【嫌われ体質】自覚したら最強?かも

久留米天狗

(71)ランコは、料理上手

(71)ランコは、料理上手



パーティー『アンドレ・アルス』
冒険者貢献度が低い、結成したばかり、故に、パーティーカラーは黄緑、メンバーは、全員赤以上。

「パーティーカラーを上げるために、パーティー系の依頼を重点的に、受けないとな。」

と言うことで、雨の中ここへ出向いた。
試練の塔オルドルタワーとは、反対方向、試練の塔オルドルタワーに冒険者が集まり、魔物の被害が増えた森。
 パーティー貢献ポイントを稼ぐため、メンバーが離れる事が出来ない

「これくらいなら、単独でも討伐出来るんだけど…。」
ランコも愚痴る。
「素材、回収までがパーティーの依頼達成条件だし、ランコは、俺らと一緒に居たくないのか? 離れると濡れるぞ」
「意地悪」
赤くなるランコ、耳が垂れる。
シュンとなる、耳で感情表現するのか?

俺が、魔法で雨に濡れないようにしている。
(足元もだ)


素材は、ランドセルに入れる、
オークの討伐、パーティーは、素材回収までが条件。輸送がペアでは無理だと言うことから。なのだが、ランドセルには関係無い。

赤の冒険者カードには、収納ストレージ機能が付くが、劣化する。収納量はオーク1~2体。(200キロ)

「ランコは、もう少し魔物に合わせ、素材の事を考慮して倒さないと価値が下がる。」
爪で切り裂くと肉的には、問題なくても、(毛革等)素材価値的には問題。
ランコは今まで、そういう事を考えずに魔物を倒していた。聞いてはいても実感してなかった。センターを出る機会が少なかったから経験が乏しい。

アメイヤは、武器をレイピア…細身の剣にし、急所を的確に刺す。
小さいアメイヤだ、あばらの下から、腹を刺す(心臓目掛けて)、身軽さとスピードを活かし、背後から飛び乗り、延髄を一突き。


ランコは、アメイヤの真似をする。
(戦闘に関する)学習能力は、高い。
爪1本で、突き刺す。
※ランコの爪は、伸縮自在1~30センチの範囲。強度は高い、折れても魔法で再生。
 ランコも背は高くない、しゃがんで腹を刺す、飛び付いて首をポキリ、背骨に膝蹴り
 ランコには、それを実行できるステータスと、才能があった。

ウナも、魔法のステッキ爪楊枝モードで耳から脳を串刺し。
 姿が見えないと不便なので、紅とランコが眼鏡…精霊ミエールをかけている

ウサ耳に丸渕眼鏡のランコ、秘書っぽい紅。
二人とも眼鏡も似合う。
※ウナの声は、聞こえない。ウナは俺達の声は解る。

アメイヤは、ウナの事はウナママとは呼ばない。普通に『ウナ』呼び捨て。
ウナも、気にしていない。
俺以外と会話の時は、アメイヤと念話。



オークがそんなに多く、居る筈も無く、ゴブリンや狼、ウサギ、その他の魔物や魔獣、薬草などの採取、お昼は『お泊まり馬車ハウスウェア・キャレィジ』を使う。

ランコは、料理が得意。意外だった。
エプロン姿のランコも可愛い。
ウサギのシェフの物語を読んでウサギに憧れる、シェフに憧れる。家族に憧れて…今、その夢が叶って幸せ絶頂のランコ。
紅が、ランコに料理を習う。
アメイヤが、食事の準備を手伝う、お皿を並べたりする、まるで親子。

料理の際、爪で捌く、気持ちの問題だが、魔法で綺麗にした後、水で洗ってもらう。
 魔物を切り裂いた爪をそのまま使われたくない、魔法で綺麗にしててもだ。


雨だから、グッドモーニング等は、小銭稼ぎに来てない。

「大分、数を減らせたと思う、これ以上は、他の冒険者の討伐分が減る。午後からは、他の場所に移動しよう。」

お泊まり馬車ハウスウェア・キャレィジ』で移動、俺が引く。リヤカーバージョン。重さを『小さいパルゥス』してる。

ん?飛べるんじゃね?
精霊飛行魔法フライング』で、『お泊まり馬車ハウスウェア・キャレィジ』を浮かす。飛んで移動。みんなは中で、気づいていない。


御者席に座って、操縦?
一応、見られないように結界を張る。

『サーチ』で、魔物の反応が多い場所に降りる。この辺りなら…
「着いたぞ」


その場所でも、加減して、間引き。
連携の練習&タラタラ****トレーニング、敵が二体だったら?、複数だったら?
魔法を使うタイプだったら?、二人だったら?、三人だったら?武器が無かったら?山間部だったら?草原だったら?夜だったら?

