龍の子
25話 『ごはん』
「ん、ふあぁ〜〜」
起きた。
あくびは出たものの二度寝をするには中々に寝付けない。
完璧に目が覚めたな。
ところで今は何時なんだろうか?
「時計、どこ?」
あった、午前2:50分……?
嘘だろ?流石に数年間眠ってたとは言えこんなにもショートスリーパーになるか?
寝溜め?そんなの信じないぞ!
てか、外明るいし!!まぁ、外と言ってもダンジョン内だけども、そこは母さん自体もあまりも理解してない不思議パワーでなんとかなっている。
て、ことは。
これ、時計壊れてるな。昨日はちょい寝坊気味で時計を確認する暇が無かったからわからなかったけど、これ止まってから随分と経っているな。
一体いつ壊したんだろう。最後に時計を見たのって……。まぁ、だいぶ慌ててたんだろうな。
母さんとミーシャは。
とりあえず、一階に降りるか。
居ない。リビングには?母さんもミーシャも居ない。サンダバさんは昨日の夜に帰ったのを見たから分かるけど、二人は一体どこへ?
外かな?
とりあえず出てみるか。
「う〜〜……ん!」
思わず伸びをしてしまった。日差しが暖かて気持ちいい。
これが、地下100階近くもあるダンジョンだなんて、どうかしてるぜ。
ズゾゾゾゾッ!
あ、珍しい。
野生のスケルトンが家の付近に出現するなんて、そう言えば昔は魔法がうまく使えなかったから素手で殴って倒してたっけ?
なんて無茶苦茶な倒し方だ……。
スケルトンは光魔法が弱いはず。あと炎。
何で処理してやろうか?
こうも隙がありありの相手だと何で倒すか悩むな。
そうだ!
今ならある!俺にはこの技を使えるはずだ!!
サンドバッグには打って付けの相手!!
いくぞ!
「龍げ「兄貴!!危ない!!!」」
「わぶっ!?」
何が起きたんだ?突然、視界が反転したかと思ったら頭に衝撃が……。
「ふ、吹き飛ばされたのか!??」
「兄貴!何やってるの!あんなの相手にぼーっとしてるなんて!いくら雑魚でも攻撃されたら痛いんだから!」
あ、分かった。俺こいつに吹き飛ばされたんだ。
あーあ、スケルトン(実験台)の方は跡形もねぇ。
「ミーシャ、ありがとう。助かったよ、だけど今度からは手加減って物を覚えないとこの先、友達が出来なくなっちゃうぞ?」
「べ、別に手加減なんてしてないもん!」
あ、うん。だから、手加減しろって言ってるんだけど。伝わんないかなぁ。
「あーあー、張り切り過ぎなのだ!ミーシャよ、少しは力の加減をしないと完璧に扱えてるとは言えないのだ!」
あ、いつか見本を見せるとか言って全力ぶっぱしようとした人だ。
「全く誰に似たんだか……。修行も大変なのだ」
ご立派に成長されてますよ。『あなた』の娘さん!
「ところでエル、何でこんな所にいたのだ?てか、ちょっと逞しくなってないか?」
あ、確かにちょっとだけ筋肉戻ってるかも。
「本当だ!兄貴がヒョロガリじゃなくなってる!!」
「自分でもびっくりだよ。で、二人はどこに行ってたの?」
「あぁ、そうか。エルを完璧に仲間ハズレにしてたのだ。実はエルが長年寝てる間に私とミーシャは毎朝毎晩龍激の修行をしていたのだ。今朝もその帰りでな。まぁ、エルは目覚めたばっかなのでそっと寝かして置いたのだがいずれ参加はしてもらうぞ?」
修行か。そうか、ミーシャは俺が寝てた間もずっと修行を続けてたんだったな。
そして、案外筋が良くて調子に乗っていると。
「本当は今日は出掛けるから修行はするつもりはなかったんだけどミーシャがどうしてもって言うから付き合ったのだ。昨日のも見た通りなのだが、いざ本番となるとどうもミーシャは力み過ぎてしまうタイプらしいのだ。昨日の事は本人も相当悔しかったらしくて少しだけ憂さ晴らしに付き合っていたのだ」
憂さ晴らし……ねぇ…。
ちらっと粉微塵になったスケルトンの方を見る。
生身の人間を相手にしたらどうなるのやら…。
「よっし!じゃあ、エルも起きた事だし少し休憩をしたら外に出るとするのだ!」
「え、お腹減ったんだけど…」
「せっかく今日は外に出るのだ。偶には家族みんなで外食でもしようと思ったんだけど、嫌か?」
外食??
