戦闘員No.25の活動日誌

とろろこんぶ

自己PR 25のターン

いつもの208号室にて。

「今日は!自己PRするよ、自己PR!」

いつも元気な総督が叫んだ。安定の仁王立ちです。呆れる俺の隣では"Anders"の医者、ドクターが拍手した。

「顔見知りの3人しかいないけどねえ」
「ドクター、突っ込まないでそこ!お互いを知ることは大切だから、いいの!」

総督がそう言うなら仕方ないねえとドクターは笑った。総督はびしっ!と俺を指さした。

「トップバッターは戦闘員No.25!どーぞ!」

俺からかい。

「戦闘員No.25です。20歳です。好きな食べ物は豆腐。以上です。」
「つまんない…」
「質問でーす。」

ドクターがひらひらと手を振った。

「どうしてNo.25君はこの組織に入ったんですかあ?」
「総督に泣きつかれたからです。」
「泣きついてません!!」
「まあ可愛い。理解でーす。」

違うもん!と総督は暴れた。やめろひいらぎ荘がいよいよ全壊する。

「そういえば、No.25って呼びにくくない?」

ドクターが不意に呟いた。悪の組織では本名は伏せなければならない。だって総督がそう言うから。

「だから、ニコ君って呼びたいなあ。」

ドクターが笑った。総督が吹き出した。このガキんちょ。

「この悪人面で!ニコって!採用採用!!」


えーと。俺のターンはとりあえず終了かな?






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