戦闘員No.25の活動日誌

とろろこんぶ

りあじゅう反対一揆

「りあじゅうは!爆発した方が!いいらしいよ!」

いつもの208号室。こたつに入ってまったりしていると唐突に総督が叫んだ。

「りあじゅうは!爆発した方が!」
「わかったわかった。」
「爆発?爆弾用意する?」
「駄目だ、やめろ。」

ドクターが言うと冗談にならない。本気だから。本気と書いてマジだから。

「なんかね、昨日見たドラマで言ってたんだ。りあじゅうって、何だろうね?」
「リアルに充実している奴の事だ。」
「私も充実しているよー?」
「そうじゃなくてだな…。美人に囲まれてたり、彼女がいたり?」
「あ、じゃあカズマだ。カズマはりあじゅうだ!」

総督が机をだんだんと叩いた。湯のみが揺れる。カズマ?学校の友達か誰かだろうか。

「カズマはね、かっこいいよ。イケメンだよ。女の子の友達いっぱいでね、やばいよ。ピアスしてるんだよ。シルバーのやつ。痛そうだよね?」
「そのカズマ君?を爆発するのー?」
「だめー!ドクター!カズマが死んじゃうじゃん!?」
「でもりあじゅうは爆発って…。ニコ君は?りあじゅうなの?」

俺に飛び火してきたよ。どうする。
「ニコの周りに女の子なんて、いる?ドクターはノーカンとして。」
「…妹はいるぞ。」

だあん!と総督が立ち上がった。なんだなんだ。いよいよ湯のみが倒れたじゃねえか。

「りあじゅうだ!妹がいる男は勝ち組ってクラスメートが言ってた!」
「またピアス君かよ」
「違うカズマじゃないアニメ番長が言ってたんだよ。」

アニメ番長。

「そういう総督はどうなのー?りあじゅう?爆発?」
「そーいや、好きな娘とはどうだ?」

総督は秒速で真っ赤になった。顔をブンブンと振った。もげるぞ、首。

「好きな娘なんていないってば!」
「ではここからは総督の恋愛会議とするか。」

やめろおおおおと総督の声が響いた。本日も平和なり。

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