン!!」

「はいっ!魔法発動!速攻詠唱!

   隕石火炎【メテオ・ファイア】!!」

無数の炎がキノコに降り注ぐ

合計3匹撃破。

「………おい…待て待て待て……チェインってなんだ?」

「あっ、ごめん言ってなかったわね。スキルとか発動した直後に他の人がスキルを撃てば威力が増大するの。それがチェイン。MPさえ持てばいくらでもできるわ。」 

なんだよそれ聞いてねぇし。まぁ仕方がない結構忙しいからな。

「よし。じゃあ帰るか。」

そういった途端だった。

「……待ってください。」

レフィが静かに喋る。

「動かないで下さい。何者か、大きいものが近づいてきます。」

「えっ?なんだそりゃ。逃げれば良くないか?」

ただ強いモンスターなのかと思っていた俺はそう言ったしかしいつもはチャラけているアルが珍しく真剣な顔でこう語る。

「まずいわね……まさか鬼が来るとはね…」

「お、おい。鬼ってなんだよ。」

「オーガよ。亜人族の一種なんだけど、ここの辺りの平原にはいないはずの。わかりにくいからかんたんに言わせてもらうと、ゲームで言う負けイベントクラスよ。これは。」

「おい、嘘だろ!?」

「こちらへ来ます。レベルは18……戦闘態勢を取ってください。逃げようとしても逃げ切れません。」

なんてことだ今の俺らに勝てるのかよ。だが。ここで負けてしまってはこの新しい人生も終わってしまう。

「ヴグォォォォォォォァァァァァァ!!!!!!」

とてつもない怒号が鳴り響くそして暗闇から赤い光が2つ。きっと目だろう。

「戦闘態勢を崩さないでください。一か八か。本気で戦います。」

「ああ。こうなっては仕方がない!アル!レフィ!
生きて帰ろう!!」

「ええ!」「はい!」

とてつもなくでかい足音と地響きが鳴り響く。

夜の12:00のことであった。

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