【嫌われ体質】自覚したら最強?かも

久留米天狗

(30)結界の妖精?

(30)結界の妖精?



『クリーム=ソーダが謝ったら解除リリース
ムイラス語がおばさんには読めなかった。

いや、普通読める方がおかしい。スライムの言葉、ムイラス語を。
※俺は体質のお陰で読める。

「ここに、謝れって書いてあるんだ」
「それより、スライムって、結界張れるのか?」
「そんな話聞いたこと無いわ」
(この人にはこの文字?が読めるの?でも、言われてみれば、クリーム=ソーダって書いてあるような気がする…。彼には書けない…、なぜなら、膝の高さより低いから。彼にこれを書く暇は無かったここに来てからは、ここに着いたときの反応も初めて来たような反応だったし…。
 こんなところに文字を書くって?まさか?そんな…。)

「俺も無い。 誰かがスライムに手を貸した?」
「スライムが誰に助けを求めるのよ?」
「それもそうだな」
外からおっちゃんの声が聞こえた
「おーい。 二人で何やってんだ!」
「おっちゃん、ヤキモチ妬いてるか?」
「ソーダはヤキモチ妬きなの」
少し赤くなり答えるソフト。

「ソーダ、この人の言う通り、あなたが謝ったらこの結界消えるみたいよ」
「何で、俺が謝らなきゃならん!」
「あんたのせいでしょ、あの子が暴れたのは」
「あの子って?」
「スラちゃん、とても賢いスライム」
「良いから、出てこい!」
「出てこいって」
ソフトは入り口まで行き、腰に手を当てる
威張っている様な姿勢。
「あんたが謝ったら消えるって言っても謝らないの? スラちゃんを怒らせたから、こうなったとは思わないの?」
「はあ? スライムが結界なんか張れるか? そんな話聞いたこと無いぞ」

『サーチ』
「この洞窟の奥にスライムいっぱい居るな」
「そう、このスライムの穴はそういう所だから」
『鑑定』『解析』『分析』『仙人眼』『サーチ』『感知』『察知』『集中』
俺は、謎を解くためスキルを並列思考で複数発動させた。

♪ピロン♪【神眼】習得
おろっ? スキルが上がった?

『条件結界』
スライムの穴に結界を張れる。
人の言葉で詠唱する事が条件。
以下、結界の妖精の指示に従うこと。

「(条件結界?)どういうことだ? この結界、スライムの穴だけの結界みたいだぞ、結界の妖精の力を借りてるな」
「え? 結界の妖精? そんなことが解るの?」
「たった今、鑑定スキルのレベルが上がった。それでこの結界を張るときは人の言葉で詠唱する必要があるらしい。」
「え?人の言葉で? と言うことは、スライムが喋ったって事?スラちゃんが話せるって事?」
「会話が出来るかは解らんが、少なくともこの結界を張る呪文を唱えたときは、人の言葉で唱えたって事だな」
目をキラキラさせるソフト。
それが聞こえたと思われるソーダが泣いていた。

「何で、泣いてんだ?」
「ソーダ、スライムが話せないかって、ずっと研究してたの…、禁術でスライムを怒らせて、スライム育成所があぁなったんだけどね」
苦笑いのソフト。
「じゃあ、アイツの研究が成功して、スライムが話せるようになって、この結界を張った?」
ソフトも涙を浮かべながら、頷いた。「たぶん」

「ご ごめんな、俺が悪かった。ごめんな」
膝ま付き、膝に手を置きながらソーダが、謝った。頭を下げたら土下座だ。

パリン 何かが割れる音がした。

「結界が、消えた」
今の音は結界が解除リリースされた音だった。

「ソーダ、行きましょう…」

ソーダとソフト、俺とウナはスライムの穴の奥へと歩みを進めた。

階段は無く、螺旋状に下へ進む洞窟。

「この洞窟、明るくないか?」
「そういえば、今日はいつもより明るいわ。普段でも壁、床、天井に光の魔石が含まれていて明るいんだけど…。」

 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
【神眼】で解ってはいたが、無言で歩くのが何となく嫌で聞いた。

俺とウナの魔力に反応して光っているのも解ってはいた。
 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~



途中からスライムが出た、二人は無視して先を進む、俺は【神眼】で使えそうなスライムを識別して、捕獲していく。
 精霊魔法【小さいパルゥス】の魔法で小さくし(1センチ)、ランドセルに入れていく。二人に気づかれないように。
 ウナがランドセルから出た。スライムが入ってきたから、1・2匹なら一緒に入って居たのだろうが…。ちょっと多く捕獲ing。

 【神眼】で結界の妖精を捉えた、大きさはウナと同じくらい12~3センチ
と、同じくらいの魔力。地下迷宮ダンジョンの妖精だって、二人で結界を張ったのね。 一人で納得する俺。

「別れ道とかあったが、どんどん行くな」
「何度も最深部まで来てるからよ」
「二人ともか?」
「それが、仕事だから」

【神眼】で見てる、別れ道は遠回りになるだけ、同じ道に合流する。方向音痴は同じところをグルグルする可能性ある?
 カイルの様なヤツだけか?
 (カイルがくしゃみをしたことは知らない)

「ところで、スライム育成所ってどんなことをするんだ?」
「今更ね、スライムを教育して町の仕事を出来るようにするのよ。この町だけでなく、他の町にも出向させるのよ。」
まあそうだろうとは思っていたがそのまんまだ。
ソフトと話しているとソーダが、文句を言う。嫉妬してるのか?
「そんなことも知らずに来たのか!」
こんな話をしながら、気づかれないように、使えるスライムをランドセルに入れていく。

 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
え? どうやってかって?
それは秘密だ。
まあ、その事についてもいずれ話す書くだろう。たぶん。良い方法が思い浮かんだら。
 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

最深部、広場に出た。
スライムだらけ ウヨウヨ モゾモゾ

襲ってくることはないらしいが
臨戦態勢? ソーダを囲む

「スライムってこんな、集団行動したか?」
「うんうん、あり得ないわ。普通なら」
スライム育成所で訓練したスライムは別だけど」
「こいつら全部スライム育成所出身?」
「うんうん、こんなには居なかったわ」
「と言うことは、スライムがスライムを訓練した?」
ソーダとソフトの目が合う。

俺は、スライムの集団を回って、二人から離れる。
スライムの集団から離れた場所に用が有るから、ウナを肩に座らせた状態で、ソーダとソフトに聞かれない小声で
「出てきてくれないか? ヘルプシー=ルド、スラダン=ジョン」
名前を呼ばれた二人が驚いた、岩影からこちらを見る。
ウナが肩に座っていたので更に驚く。

「わたしはウナ、風の妖精。だいすけは怖くない。襲ったりしない」




【全言語解読出来る体質】(新旧、暗号)全ての世界の言葉を読み書き会話が出来る。
知的な魔物の言葉も解る(通じる)

 §§§§ ステータス(青) §§§§
名前:スラダン=ジョン
種族:妖精族
職業:ダンジョンの妖精
属性:土
性別:男 198歳
身分保証クラス:妖精
素質:ー
レベル: 71/100 [ ー ] [ ー ]
 § § § § § § § § § § § § §

 §§§§ ステータス(青) §§§§
名前:ヘルプシー=ルド
種族:妖精族
職業:結界の妖精
属性:闇、無
性別:男 108歳
身分保証クラス:妖精
素質:ー
レベル: 50/100 [ ー ] [ ー ]
 § § § § § § § § § § § § §

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