龍の子
16話 『地上にて』
「起ーきーてー、兄貴ー」
あぁ、朝だ。ここはダンジョンのはずだが上を見上げればしっかりとした目覚めの光はある。
果たしてそれは、太陽なのかと聞かれれば答えは否だ。
しかし、そこに確かな光がある。
この世界に目覚めをもたらす眩いばかりの光が…。
「なに、ぼーっとしてるの?兄貴」
あ、美少女がいる。
あ、違うわ。
こいつは妹で俺が寝てる間に急成長してんだった。
あれ?俺って昨日いつ寝たっけ???
…
………
……………
「あー、ビリビリのバリバリで電撃がバチバチで…気絶したのか……」
要するに、昨日の夜中、眠れない夜の良い運動方法と称し、まんまと母さんの後をついていった結果、物凄く強くてちんまりした女の子にボッコボコにやられたのだ。
「何言ってるの?バカ兄貴。起きたなら早く支度して!」
目の前の美少女…、妹が何か珍妙な事を言い出した。
昨日、何が起きたかも分からずに床に就いた兄貴が、目を覚ました途端に支度しろだなんて、一体何があったと言うのか。
…
「あぁ、地上に行くのか!!」
「うん!」
よし、良い笑顔だ、おかげで眠気も吹っ飛んだぞ。
さて。
二度寝するか!!
「なぁ、許してくれって、ミーシャ」
悪気が無かったと言えば嘘になるが、本気で体だるかったのは確かなことだ。
お陰で、目覚めに一発良いのを喰らうことができたんだが。
瞬間スッキリして、痛みだけは直ぐに抜けていったのが謎だが、痛くないにこしたことはない。
しかし、そこまで怒らなくてもいいのに。
「…」
うっ、睨むなよ。
「ふむ、何があったのだ?二人が喧嘩するなんて…珍しくは無かったが、ここまでのものは、あったっけ?えーっと、確か、思春期って。えーと、えーと」
柄にもなくは…ないか、母さんもあたふたしてる。
何とか、この状況を打開しなければ!
「ミーシャ。地上に行ったら俺が眠っていた時に起きた事や、新しい物。俺の知らない事を教えてくれ。お願いするよ」
「…うん」
ちょっとだけ頬を緩めて軽く頷く妹。
単純なや……可愛らしいやつだ。
「なんだ?解決したのだ??なら、良かったのだ!」
俺が朝起きれなかったのは半分は母さんのせいでもあるんだけどな…。
まぁ、過ぎた事はしょうがない。
「ところで、じいちゃんは?もう帰ったの?」
昨日、地上に出る時に自分が二人の監督をする。なんて、張り切っていたが朝食の時点では見当たらない。
「パパ上は、何気に忙しい人なのだ。昨日、あんなに張り切っては居たが、今日の朝早くに、ドラゴンの郷の集会に呼ばれて出て行ってしまったのだ。その後も、何か別の予定が入ってそうだったし、またしばらくは姿を見せないんじゃないかな?」
ドラゴンの郷…。
集会…。
一体、どんな事をするのだろうか。
「別に、おじい様は居なくて良いよ」
ミーシャ、じいちゃんに対して辛辣だよなぁ。
色々あったけど、多分、今はこの態度で慣れてしまったのだろう。
ちび○こちゃんの方がまだ、思いやりがあるな。
「ふむ、しかし不安だなぁ。パパ上が居た方が少しは安心感があったのだ。しかし、居ないとなると二人で地上に行くのは少しだけ…やはり、私が」
昔に、少しだけ地上でトラブルがあった事を引きずっているのだろうか。母さんは少しだけ、不安げだ。
「二人で大丈夫だよ。それに、いずれは俺らも地上に出ないと行けないんだろ?ライオンが崖から子供を落とすように、俺らに与えた試練だと思ってくれよ」
地上に出るのが試練だなんて、馬鹿な話は無いがな。
「らいおんとは…?なるほど、試練か…。よし、分かった。ただし、絶対に晩飯の時間には帰ってくるのだ!」
何とか納得させる事が出来たみたいだ。何せ、母さんには無駄に地上に出させるような苦労は掛けたく無いからな。
「じゃあ、兄貴。そろそろ出掛けるよ」
「ほいほい」
「ミーシャ。もしも、トラブルに巻き込まれたら、エルを頼んだのだ!」
おいおい、いくら俺が長年、眠っていたからって、妹に守られてたら面目丸つぶれ……
「どやぁ!」
ドヤ顔やめろ!!
