D使いの刀人

ノベルバユーザー112886

第1話

『行かないで!!行っちゃいやだ!』 
俺は泣きながら必死に彼女達をを止めた

『大丈夫、私はあなたの側にずっといるから…
   だから泣かないで…』
黒髪の女の子がそう言った
彼女達の目には俺と同じ様に涙が流れていた

『嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!』
俺は本当に離れたくなかった

『ごめんね…もう時間だから行かなくちゃ…
   大丈夫、ちゃんと迎えに行くから。
    だから…約束…しよ』
今度な白髪の女の子が言った


『約束?』

『そう、約束。それ…はね…』














《チリリリリリリンンンンンンンン!!!!!》

「寝みぃなー」

俺は朝、うるさい鉄の塊に起こされた。
しかし、自分でセットしたのだから文句は言えない

「起きるか」

俺は、まだ眠たい身体を無理に起こさせた

「クソ…またあの夢か、久しぶりに見たな。」

ガキの時にあった話がたまに夢で見ることがある。
しかし、なんの夢なのか
あの約束とは何かは思い出せない。
だけどとても大切な人がどっかに消えたのはわかる。

「よし、準備でもするか」

俺は学校に行くために身支度をする
俺の家はごく普通の家庭で親子3人暮らし
だけど両親は海外などで働く人だから
事実、家にいるのは俺だけだ。なんで俺が1人かって?
それは…

パパ『刀(かたな)は、海外に行ったら、
         友達出来なくなるだろ?だからお前は日本に居て暮らして良いぞ』

ママ『でも大丈夫かしら?』

パパ『大丈夫だよ、なんてたって俺たちの子だからね!』

ママ『さすがあなた!!!』

パパ『そおゆうことで、頑張るんだぞ』

ママ『なにかあったら、連絡しなさい』


とまぁ、こんな理由で俺は今一人暮らし的な感じになってやっている

そして今日高校2年の春を迎える

「家の身支度をし学園に向かう準備も出来たし行くか」

学園は徒歩で行ける近場の距離だ。
そこまで遠くないから電車通勤などとかしないから
他の学生に比べたら楽ちゃ楽だな

そんなこんなで歩いていると

「刀!おはよ!!!!」

ドスン、俺の背中に重たい体がのしかかる

「重いし、朝からテンション高いな」

「だって久しぶりの学校に!友達だよ!それだけでテンション上がるよ!!」

「まぁ、いいから。重いから降りて」

「はーい」

こいつは、九重 綾(ここのえ あや)小中高と仲良くしてる世間一般的に言えば幼馴染みたいなもんだ
身長は156、体型は細身、胸はCだと俺は予想しよう
黒髪ポニーテールで少し日焼けして陸上部
ザ、運動女子て感じの高校2年の女の子

「でも!女の子に重いは言っちゃダメなんだからね!
  純粋で傷つくんだから!!」

「あー、ごめん、悪かった反省する。」

「なら良し、一緒に行こう!」

こんな感じでなにかとすぐに思った事を言える仲間だ

「朝から熱いね〜〜」

そんな声が後ろから聞こえた

「よっ!刀、久しぶり、元気してたか??」

「一応な」

「なんだその反応は?」

「春休み開けたから学校がめんどくさいんだよ」

「あーなるほどその気持ちはわかるな」

「だろー」

後ろから急に声を掛けて来た奴は俺の親友的な存在
谷戸神 光助(やどがみ こうすけ)身長は178体型はガッチリしバスケ部という世の中で言うモテる勝ち組だ
高校で初めて出会って最初に声をかけてくれて
一緒に過ごしていくうちにかなり仲良くなったいい奴だ

