能力しかないこの世界で

卯月色

花月物語 その2

この記憶がなくなっていた時にもう一人の自分、つまり蕾が出ていたのです。この後も彼女は悲しみましたが、彼が生きているのならきっと会えると思い頑張って生きることにしました。それからの彼女はある変化が起こりました。彼女は怒る、つまり好きなもの誰かが触れたら意識が薄れていってしまうようになっていました。でも、それが逆に自分とは違う何かと踏ん切りをつけ、彼女は友達を作ろうと必死に頑張りました。好きな友達なら好きなものを共有でき、意識も薄れ無かったので次第に意識が薄れ無いようになりました。しかし中学二年生の時に問題は起きたのです。彼女を昔イジメていた子が彼女の幸せな状況を気にくわずにそっと彼女の大好きなキーホルダーのぬいぐるみをトイレに棄ててしまったのです。それを友達から聞かされ見に行った彼女は段々と意識が無くなっていました。気が着くと目の前には喉を深く握った跡があり、腹や腕には殴った跡が見られ、顔は綺麗でしたが、涙の後があり、死んだ魚の様なめをしていて、服がボロボロの女の子がいました。その子は確かにぬいぐるみを棄てた張本人でしたが、顔以外の深い傷を見て何が起きたのか理解出来ずに辺りを見回すとそこには口を抑えて涙をボロボロと流す友達がいました。彼女に何があったか聞こうと思ったら急に、
「来ないでバケモノ!」
と言って出ていってしまったのです。何があったのか全く理解出来ずに彼女は次の日を迎えてしまいました。朝学校に着くと皆がざわついていました。何があったのか聞くとぬいぐるみを棄てた子が首を吊って死んでいたらしいのです。

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