能力しかないこの世界で

卯月色

プロローグ

  それはこの物語の主人公、柊 和斗(ひいらぎ かずと)が幼かった頃から始まる。
「おい!和斗!」
  その声のする方に和斗は「ん?なに?」と呑気な声で振り向いた。そしてその瞬間目の前のボールに頭を吹き飛ばされた。
「うわぁ!」
  尻もちをついた少年に友達は振り向いて言う。
「何ボサッとしてんだよ。それだと何時まで経っても運動オンチだぞ。」
和斗はその言葉に「へへへ…」と苦笑しながら立ち上がる。その時後ろからかすかにニャーという音がしてくる。その声のする方を振り向くと、小さな子猫が道路を渡っていた。隣から大きな鉄の塊が来るとは知らずに。
「危ない!!!」
  和斗は頭で考えるよりも先に子猫を抱えていた。そして…
「プーーーーー!」
  クラクションが鳴り響いた…
  和斗は自分の行動に後悔すること無く、車に轢かれて死ぬ…はずだった。
   だかその目に写ったのは奇妙な光景だった…
   (みんながゆっくりになってる…!?)
  和斗以外の人や物の動きが三分の一
になっていた。和斗は困惑しながらも車から轢かれずすんだ。
  そう、この現象こそが柊和斗の始まりの物語であり、これから起きる出来事の序章であった。





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コメント

  • ノベルバユーザー602658

    猫ちゃんを助けたとこからはじまるストーリーが次が気になってきました。

    0
  • 卯月色

    とっても可愛い子猫ですよ!!!!!!

    1
  • #裏垢女子

    ネコがでてきましたね!!!!!!

    2
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