「光助!私の事は無視か!」

「あ、いたのか、綾、小さくて見えなかった」

「なんだよ!!!ムキー!!!ムカつく奴!」

「朝からうるさいぞ」

「誰のせいだと思ってる!」

「綾、うるさい」

「え!刀までも言うの!」

「ほら見ろ、刀だって俺と同じ意見だ」

「あんたら、ムカつく〜〜」

俺はこの2人でいる時間がなんだかんだで気に入ってるぎゃぎゃ騒いでバカやってる日常も悪くないなと思ってるのだ

そんなこんな春休みは何をしてたかとかそんな話をしてると学園に着いた
新しい教室、新しい学年、新たな出会い
そんな平和で普通の日常がまたやってくる
教室を開け席に着く
すると後ろの席の光助が俺に話しかけてきた
「なぁ、刀、お前もう2年だし部活とかやらないのか?」

「この時期に入れる部活なんてないよ。邪魔になるだけさ」

「まだ剣道やる気にならないのか?」

「剣道はもうしないよ」

「刀がしてるのは剣道なんてもんじゃないよ!」

こんな話をしてたら俺の左の席の綾が話の中に割り込んできた

「ん?なんだっけ?」

「刀のおじさんは超凄腕の剣士で凄い人なんだよ!」

「凄いだけしかわかんねぇよ、それ」

「綾、もう昔の事はいいよ」

「でも…」

「まぁ、俺は適当に過ごしていくのが性に合ってるから」

「刀…」

「おーい、なんか変な空気になってんぞ」

「光助が悪いんでしょ!」

「俺のせいかよ!」

「まぁまぁいいて」

「刀が言うならわかったよ」

「刀の言う事なら従う、犬だな」

「なに!なんか言った!?」

「なにも…」

光助は綾の睨みで少し怯んでしまったらしい
確かに俺は昔じぃちゃんから剣士としてどう生きるかなどを教えてもらい今でも思い出したくもないような過酷な修行をしてきた、でも今の時代にこんなものいるのだろうかと考えていくうちに俺は最強の剣士になるんだという気持ちは段々と薄れてしまっていった
しかし俺が少しの間だけ修行をめんどくさくなってやらなかった時期に天国へ行ってしまった
その罪悪感からだと思うが今でも密かに修行をしているのだ

教室で話していたら先生が入ってきた
それからホームルームが終わり始業式。
校長先生が長い話もしていつもと変わらない行事をしていって直ぐに放課後となった
その放課後の教室で俺らは今日どうするか話をしていた

「刀、今日どこいく?」

「ゲーセンでも行くか?」

「え、なら私も行きたい!」

「げ、綾も付いてくるのかよ」

「なによ、付いて言って悪いの!?」

「いや、別に〜ただ子連れだと思われたくなくて」

「はぁ!?アンタ、バカにしてるでしょ!」

「いや、そういえばこの間間違われた記憶が…」

「刀、それ以上言うと怒るわよ」

「ごめんなさい」

(うわ〜怖ぇよ〜〜)

『光助は後で覚えておきなさいメタメタにしてやるから』

「よし、いいぜ!さぁ、行こう」

話し合いの結果今日はゲーセンに行く事に決まったのだ
そしてそこで俺たち3人の熱いバトルが始まったのだ
みんなそれぞれ好きなゲームで三戦ぐらいをして誰が1番勝利数が多いかで勝敗が決まる事になった
意外だったのが綾はゲームが得意で難なく俺たちより勝ちが多くなってこれまた意外なのが光助が下手だったのだそして結果から言うに1位が綾、2位刀、3位光助の順になり熱いバトルが幕を閉じたのであった
その帰り道

「へへへ、どうよ!刀、光助!」

「凄いな、綾がゲーム出来るなんて思わなかった」

「くそ〜なんで俺は弱いんだ〜〜!!!」

「どう?身長の低くて子供ぽい呼ばわりされた私に負ける気分は??」

「クソ!ぜってえ次は勝つからな!」

(自分でそれ言っちゃうのか、あはは)

「覚えてろよ、じゃ俺はこっちだから、じゃな」

「ああ、じゃな」

「またね」

俺は光助、綾と別れて帰るのであったしかし、その帰り道事件が起こった

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