世界を渡る私のストーリー
英雄紛いの偽物13
ヤツから名前を聞いた私は契約を結び、この世界を変えるための武器をもらう。
魔剣
何もない虚空から掴むように取り出したソレを、安物の剣を渡すようにぞんざいな感じで私に渡してくれた。
「その剣は、遠方で全てを治めた賢者すら畏怖し、異界でチートスキルを振りかざす間抜けすら慄く業物。我が神の威光を放ち、その名を口にしただけで絶対の破壊を約束する。お主はこれを使ってまず最初にこの世界の魔王を倒せ」
よく分からない説明を聞き終え、私はその剣を握る。
魔剣は握っただけでしっかりと手に馴染み、盗賊の私が振るっても、身体がブレることなく振るえ、止める時もその剣はピタリと静止する。
重さも最初はある程度感じていたが、その一振りで軽くなり、まるで剣が持つ人間に従うように動く。
私はその剣をもらってから、一旦世界を破壊する旅を始めた。
旅と言っても4日ほど南の大陸を歩いただけである。
それで道中の魔王の部下を全部殺し、魔王城に辿り着いて魔王を殺す。
そして、次の魔王として次々くる勇者を殺す。
それだけ。
それだけで、この世界に存在するバグが、この世界のシステムとやらを全部壊せるのだという。
世界が壊れたら、奴は私をここから連れ出して彼に会わしてくれる。
簡単な話だ。
この剣があれば、簡単なことだ。
魔王を殺すまでの道中で、奴が何処かに行っているスキに私は魔剣に向かって1人呟く。
「どんな神様かもしれないやつの名前を口にするのは嫌だからさ、もし意思とかあったら私が名付けた名前で全てを破壊するって力を解放してよ」
魔剣は何も言わなかったが、収めている鞘が僅かに揺れた。
それが了解だったのかは分からなかったが、私は意を決めて名付けた。
「貴方の名前は……エイイチ、魔剣エイイチよ」
それが何かは、私以外に知る人はいない。
魔剣
何もない虚空から掴むように取り出したソレを、安物の剣を渡すようにぞんざいな感じで私に渡してくれた。
「その剣は、遠方で全てを治めた賢者すら畏怖し、異界でチートスキルを振りかざす間抜けすら慄く業物。我が神の威光を放ち、その名を口にしただけで絶対の破壊を約束する。お主はこれを使ってまず最初にこの世界の魔王を倒せ」
よく分からない説明を聞き終え、私はその剣を握る。
魔剣は握っただけでしっかりと手に馴染み、盗賊の私が振るっても、身体がブレることなく振るえ、止める時もその剣はピタリと静止する。
重さも最初はある程度感じていたが、その一振りで軽くなり、まるで剣が持つ人間に従うように動く。
私はその剣をもらってから、一旦世界を破壊する旅を始めた。
旅と言っても4日ほど南の大陸を歩いただけである。
それで道中の魔王の部下を全部殺し、魔王城に辿り着いて魔王を殺す。
そして、次の魔王として次々くる勇者を殺す。
それだけ。
それだけで、この世界に存在するバグが、この世界のシステムとやらを全部壊せるのだという。
世界が壊れたら、奴は私をここから連れ出して彼に会わしてくれる。
簡単な話だ。
この剣があれば、簡単なことだ。
魔王を殺すまでの道中で、奴が何処かに行っているスキに私は魔剣に向かって1人呟く。
「どんな神様かもしれないやつの名前を口にするのは嫌だからさ、もし意思とかあったら私が名付けた名前で全てを破壊するって力を解放してよ」
魔剣は何も言わなかったが、収めている鞘が僅かに揺れた。
それが了解だったのかは分からなかったが、私は意を決めて名付けた。
「貴方の名前は……エイイチ、魔剣エイイチよ」
それが何かは、私以外に知る人はいない。
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