黒衣の虹姫

陸奥ユウト

Ep24

今回内容があっさりしてます。


  あの後二人(特にリーフィア)に無詠唱について聞かれたので、魔力操作とイメージで行使する方法を改めて説明したら、

「常識外れもいいところですね」

  と言われた。また、ウォルスについても聞かれたので、経緯を説明したところ、『生命の実』が市場に回ると5~10万リルはする事が分かったがそれは置いておく。












「さて、特に何事も無くボス部屋まで来れたね」

「いや、あったよね⁉主にティアレスの非常識な事とか」

  リーフィアも「うんうん」と頷いているがそれが私の常識だ、諦めてほしい。

  あれから1日かけて第15階層のボス部屋までたどり着き、ボス戦に備えて休憩しているところである。

「じゃあ、そろそろボスに挑もうk「いやいやちょっと待って、まだ攻略の会議して無いでしょ!」ボスの情報ってあるの?」

「ありますよ、ギルドの迷宮部に各ボスの情報があってそれを元に作戦を考えて戦うのが普通です」

  常識ですよ、と言わんばかりに話してくる。が、

「ゴメン、全く知らなかった」

「はぁ、今回の第15階層のボスは『ドリアード』。つるや木の根を操って来る敵で炎が苦手みたいだよ」

「逆に水魔法には強い……というか吸収してエネルギーにしてしまうらしいです」

「じゃあ氷がけたら水になるから今回は使用は控えて剣で戦うね」

(ずっと凍らせたままにしておけるけど別にいっか)

「と、なると。リーフィアが魔法で牽制して私とティアレスが接近して仕留める──って感じでいいかな?」

「うん、分かった」
「了解した」




  扉を開くと部屋の中央に、上半身女体で下半身木の根の魔物がいた。

「あれがドリアード?」

「そうです。蔓や木の根に捕まらない様に気を付けて下さい」

「分かってる‼」

  そう言って剣を構え、ドリアードに接近する。すると、それに反応するように蔓を振るって来る。

「ほっ、よっ、やっ、はっ、──せい‼」

「っ!!!!」

  が、難なくそれをかわしたり受け流したりしてドリアードを斬りつけるティアと──

「──風よ、我が意に従い敵を切り裂け、『ウインドスラッシュ』」

「ナイス援護、はあぁぁ‼」

  リーフィアの援護と共にヒットアンドアウェイを繰り返すリリーによって体力をじわじわと削られ、ついに──

「これでとどめ、『パワースラッシュ』‼」

「Yaaaaaaa!!!」

  断末魔を上げ、倒れるドリアード。暫くの沈黙の後、

「やったーー‼勝ったーーー」

「お疲れ~、二人とも」

「お疲れ様でした‼」

  ──こうして、ドリアードに勝利を納める事が出来たのだった。


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