ダンジョンのある隠れ洞窟から、1㎞あるかないかぐらいの距離に、俺らが街と言っている場所はある。
昔っから、おっきな街だとは思っていたけど、成長した今から見ても、随分と大きな街だな。
『ケルビルの街』
そんな名前だったんだ。
小さい時に来た時は、異世界の街並みに、見た目に違わずはしゃぎまくってて街の名前や大きさに、全く興味が無かったなぁ。
「兄貴、こっち来て」
妹に手を引っ張られ、無理やり連れてこられたのは、宿屋や露店が立ち並ぶ中、一際目立つ大きな建物。
カラン。
「ちゃす」
「お?来たか、嬢ちゃん。今日はお父さんは一緒じゃないのか?」
んだ?このおっさん。
「うん、今日はこの人と一緒だから」
「なんだ?ボーイフレンドか?こりゃ、野郎どもはさぞかししょげるだろうな!」
へー、ミーシャって人気なんだな。
まぁ、俺も可愛いと思うけどな。
自慢?の妹だ。
「えへへ、ボーイフレンドだって!」
否定しろ。
「はい、俺はミーシャの兄で、エルと言います。いつも妹がお世話になっています。妹はやんちゃなもので、さぞかしご迷惑をお掛けになっている事と思いますが、どうぞ、これからも仲良くしてやってください」
社交辞令っと
「へへ、びっくりしたぜ、まさかミーシャちゃん。俺様の天使にボーイフレンドが居たなんてありゃ、そいつをぶん殴ってやるとこだったぜ」
「あんな、ひょろっちいガキが、ボーイフレンドな訳ねーだろ。あいつより俺のが100倍は強いぜ!」
「よく言うぜ、いつもミーシャちゃんと一緒にいるおっさんにビビって話しかける事も出来ねぇチキンのくせに」
「お前もだろ!っとあれ?今日はおっさん居ねぇぞ?おい、これチャンスじゃねぇか?」
「あぁ、俺も思ってた所だ。あんなヒョロガキ一人省く事なんてどうって訳ないぜ」
「やっちまうか?そんで、ミーシャちゃんを俺らのチームに迎え入れちまおうぜ。そうしたら、何しようが俺らの自由だぜ」
声が大きいな。
全部聞こえてるぞ。大方、酒を飲んで周りの迷惑を考えないクズチームなんだろうな。
「おっさん、あそこの人達。少し、うるさくないですか?」
「あぁ、あいつらか。あいつらは腕は確かなんだが、どうにも素行が悪くてな。しかも、厄介なことに全員Bランク冒険者にも引けを取らない実力を持っている。特にリーダーのリヴロは一人でBランクチームを相手に喧嘩して互角にやり合う程の強者だ。兄さんよぉ。ミーシャちゃんが大事だってんなら、奴らが出してくる条件を絶対に呑むんじゃねぇぞ。ミーシャちゃんも強いからって、所詮は女の子だ。迂闊な事をするんじゃねぇぞ?奴らに酷い目に遭わされた女の子は沢山いる。もし、何らかの方法でチームに入れられたら俺らからは手出しが出来ないルールになってるんだ。悪いねぇ」
なんだそりゃ、目の前でピンチな奴が居るってのに、ルールだなんだって言ってる奴は偽善者でしかないだろ。
それに、このおっさん。心なしかウキウキしてる気がする。
「おい、そこのヒョロガキ」
俺の事か?
「何でしょうか?」
グイッ
「そこ、どけよ!」
ドンッ
!?