討伐間引き後、素材はランドセルに回収。

「さて、帰ろうか?」

「“うん”」「はい」「はーい」



冒険者ギルドで、呆れられたのは、言うまでもない。

一度の納品では、流通に問題がある、今日は10体で…と言われ、オーク10体と狼、ウサギ、その他の少々、薬草などのを適当に買い取って貰う。買取りではなく、パーティー貢献ポイントが目的だから、難の問題も無い。



夕食は、ランコが作ったものを食べることにする。
冒険者ギルドの駐馬車場で、『お泊まり馬車ハウスウェア・キャレィジ』を停めて、夕食。

ランコが言う、調味料の名前は解らなかったが、砂糖、塩、コショウ、ワサビ、カラシ、マヨネーズ、ケチャップ、ソース(甘口、辛口、タルタル、サラサラ、トロトロ)、醤油(薄口、濃口、刺身)、魚醤、味噌(赤、白)、唐辛子、酢、料理酒、味醂みりん、コリアンダー、山椒、胡麻(白、黒、金)、ターメリックetc. 俺の知る、出せる調味料諸々を出した。

鍋、圧力鍋、フライパン等の料理器具も(作って)出す。
お皿等の食器は、アメイヤが作れると言う。


オークの肉、きのこや野菜、果物、魚、言われるまま出すと、キッチンから追い出される。

「出来るまで、外に居て。」と、馬車からも出される。俺だけ。


待つこと1時間、
“腹減った、まだか?”
念話でアメイヤに催促する。

“もうすぐ、待っててパパ”と、返ってくる。

敢えて、【神眼】も使わず、待っていた。
覗いては、楽しさ半減。
更に30分待った。

「出来ました、どうぞ」
ランコに呼ばれ、馬車に入る。

所畝ましと並ぶ料理。
テーブルの上、ベッドの上、椅子の上、キッチンも料理で一杯。

「な?、作り過ぎだろ?」
「誰が、こんなに食べるんだ?」

「ランドセルに入れられるでしょう?冷める事無く。テーブルの上の物以外、ランドセルへお願い。」

確かに、ランドセルに入れられる、暖かいものは、暖かいまま、冷たい物は冷たいまま、液体も溢れることも無い。
 キッチンにある途中の物は、下拵したごしらえしたもの、味付けと仕上げをすれば、食べられる様になる。小分けして瓶詰めされている。

「こんなに、食器無かったろう?」
「アメイヤちゃんが、作ったの。」

よく見ると、皿に見える、盾。皿に見える、円盤形の武器。 皿を作った訳では無かった。

「面白い、発想だ」
「良くできてるぞ。」
アメイヤを誉める。撫でる。
ランコも撫でて、誉めてと言う。
ランコも誉めた、撫でてあげた。
「ウナも手伝った」「私も手伝いました」
と、ウナと紅までも甘えてくる。

「お腹空いた、冷めない内に食べようか?」
と意地悪する


テーブルの上に並べられた料理は、家庭料理の定番、カレー…オークハンバーグと目玉焼きがトッピングされたオークカーレィ、サラダ
カーレィは、アメイヤのリクエスト。
ハンバーグは、ウナの提案。
目玉焼きは、紅もランコも好き。



「旨そうだ」
「…「いただきます」…」

ランコもした、アメイヤ達から教わったようだ。

「旨い、俺が人生で食べたカレーの中で、一番旨い!」
「カレー?」
「こっちの言い方なら、カーレィだな」

大鍋でカーレィが、作られていた。ランドセルに入れておけば、熱々がいつでも食べられる。保温とは違う、劣化や煮詰まる事も無い。暖め直す必要も無い。

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え? お米は、どうしたかって?
ランドセルは、魔力次第でイメージした食品を出してくれる、イメージで、出てくるから粒が揃っている、炊きムラが出来ない。

え?炊飯器はどうしたかって?
イメージした物を具現化出来る体質だ、美味しいご飯を炊ける炊飯器をイメージした。
 魔石を利用した魔法の炊飯器は美味しいご飯を炊ける。
 魔法で米の量に合わせた、適量の水、火加減、炊飯時間、早炊き機能付、完璧な炊飯器。

炊けたご飯入りの炊飯器をランドセルに入れておけば、熱々がいつでも食べられる。

カーレィライスもこれで、食べられる。
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「ご馳走さまでした。 ランコ、旨かった、お腹一杯になった、パーティーの料理長に任命する、よろしく。食材の調達は俺、調理の手伝いはみんなで協力してお願い。」

「はい、頑張ります。」「“うん”」「はい、だいすけ様の仰せのままに。」




宿屋に戻ると、カーレィの匂いを嗅ぎ付けたグッドモーニング等。
鼻は利くようだ。
二日酔いでカーレィどころでは無かった。
状態異常回復アヌマリディタ・レフェクティー』で、回復させた。(有料)

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