神様の日記

Togemoti

夜の終わり

 闇の中ビルの合間を全力で走る。
 「うふ、ふふふ、はーはっはーー。待ちなさぁーい!」
 (うぎゃああああ!恐い、超恐い!)
 恐怖に駆られながら死神から逃げていた。
 「なんで、まだ追いかけてくるんだ。なんで俺もあいつもビルから落ちて平気なんだ。」
 (そりゃあ、あなたもあいつも契約者だし。ビルのたかが6階から落ちたところで死にはしないわ。)
 アリスの声が響く。
 「6階って嘘だろ、とゆうかまた契約者か、だから契約者ってなんだ、、、っと!」
 後ろから死神の攻撃を紙一重で避ける。
 後ろ髪を掠める。
 「危な、あいつ今斬撃を飛ばしたぞ!」
 前にあるドラム缶がすっぱりと切れていた。
 (今のよく避けたわね、やっぱり適正が高いのかしら。)
 アリスは冷静に分析をしていた。
 (こいつーー!)
 「くそ!このまま逃げてもらちがあかない。アリス、作戦とかないのか。」
 (そうね、仕方ないか。希、ここで向かい打つしかないわ。)
 「向かい打つって、戦うのか?無理だあんな怪物を相手になんて。」
 (無理ならここで私も希も死ぬだけよどうする?)
  アリスは試すように聞く。
 後ろからひしひしと伝わる殺気を背中で感じる。
 「 わかった、だがどう戦うのかはお前が指示してくれ。」
 震えを抑えながら言う。
 (わかった、指示は任せて。とりあえず足を止めて前を向いたらあいつを引きつけて。)
 「言うのは簡単だよなっ。」
 アリスの言う通り足を止め後ろを向く。
 死神が目の前に迫っていた。
 「追いかっこはもう終わりぃ?」
 死神はさらに勢いよく迫る。
 死神との距離が10メートルをきる。
 「おい引きつけたぞ!」
 恐怖を誤魔化すように声を上げる。
 (ヘッドホンをつけて。)
 アリスの言う通り耳にヘッドホンをつける。
 その瞬間、目の前の光景が一変した。
 「これは、、、いったい?」
 見える物の全ての情報が頭に入り込んでくる。
 「っー〜〜!」
 頭に激痛が走る。
 「ア、リスつぎは。」
 なんとか意識を保つが今にも頭が割れそう      だった。
 (ごめん、もう少し我慢して。でも次で終わりだから。希、地面の区切りを拳に思いっきり力を込めて叩いて!)
   辺りを見渡し切れ目のようなものを見つける。
 「地面の区切りってこれか?」
  死神の刃が迫る。
 「死になさぁ〜い!」
 (迷ってる時間はない。)
 拳に力をいれる。
 拳に熱い何かが流れ込むのを感じながら振り下ろす。
 「だあああ!」
 地面を殴った瞬間光が噴き出した。
 「な!」
 死神と希は同時に別々の方向に吹き飛ぶ。
 炎の壁が希と死神を遮る。
 (希逃げきるなら今しかない!)
 「わかってるよ!」
 ヘッドホンを外し全力で死神から逃げる。
 後ろから「次あったら絶対に殺す。」聞こえてきた。 
 ビルの間から抜け出す。
 まだ消防のサイレンが鳴り響いている。
 きずくと朝日が昇っていた。
 「夜の終わりか。」
 そう呟くと希は急いで家の方向に足を走らせた。
  
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く