こいつっ!無理矢理、押して来やがった。
なんて、力だ。
「なぁ〜。ミーシャちゃ〜ん、俺らこれからさぁ。オークを狩りに行くんだけどさ。ちょうど一人だけ「女の子」のメンバーを探してたんだよねぇ〜。ミーシャちゃん、強い奴と戦うの好きでしょ?俺らがそいつら倒すの手伝ってあげるから一緒においでよ〜」
下衆が、俺の妹に触れるな。
「てめぇら!!人が大人しくしてたら調子のりやがって!」
ボキッ!!
ん!??何をした?
「っと、オメェは大人しくしてろよ?えーっと?なんて呼べば良いんだ…?あー、そうか、そうか。「お兄様」か?折れた腕は後で、誰かに治して貰えよ。金貨1枚でなら後で治してやっても良いけどな!!ほら、喚けよ?やせ我慢は良くないぜ?」
折れた??
殺す。
「ひゃっはっは!お前、それは気が早すぎだろ!でも面白いな。安心しろよ「お兄様」別にオークになんてヤらせねぇよ。俺らがたっぷりと可愛がってやるからな、その前に少しだけ囮になってもらうかもしれないけどなぁ」
許せねぇ!!
「ダメ。兄貴!こんな程度の奴ら!相手にするだけ無駄!」
「あぁ?ミーシャ、俺らの事を舐めてると後で後悔するぜ?」
こいつらっ……
「……チッ」
舌打ち?
「へ?」
み、ミーシャ?
「おい…ゴミ粒が、私のこと呼び捨てにしてんじゃねぇぞ?」
ミーシャの魔力が…震えてる!
これは、やばい!
ミシッッ!
「ミーシャ!ダメだ!!抑えて!建物がなんか、ミシミシ言ってる!!」
あぁ、もうダメだこりゃ、明日からダンジョン引きこもり生活&地上では器物損害、及び殺人使命手配犯だ…。
「よく覚えておけゴミ粒ども。私の龍激を舐めてると痛い目に会うのはお前らだという事を!!」
終わった…。
……
バン!!
「異世界で学園青春物語を味わえる、冒険者学校って言うのはこっこでっすかぁーーーーー!!!」
「は?」
「なに!?」
「……?」
「……え?何この空気??」
新キャラです。
次回は新キャラ話の予定です。
あぁ、朝だ。ここはダンジョンのはずだが上を見上げればしっかりとした目覚めの光はある。
果たしてそれは、太陽なのかと聞かれれば答えは否だ。
しかし、そこに確かな光がある。
この世界に目覚めをもたらす眩いばかりの光が…。
「なに、ぼーっとしてるの?兄貴」
あ、美少女がいる。
あ、違うわ。
こいつは妹で俺が寝てる間に急成長してんだった。
あれ?俺って昨日いつ寝たっけ???
…
………
……………
「あー、ビリビリのバリバリで電撃がバチバチで…気絶したのか……」
要するに、昨日の夜中、眠れない夜の良い運動方法と称し、まんまと母さんの後をついていった結果、物凄く強くてちんまりした女の子にボッコボコにやられたのだ。
「何言ってるの?バカ兄貴。起きたなら早く支度して!」
目の前の美少女…、妹が何か珍妙な事を言い出した。
昨日、何が起きたかも分からずに床に就いた兄貴が、目を覚ました途端に支度しろだなんて、一体何があったと言うのか。
…
「あぁ、地上に行くのか!!」
「うん!」
よし、良い笑顔だ、おかげで眠気も吹っ飛んだぞ。
さて。
二度寝するか!!
「なぁ、許してくれって、ミーシャ」
悪気が無かったと言えば嘘になるが、本気で体だるかったのは確かなことだ。
お陰で、目覚めに一発良いのを喰らうことができたんだが。
瞬間スッキリして、痛みだけは直ぐに抜けていったのが謎だが、痛くないにこしたことはない。
しかし、そこまで怒らなくてもいいのに。
「…」
うっ、睨むなよ。
「ふむ、何があったのだ?二人が喧嘩するなんて…珍しくは無かったが、ここまでのものは、あったっけ?えーっと、確か、思春期って。えーと、えーと」
柄にもなくは…ないか、母さんもあたふたしてる。
何とか、この状況を打開しなければ!