まさか、母さんからそんな言葉が出るとは思わなかった。
「いや、嫌ではないけど……」
実際、母さんて地上の飯屋とか行ったことあるのかな?
「どうしたのだ?そんなに手料理が良かったの?」
「いや、母さんが外食に行こうだなんて思いもしなかったから、ちょっと驚いてて…」
「うむ、まぁエルが寝てる間にミーシャを何回か外食に連れて行ったことがあるのだが。そうか、エルは連れて行った事は無かったな」
うん。
なんか、ショック。
「ま、まぁいいや。で、どこに行ってたのさ?」
「あぁ、『龍の宿り木亭』と言う所なのだ。基本は宿屋をやっているのだが食事が美味い事から食事処としても人気を得ている私の行きつけなのだ」
ん?龍の宿り木亭??
「そこって確か、母さんが料理を習っているって言う先生が居る場所じゃなかったっけ?」
「お、よく覚えてたのだ。そう、私の料理が上達したのもあの人が居てこそなのだ!あの人に教わるべき事はまだまだあるのだ!まぁ、今回それは関係無しに朝ごはんを食べに行くだけなのだがな」
取り敢えず、美味しいご飯を食べに行くって言うのは分かった。
「じゃあ、準備が整ったら早速地上に出るとするのだ!」
 
恐らく皆が寝静まったであろう深夜の時のことだ。
『ごはん〜〜。ソウイチロウ、ごはんだ〜お腹減って死にそうだ……。死なないけども……』
また、声が聞こえる。
昨日美雲には注意をしたし、現に美雲はスヤスヤと寝息を立てて眠っている。
じゃあ、この声はどこから?
辺りを見渡して見ると、ベットの隣にクソガキからプレゼントされたあの剣が乱雑に置いてあった。
そいつがキーン、と音を立てて淡い光を放っている。
まさかこいつか?
『むむ、さてはやっと気付いたな?よし、良いぞ!さぁ、早くごはんをくれ!私は腹ペコなんだ!』
「………ごはん?てか、喋ってんな。なんなのお前」
『私か?私はどうみたって剣だろ?……そんな事はどうでもいいんだ。さぁ、ごはんだ!ごはんをくれ!もう2日くらい何も摂取して居ない気がするぞ!』
「そうか剣か。で、ごはんって?何を食うんだ??うるさいから黙るなら何でも食わしてやる」
『そりゃごはんと言ったらあれだよあれ!』
「白米か?」
『違う!!まぁ、何でも良いんだけども!!出来れば鮮血とかが良いんだけど、生命力溢れる物なら何でも良いから!!取り敢えず空腹感さえしのげれば何でも良いんだ!』
鮮血か、外に出るのは面倒くさいな。生命力溢れるものか。
うーむ。
「あ、そうか」
剣を掴み上げそのまま窓の方へ向かう。
『むむ!狩に行くのか!?』
そして、窓を開けてそのまま剣を地面に向かって投げ落とす。
サクっ。
『え。何やってるのか?ソウイチロウ??』
「生命力溢れる物だったら何でも良いんだろ?知ってるか?植物って地面と陽の光があればすくすく育つんだってよ」
『………え?』
「じゃ、おやすみ。もう起こすなよ?」
ピシャリと窓を閉める音が聞こえた。
『え、嘘でしょ?鮮血は?血肉は??魂は??ちょ、ちょっと!!生命力溢れる物なら何でも良いって言ったけどこれは流石に無理だって!!ちょっと!ソウイチロウ!!』
がらりと再び窓が開けられる。
「あぁ、悪いこれを忘れてた」
パァっと表情は無いが剣が明るくなる。
『ソウイチロウ!』
バシャァァ!
「植物を育てる時は水もあった方が良いらしいぞ。じゃあおやすみ」
『……え?』
再びピシャリと窓が閉められる。
『……え?』
自体を飲み込み切れていない剣は訳もわからず朝まで土に含まれる微量な生命力を吸い続けるのであった。
『…………あ、意外と生命力感じるわ』
前回投稿したのがいつだったか全く覚えてないし内容も曖昧になってしまってました。
い、いや、本当は書きたかったんだで??
ほんまですぞ??
アニメで盾の勇者やってたからもう1往復して来たとか転スラ5周目してきたとか別にしてねぇし!
まぁ、それにしても流石にこれは時間空きすぎましたね。まぁ、完走はすると言ったのでしますが信用問題に関わるレベルですねこれは。
内容思い出そうとするたびに矛盾点出てきて直したいのですが、まぁ一通りお話が出来上がってからにしたいですね。
起きた。
あくびは出たものの二度寝をするには中々に寝付けない。
完璧に目が覚めたな。
ところで今は何時なんだろうか?
