神殺しの狂戦士達

TAKUMI

冒険者



謎の女は、仁と夏恋の近くまでいくと、手に光を収束させて
『我が意とする所に魂を移せ』
と詠唱のようなものを唱えた。
すると、手に集まっていた光が広がっていき、周りの景色がガラリと変わった。

「ようこそ!my home へ!私の名前はレナだ。よろしくな!気軽にレナと呼んでくれて構わない」

「おう!よろしくな、レナ」
「よろしく。レナさん」

「早速だが、お前ら二人には冒険者になってもらう。そして、私はお前らの師匠だ。」

「「…………え?」」

「はっはっは(笑)!なんだその腑抜けた顔は、お前らはこの世界が何なのかを知りたいんじゃなかったのか?」

「いや、まあ。それはそうですけど……。とりあえず、いくつか質問させてください。」

「構わんが。」

「レナは今、冒険者になってもらうと言ったよな?ってことは、冒険者ギルドみたいなのはあるのか?」

「ある。だが、冒険者になるにもある程度の条件をクリアしてないといけなくてな、なかなかいないのさ。」

「それと、レナが俺たちをここに連れてくるとき、何か詠唱のようなものをすると、していたみたいだけど、あれはなんだ?」

「ん?あー、あれか。あれは転移魔法だな。」

「……魔法、ですか……。」
「魔法だ。」

二人は信じられなかった。この世界が自分達のいた世界とは180度違うということに……。
いや、信じられなかったのではない。信じたくなかったのだ。
仁は、今だ驚きを隠せないような表情を見せている夏恋を見て、少し考えた。

《レナの言ったことが全て本当なら、俺たちは異世界に転生したことになる。まだ信じたわけではないが、仮に冒険者になったとしよう。そこから先どうする……?だけど、異世界に来てしまった今、俺は夏恋を守るための力がほしい。》

そう考えていると、レナが口を開いた。

「お前らがもといた世界に帰れる方法が一つだけある。」

「「!?」」     「なんだと!帰れるのか?」

「あー、帰れるとも。神を殺せればな。」

「神だと?」

「そうだ。この世界には、六人の神が存在していると言われている。そのうちの一神である双子の兄妹を倒せば帰れる。お前達はな。」

「それって、、、」
 「その通り。お前達を殺したやつさ。」

その時、仁は不思議に思った。
あの場にはレナはいなかった。では、なぜ。
なぜ、俺たちがいた世界のことや、誰に殺されたのか、というのを知っているのだろうか。
それに、俺たちが狼に襲われているとき、あんな広い草原のなかどうやって俺たちを見つけたんだ?

仁はそんなことを思いながらレナをみた。
その事に気づいたレナは不適に笑うのだった……。





今回は投稿が遅くなって申し訳ありませんでした。


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次回
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