戦闘員No.25の活動日誌
Are you ready?
「Andersの恐ろしさを見せてあげようか。」
『あー、あー、あー。ニコ君。聞こえる?』
「感度良好。異常なし。」
小型音声機から聞こえてきたドクターの声にそう返した。
俺は洋服店の試着室で戦闘着に着替え、ドクターからの指示を待っている。作戦は基本的にドクターが担当する。参謀だから。
戦闘着と言ったが、そんな派手な物じゃない。むしろ地味だ。黒い、以上。一応防弾とかの仕様はあるけど、そんな一戦闘員如きに金はかけられないからな。そしていつもの覆面。小型音声機は便利だ。
ドクターは非戦闘員だから、安全な場所で指示をする。これまた覆面に仕掛けられた小型カメラを通して逐一指示してくれるんだ。
総督は独自に動くらしい。子供なら警戒されないという利点は生かすべきだとかなんとか。フル装備で向かわせたし、ドクターも総督の行動をみててくれるから恐らく大丈夫だろう。
グローブをはめて、着替えは完了した。
「ドクター、準備完了だ。命令をくれ。」
『そうだね…じゃあ関係者以外立ち入り禁止の所行ってくれる?』
俺は試着室から出ると、付近の"関係者以外立ち入り禁止"の扉に入った。
案の定、数名の覆面がいた。
『よし、ニコ君。制圧して。』
どことなく楽しそうにドクターが言った。覆面は俺に気づき、銃を構えた。
「何者だ!」
何者、ねえ…。俺は何か格好良い返しはないかと考え込んで、ちっとも思い浮かばなかったから諦めて大人しく覆面を攻撃した。
ちょっと残念だけどまあいいか、戦闘員は格好つけなくて。某戦闘員たちもイーイー言うくらいだしな。
覆面は簡単に倒せた。なんだ、弱いな。
「銃は回収するか?」
『必要ないよ。どうせ質の悪いガラクタだよ。それに、君には武器なんて必要ないしねえ。』
やっぱり楽しそうだった。
『その調子で少しでも敵数を減らして。くれぐれも民間人にはバレないようにお願いね。』
「いいけど…そのあとはどうするんだ?倒していけば敵にも俺たちの存在がバレるぞ?」
『いいからあ。』
はいはい。俺は更に奥へ向かう。灰色の薄暗い通路に出た。商品を運んだりする道だろう。覆面は銃器を持ち、散らばって周囲を警戒している。
まあ、関係ないか。
俺は勢いよく駆け出した。そのまま背を向けた覆面の首を締めた。がた、と膝から崩れ落ちた。おやすみ。
俺に気づいた他の覆面はすかさず銃を向ける。発砲音と壁に跳弾する音がした。
ただし、俺の背後で。
首に触れ、スタングローブを起動させる。直接電流をあびた覆面たちは意識を失った。
ほら、俺にだって武器は必要なんだ。
『武器って人を殺めるためのものだから。気絶なら、武器じゃないから。』
ドクターがクスクス笑った。なんで考えてる事わかるわなだよ。化け物かな。
その時、視界が急に暗く変わった。証明が落ちた…?耳をすましても、空調の音もしなかった。
『総督がブレーカーを落としたんだ。』
「総督が?」
『そう。君が暴れてくれたから彼も自由に動けたんだ。加えて、今ならこのショッピングモール内の電力は私が操作出来る。やったね!』
それではそれでは、とドクターは笑い声をもらした。
『本領発揮だよ。Are you ready?』
『あー、あー、あー。ニコ君。聞こえる?』
「感度良好。異常なし。」
小型音声機から聞こえてきたドクターの声にそう返した。
俺は洋服店の試着室で戦闘着に着替え、ドクターからの指示を待っている。作戦は基本的にドクターが担当する。参謀だから。
戦闘着と言ったが、そんな派手な物じゃない。むしろ地味だ。黒い、以上。一応防弾とかの仕様はあるけど、そんな一戦闘員如きに金はかけられないからな。そしていつもの覆面。小型音声機は便利だ。
ドクターは非戦闘員だから、安全な場所で指示をする。これまた覆面に仕掛けられた小型カメラを通して逐一指示してくれるんだ。
総督は独自に動くらしい。子供なら警戒されないという利点は生かすべきだとかなんとか。フル装備で向かわせたし、ドクターも総督の行動をみててくれるから恐らく大丈夫だろう。
グローブをはめて、着替えは完了した。
「ドクター、準備完了だ。命令をくれ。」
『そうだね…じゃあ関係者以外立ち入り禁止の所行ってくれる?』
俺は試着室から出ると、付近の"関係者以外立ち入り禁止"の扉に入った。
案の定、数名の覆面がいた。
『よし、ニコ君。制圧して。』
どことなく楽しそうにドクターが言った。覆面は俺に気づき、銃を構えた。
「何者だ!」
何者、ねえ…。俺は何か格好良い返しはないかと考え込んで、ちっとも思い浮かばなかったから諦めて大人しく覆面を攻撃した。
ちょっと残念だけどまあいいか、戦闘員は格好つけなくて。某戦闘員たちもイーイー言うくらいだしな。
覆面は簡単に倒せた。なんだ、弱いな。
「銃は回収するか?」
『必要ないよ。どうせ質の悪いガラクタだよ。それに、君には武器なんて必要ないしねえ。』
やっぱり楽しそうだった。
『その調子で少しでも敵数を減らして。くれぐれも民間人にはバレないようにお願いね。』
「いいけど…そのあとはどうするんだ?倒していけば敵にも俺たちの存在がバレるぞ?」
『いいからあ。』
はいはい。俺は更に奥へ向かう。灰色の薄暗い通路に出た。商品を運んだりする道だろう。覆面は銃器を持ち、散らばって周囲を警戒している。
まあ、関係ないか。
俺は勢いよく駆け出した。そのまま背を向けた覆面の首を締めた。がた、と膝から崩れ落ちた。おやすみ。
俺に気づいた他の覆面はすかさず銃を向ける。発砲音と壁に跳弾する音がした。
ただし、俺の背後で。
首に触れ、スタングローブを起動させる。直接電流をあびた覆面たちは意識を失った。
ほら、俺にだって武器は必要なんだ。
『武器って人を殺めるためのものだから。気絶なら、武器じゃないから。』
ドクターがクスクス笑った。なんで考えてる事わかるわなだよ。化け物かな。
その時、視界が急に暗く変わった。証明が落ちた…?耳をすましても、空調の音もしなかった。
『総督がブレーカーを落としたんだ。』
「総督が?」
『そう。君が暴れてくれたから彼も自由に動けたんだ。加えて、今ならこのショッピングモール内の電力は私が操作出来る。やったね!』
それではそれでは、とドクターは笑い声をもらした。
『本領発揮だよ。Are you ready?』
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