「時計、どこ?」
あった、午前2:50分……?
嘘だろ?流石に数年間眠ってたとは言えこんなにもショートスリーパーになるか?
寝溜め?そんなの信じないぞ!
てか、外明るいし!!まぁ、外と言ってもダンジョン内だけども、そこは母さん自体もあまりも理解してない不思議パワーでなんとかなっている。
て、ことは。
これ、時計壊れてるな。昨日はちょい寝坊気味で時計を確認する暇が無かったからわからなかったけど、これ止まってから随分と経っているな。
一体いつ壊したんだろう。最後に時計を見たのって……。まぁ、だいぶ慌ててたんだろうな。
母さんとミーシャは。
とりあえず、一階に降りるか。
居ない。リビングには?母さんもミーシャも居ない。サンダバさんは昨日の夜に帰ったのを見たから分かるけど、二人は一体どこへ?
外かな?
とりあえず出てみるか。
「う〜〜……ん!」
思わず伸びをしてしまった。日差しが暖かて気持ちいい。
これが、地下100階近くもあるダンジョンだなんて、どうかしてるぜ。
ズゾゾゾゾッ!
あ、珍しい。
野生のスケルトンが家の付近に出現するなんて、そう言えば昔は魔法がうまく使えなかったから素手で殴って倒してたっけ?
なんて無茶苦茶な倒し方だ……。
スケルトンは光魔法が弱いはず。あと炎。
何で処理してやろうか?
こうも隙がありありの相手だと何で倒すか悩むな。
そうだ!
今ならある!俺にはこの技を使えるはずだ!!
サンドバッグには打って付けの相手!!
いくぞ!
「龍げ「兄貴!!危ない!!!」」
「わぶっ!?」
何が起きたんだ?突然、視界が反転したかと思ったら頭に衝撃が……。
「ふ、吹き飛ばされたのか!??」
「兄貴!何やってるの!あんなの相手にぼーっとしてるなんて!いくら雑魚でも攻撃されたら痛いんだから!」
あ、分かった。俺こいつに吹き飛ばされたんだ。
あーあ、スケルトン(実験台)の方は跡形もねぇ。
「ミーシャ、ありがとう。助かったよ、だけど今度からは手加減って物を覚えないとこの先、友達が出来なくなっちゃうぞ?」
「べ、別に手加減なんてしてないもん!」
あ、うん。だから、手加減しろって言ってるんだけど。伝わんないかなぁ。
「あーあー、張り切り過ぎなのだ!ミーシャよ、少しは力の加減をしないと完璧に扱えてるとは言えないのだ!」
あ、いつか見本を見せるとか言って全力ぶっぱしようとした人だ。
「全く誰に似たんだか……。修行も大変なのだ」
ご立派に成長されてますよ。『あなた』の娘さん!
「ところでエル、何でこんな所にいたのだ?てか、ちょっと逞しくなってないか?」
あ、確かにちょっとだけ筋肉戻ってるかも。
「本当だ!兄貴がヒョロガリじゃなくなってる!!」
「自分でもびっくりだよ。で、二人はどこに行ってたの?」
「あぁ、そうか。エルを完璧に仲間ハズレにしてたのだ。実はエルが長年寝てる間に私とミーシャは毎朝毎晩龍激の修行をしていたのだ。今朝もその帰りでな。まぁ、エルは目覚めたばっかなのでそっと寝かして置いたのだがいずれ参加はしてもらうぞ?」
修行か。そうか、ミーシャは俺が寝てた間もずっと修行を続けてたんだったな。
そして、案外筋が良くて調子に乗っていると。
「本当は今日は出掛けるから修行はするつもりはなかったんだけどミーシャがどうしてもって言うから付き合ったのだ。昨日のも見た通りなのだが、いざ本番となるとどうもミーシャは力み過ぎてしまうタイプらしいのだ。昨日の事は本人も相当悔しかったらしくて少しだけ憂さ晴らしに付き合っていたのだ」
憂さ晴らし……ねぇ…。
ちらっと粉微塵になったスケルトンの方を見る。
生身の人間を相手にしたらどうなるのやら…。
「よっし!じゃあ、エルも起きた事だし少し休憩をしたら外に出るとするのだ!」
「え、お腹減ったんだけど…」
「せっかく今日は外に出るのだ。偶には家族みんなで外食でもしようと思ったんだけど、嫌か?」
外食??
