神殺しの狂戦士達

TAKUMI

謎の女

 
あれから3日たった。私は仁と共に、この世界を知るために共に行動していた。
私は多分嬉しかったんだと思う。仁と一緒にいられることが。
たとえこの世界が
私の知らない世界だったとしても……。
そう思っていた。
今日までは……。



「ねぇ 仁。この草原ってどこまで続いてるんだろ?」
「さあな。でも、途中で森みたいなところもあったし川もあった。そう遠くないうちに、この草原から抜けられると思うぞ。とりあえず、暗くなってきたから、今日はここら辺で寝泊まりしようぜ。」
「うん。そうだね」 

それから二人は、交代で見張りをしながら数日前の事を思い出していた。
《母さん達今ごろどうしてるかなー……》 
そんなことを考えていたとき、どこから出てきたのか、四匹の狼?にかこまれていた。
《っ!!これはヤバイ。とりあえずまだ寝ている夏恋を抱えて逃げるか……》
仁は夏恋を抱き抱えてだきかかえて走り出した。
走り出してしばらくした後夏恋は目を覚ました。

「ん?あれ?仁?なんで?」

夏恋は顔を真っ赤にしながらそういった

「お?やっと起きたか。夏恋、後ろを見てみろ。」

仁は走りながらそういい、夏恋は後ろを見た。

「え?狼?」
「あぁ、たぶんな。どうする?このままじゃ俺ら、食い殺されちまう」

今、狼と仁はほぼ同じ速度で走っていた。
そこで仁は数メートル先に、先が異様に尖った丈夫そうな木の棒を見つけた。

「夏恋。お前は逃げろ。絶対に止まるなよ。」
「え?仁、なにを……」

夏恋のその言葉を聞き終える前に、仁は木の棒をもって狼達に向かって走り出した。

グチャ

木の先端は、見事に一匹の狼の喉を突き破った。
しかし、残りの三匹をどうすることもできなかった仁は、今まさに食い殺されようとしていた。

「仁!」

夏恋がそう言って仁に向かって手を伸ばしたとき、三匹の狼は口から血を吐いて倒れた。

「え!?」

そう思った瞬間、なぜそうなったのかを知った。
一人の女が立っていたのだ。

「ふー。なんとか間に合ったな。」

そんなことを言いながら、こちらの方を見て

「二人とも色々疑問はあると思う。だが、先ずは家に来ないか?」

仁と夏恋は戸惑いを隠せないなか
女は笑顔でそういうのだった。



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次回
冒険者

お楽しみに

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