異世界に転生させられたらケモ耳ハーレムだったんだが

ポポロナ

古物商

「はぁ………」
夜、酔っ払い共に散々いじられエイ姉ぇ─本当は違う名前があるようだがまだ教えてもらっていない─に「さすがにあなたが可哀想になってきたし大通りにでも行ってきたら?気晴らしに」と気を使ってもらい大通りまで来たはいいもののどうやら旅商人が来ていたらしく大通りは人で溢れかえっていた
「さぁさぁ見てくださいな! そこの奥さん旦那さんお兄さんお嬢ちゃん! 色んな所から集めた古いもんだが汚ぇもんはうっちゃぁいねぇ! 見てってくださいこのトルゲーの古物店を!」
「さぁ寄ってくれ寄ってくれ! どうだいこの着物! 綺麗だろ? 実はなここにある着物全部俺の嫁さんが作ったんだがな?この生地! 天然の布虫からったんだぜ! ? これを集めるのにどれだけの時間を使ったか……それも全てこの村のみんなにお売りするためだよ! さぁ買った買った! 今日は機嫌がいいんだ! 出来るだけ安くしてやろうじゃぁないか! 」
色んなところで服や布、武具防具、ペットに食料、調理具のようなものも売られている……だがやっぱりこういう所での詐欺は、やりやすいはず…………
「アリアス! ! ! お主はどこに行っとるんじゃこの馬鹿者がァァァ!」
突如名前を呼ばれ振り向くとクラウモア村長が鬼のような形相で走ってきていた
「うわぁぁっ! ? な、なんですかクラウモア村長!」
「忘れるな! 貴様にはもう1つ罰がある! 今からくる古本屋の手伝いじゃ!」
あぁ、そういえばクエストだかなんだかをしなきゃいけないんだった……
「す、すいません……え、えぇと、どこに行けば?」 
クラウモア村長は溜息をつき「こっちじゃ」と村の入口まで連れていってくれた……まぁ、道中で近頃の若者はあれこれと愚痴を聞かされたが……




「おっ、村長! その子が手伝いですか?」
「そうじゃそうじゃ、礼儀はなっとらんがこれでも男だ、それにすまんが事情もあってな」
入り口につくと馬車に繋いである馬の鼻を撫でている眼鏡をかけた男がいた……多分、年はそんなに離れてないかな?
「よーし! じゃあ君! 名前を教えてくれ! ちなみに僕はコロラって名前だよ」
そう言ってコロラは手を差し伸べてきたんだが……意外と大人しくない性格なんだな……
「あ……えと僕はアリアスって言います、よろしくお願いします……」
この世界の礼儀は知らないのでとりあえず握手に応じつつ頭を下げてみる
「あははっ! 村長も意地悪だねぇ、この子、ちゃんとしてるじゃない」
どうやらあっていたみたいだ、にしてもこの人、角とか生えてないんだなぁ
「いやいや、そのうち分かってくるぞ、こやつがいかに礼儀知らずかがのぅ」
ぐぅ……あんまり言い返せないのが辛いな
「そっか、ちなみにこの子もしかして屍族しぞく?」
「違う、人間じゃ」
「おぉ! !人間! ? 僕達屍族を創った! ? 」
し、屍族?なんだそれ、というか人間が屍族を作ったってなんだろ
「こやつは違うぞ、そんな能力もなんにもない、それに、例のアレじゃ」
「あ、そっちか〜、なるほどねぇ……」
れ、例のアレ?屍族と一緒にそんなことをいわれても俺には分からないって……というかクラウモア村長はなんで残念そうな顔でこっち見るの?コロラもニヤニヤしてこっち見てるし
「じゃあ君は僕と同じ境遇なわけだ、じゃあ改めて……よろしく」
コロラは細い目を開いて不敵な笑みを浮かべていた




「お嬢さんお嬢さん、子の本どう?だいぶ前に仕入れたんだけどなかなか売れなくてね、ストーリー自体は子供に人気だからお嬢さんもきっと気に入ると思うよ!」
「そうなのー? でもママにきょうはなにもかっちゃだめっていわれてるから…………」
「あちゃ〜……じゃあもうこの手しかないね、この本、無料タダであげよう!」
「ほんとにー! ? 」
「ほんとだよ〜、でも条件があるんだ」
「じょーけん?」
「そう、この本、持って行っていいから君の友達にこのお店を教えてくれないかな?」
「うん! わかった! ありがとうおじさん!」
「は〜い、じゃあね〜」
「………まぁた、持ってかれた、このままじゃ赤字ですよ」
そう、実はさっきから俺が手伝っている本屋、子供に無料で本をあげるという事が続き、住民からの評価は上がっても売上が上がらないという状況になっている
「いいんだよ、これで……僕はお金じゃなくて子供達の笑顔が欲しいんだ」
そういってコロラはこっちを見る
「はいはい、これで6回目なんですからいい加減分かりますよ」
ちなみに俺は店の中で本を絵本と漫画、小説と教本、のように本を分けていた
「分かってるなら聞かなくてもいいんじゃない?」
そうして黙る俺を放っておいてコロラは仕事をこなしている………正直そろそろ休憩が欲しい、なんてったって腰が痛くてたまらないのだ
「なに?腰が痛いの?君も歳だねぇ」
「うるっさいなぁ! 笑うなよ! 急に心を読むな!」
実は、こいつは屍族っていう不死身の種族で、大昔にこの世界に住んでいた人間が召使いにするために生み出した種族で、心を読むことが出来るらしい
「あははっ、ごめんごめん」
………人の心なんて読めるわけないのになんで分かるんだろう、人の心を読むってことはつまり脳を読むことだろ?………ほんとわけかわんないな
「よぉコロラァ、相変わらずえげつない観察眼だなぁ」
ふと後ろから声がしたと思い後ろを振り向くと店の裏―露天なのでテント式で、天幕を潜ってきているのだが―からアイパッチを付けた赤目の女性がいた 
「…………やぁ、嘘吐き古物商のコレッタさん」
そう、コロラはやれやれと言った様子で怪訝そうに立ち上がった

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