まさか、母さんからそんな言葉が出るとは思わなかった。
「いや、嫌ではないけど……」
実際、母さんて地上の飯屋とか行ったことあるのかな?
「どうしたのだ?そんなに手料理が良かったの?」
「いや、母さんが外食に行こうだなんて思いもしなかったから、ちょっと驚いてて…」
「うむ、まぁエルが寝てる間にミーシャを何回か外食に連れて行ったことがあるのだが。そうか、エルは連れて行った事は無かったな」
うん。
なんか、ショック。
「ま、まぁいいや。で、どこに行ってたのさ?」
「あぁ、『龍の宿り木亭』と言う所なのだ。基本は宿屋をやっているのだが食事が美味い事から食事処としても人気を得ている私の行きつけなのだ」
ん?龍の宿り木亭??
「そこって確か、母さんが料理を習っているって言う先生が居る場所じゃなかったっけ?」
「お、よく覚えてたのだ。そう、私の料理が上達したのもあの人が居てこそなのだ!あの人に教わるべき事はまだまだあるのだ!まぁ、今回それは関係無しに朝ごはんを食べに行くだけなのだがな」
取り敢えず、美味しいご飯を食べに行くって言うのは分かった。
「じゃあ、準備が整ったら早速地上に出るとするのだ!」
 
恐らく皆が寝静まったであろう深夜の時のことだ。
『ごはん〜〜。ソウイチロウ、ごはんだ〜お腹減って死にそうだ……。死なないけども……』
また、声が聞こえる。
昨日美雲には注意をしたし、現に美雲はスヤスヤと寝息を立てて眠っている。
じゃあ、この声はどこから?
辺りを見渡して見ると、ベットの隣にクソガキからプレゼントされたあの剣が乱雑に置いてあった。
そいつがキーン、と音を立てて淡い光を放っている。
まさかこいつか?
『むむ、さてはやっと気付いたな?よし、良いぞ!さぁ、早くごはんをくれ!私は腹ペコなんだ!』
「………ごはん?てか、喋ってんな。なんなのお前」
『私か?私はどうみたって剣だろ?……そんな事はどうでもいいんだ。さぁ、ごはんだ!ごはんをくれ!もう2日くらい何も摂取して居ない気がするぞ!』
「そうか剣か。で、ごはんって?何を食うんだ??うるさいから黙るなら何でも食わしてやる」
『そりゃごはんと言ったらあれだよあれ!』
「白米か?」
『違う!!まぁ、何でも良いんだけども!!出来れば鮮血とかが良いんだけど、生命力溢れる物なら何でも良いから!!取り敢えず空腹感さえしのげれば何でも良いんだ!』
鮮血か、外に出るのは面倒くさいな。生命力溢れるものか。
うーむ。
「あ、そうか」
剣を掴み上げそのまま窓の方へ向かう。
『むむ!狩に行くのか!?』
そして、窓を開けてそのまま剣を地面に向かって投げ落とす。
サクっ。
『え。何やってるのか?ソウイチロウ??』
「生命力溢れる物だったら何でも良いんだろ?知ってるか?植物って地面と陽の光があればすくすく育つんだってよ」
『………え?』
「じゃ、おやすみ。もう起こすなよ?」
ピシャリと窓を閉める音が聞こえた。
『え、嘘でしょ?鮮血は?血肉は??魂は??ちょ、ちょっと!!生命力溢れる物なら何でも良いって言ったけどこれは流石に無理だって!!ちょっと!ソウイチロウ!!』
がらりと再び窓が開けられる。
「あぁ、悪いこれを忘れてた」
パァっと表情は無いが剣が明るくなる。
『ソウイチロウ!』
バシャァァ!
「植物を育てる時は水もあった方が良いらしいぞ。じゃあおやすみ」
『……え?』
再びピシャリと窓が閉められる。
『……え?』
自体を飲み込み切れていない剣は訳もわからず朝まで土に含まれる微量な生命力を吸い続けるのであった。
『…………あ、意外と生命力感じるわ』
前回投稿したのがいつだったか全く覚えてないし内容も曖昧になってしまってました。
い、いや、本当は書きたかったんだで??
ほんまですぞ??
アニメで盾の勇者やってたからもう1往復して来たとか転スラ5周目してきたとか別にしてねぇし!
まぁ、それにしても流石にこれは時間空きすぎましたね。まぁ、完走はすると言ったのでしますが信用問題に関わるレベルですねこれは。
内容思い出そうとするたびに矛盾点出てきて直したいのですが、まぁ一通りお話が出来上がってからにしたいですね。
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