「ミーシャ。地上に行ったら俺が眠っていた時に起きた事や、新しい物。俺の知らない事を教えてくれ。お願いするよ」
「…うん」
ちょっとだけ頬を緩めて軽く頷く妹。
単純なや……可愛らしいやつだ。
「なんだ?解決したのだ??なら、良かったのだ!」
俺が朝起きれなかったのは半分は母さんのせいでもあるんだけどな…。
まぁ、過ぎた事はしょうがない。
「ところで、じいちゃんは?もう帰ったの?」
昨日、地上に出る時に自分が二人の監督をする。なんて、張り切っていたが朝食の時点では見当たらない。
「パパ上は、何気に忙しい人なのだ。昨日、あんなに張り切っては居たが、今日の朝早くに、ドラゴンの郷の集会に呼ばれて出て行ってしまったのだ。その後も、何か別の予定が入ってそうだったし、またしばらくは姿を見せないんじゃないかな?」
ドラゴンの郷…。
集会…。
一体、どんな事をするのだろうか。
「別に、おじい様は居なくて良いよ」
ミーシャ、じいちゃんに対して辛辣だよなぁ。
色々あったけど、多分、今はこの態度で慣れてしまったのだろう。
ちび○こちゃんの方がまだ、思いやりがあるな。
「ふむ、しかし不安だなぁ。パパ上が居た方が少しは安心感があったのだ。しかし、居ないとなると二人で地上に行くのは少しだけ…やはり、私が」
昔に、少しだけ地上でトラブルがあった事を引きずっているのだろうか。母さんは少しだけ、不安げだ。
「二人で大丈夫だよ。それに、いずれは俺らも地上に出ないと行けないんだろ?ライオンが崖から子供を落とすように、俺らに与えた試練だと思ってくれよ」
地上に出るのが試練だなんて、馬鹿な話は無いがな。
「らいおんとは…?なるほど、試練か…。よし、分かった。ただし、絶対に晩飯の時間には帰ってくるのだ!」
何とか納得させる事が出来たみたいだ。何せ、母さんには無駄に地上に出させるような苦労は掛けたく無いからな。
「じゃあ、兄貴。そろそろ出掛けるよ」
「ほいほい」
「ミーシャ。もしも、トラブルに巻き込まれたら、エルを頼んだのだ!」
おいおい、いくら俺が長年、眠っていたからって、妹に守られてたら面目丸つぶれ……
「どやぁ!」
ドヤ顔やめろ!!
ダンジョンのある隠れ洞窟から、1㎞あるかないかぐらいの距離に、俺らが街と言っている場所はある。
昔っから、おっきな街だとは思っていたけど、成長した今から見ても、随分と大きな街だな。
『ケルビルの街』
そんな名前だったんだ。
小さい時に来た時は、異世界の街並みに、見た目に違わずはしゃぎまくってて街の名前や大きさに、全く興味が無かったなぁ。
「兄貴、こっち来て」
妹に手を引っ張られ、無理やり連れてこられたのは、宿屋や露店が立ち並ぶ中、一際目立つ大きな建物。
カラン。
「ちゃす」
「お?来たか、嬢ちゃん。今日はお父さんは一緒じゃないのか?」
んだ?このおっさん。
「うん、今日はこの人と一緒だから」
「なんだ?ボーイフレンドか?こりゃ、野郎どもはさぞかししょげるだろうな!」
へー、ミーシャって人気なんだな。
まぁ、俺も可愛いと思うけどな。
自慢?の妹だ。
「えへへ、ボーイフレンドだって!」
否定しろ。
「はい、俺はミーシャの兄で、エルと言います。いつも妹がお世話になっています。妹はやんちゃなもので、さぞかしご迷惑をお掛けになっている事と思いますが、どうぞ、これからも仲良くしてやってください」
社交辞令っと
「へへ、びっくりしたぜ、まさかミーシャちゃん。俺様の天使にボーイフレンドが居たなんてありゃ、そいつをぶん殴ってやるとこだったぜ」
「あんな、ひょろっちいガキが、ボーイフレンドな訳ねーだろ。あいつより俺のが100倍は強いぜ!」
「よく言うぜ、いつもミーシャちゃんと一緒にいるおっさんにビビって話しかける事も出来ねぇチキンのくせに」
「お前もだろ!っとあれ?今日はおっさん居ねぇぞ?おい、これチャンスじゃねぇか?」
「あぁ、俺も思ってた所だ。あんなヒョロガキ一人省く事なんてどうって訳ないぜ」
「やっちまうか?そんで、ミーシャちゃんを俺らのチームに迎え入れちまおうぜ。そうしたら、何しようが俺らの自由だぜ」
声が大きいな。
全部聞こえてるぞ。大方、酒を飲んで周りの迷惑を考えないクズチームなんだろうな。
「おっさん、あそこの人達。少し、うるさくないですか?」
「あぁ、あいつらか。あいつらは腕は確かなんだが、どうにも素行が悪くてな。しかも、厄介なことに全員Bランク冒険者にも引けを取らない実力を持っている。特にリーダーのリヴロは一人でBランクチームを相手に喧嘩して互角にやり合う程の強者だ。兄さんよぉ。ミーシャちゃんが大事だってんなら、奴らが出してくる条件を絶対に呑むんじゃねぇぞ。ミーシャちゃんも強いからって、所詮は女の子だ。迂闊な事をするんじゃねぇぞ?奴らに酷い目に遭わされた女の子は沢山いる。もし、何らかの方法でチームに入れられたら俺らからは手出しが出来ないルールになってるんだ。悪いねぇ」
なんだそりゃ、目の前でピンチな奴が居るってのに、ルールだなんだって言ってる奴は偽善者でしかないだろ。
それに、このおっさん。心なしかウキウキしてる気がする。
「おい、そこのヒョロガキ」
俺の事か?
「何でしょうか?」
グイッ
「そこ、どけよ!」
ドンッ
!?
こいつっ!無理矢理、押して来やがった。
なんて、力だ。
「なぁ〜。ミーシャちゃ〜ん、俺らこれからさぁ。オークを狩りに行くんだけどさ。ちょうど一人だけ「女の子」のメンバーを探してたんだよねぇ〜。ミーシャちゃん、強い奴と戦うの好きでしょ?俺らがそいつら倒すの手伝ってあげるから一緒においでよ〜」
下衆が、俺の妹に触れるな。
「てめぇら!!人が大人しくしてたら調子のりやがって!」
ボキッ!!
ん!??何をした?
「っと、オメェは大人しくしてろよ?えーっと?なんて呼べば良いんだ…?あー、そうか、そうか。「お兄様」か?折れた腕は後で、誰かに治して貰えよ。金貨1枚でなら後で治してやっても良いけどな!!ほら、喚けよ?やせ我慢は良くないぜ?」
折れた??
殺す。
「ひゃっはっは!お前、それは気が早すぎだろ!でも面白いな。安心しろよ「お兄様」別にオークになんてヤらせねぇよ。俺らがたっぷりと可愛がってやるからな、その前に少しだけ囮になってもらうかもしれないけどなぁ」
許せねぇ!!
「ダメ。兄貴!こんな程度の奴ら!相手にするだけ無駄!」
「あぁ?ミーシャ、俺らの事を舐めてると後で後悔するぜ?」
こいつらっ……
「……チッ」
舌打ち?
「へ?」
み、ミーシャ?
「おい…ゴミ粒が、私のこと呼び捨てにしてんじゃねぇぞ?」
ミーシャの魔力が…震えてる!
これは、やばい!
ミシッッ!
「ミーシャ!ダメだ!!抑えて!建物がなんか、ミシミシ言ってる!!」
あぁ、もうダメだこりゃ、明日からダンジョン引きこもり生活&地上では器物損害、及び殺人使命手配犯だ…。
「よく覚えておけゴミ粒ども。私の龍激を舐めてると痛い目に会うのはお前らだという事を!!」
終わった…。
……
バン!!
「異世界で学園青春物語を味わえる、冒険者学校って言うのはこっこでっすかぁーーーーー!!!」
「は?」
「なに!?」
「……?」
「……え?何この空気??」
新キャラです。
次回は新キャラ話の予定です。
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