黒衣の虹姫
Ep12
「ギルドで教えてもらった宿屋はっと……。あ、あれだ、『不死鳥の止まり木』」
  ギルドで絡まれた後、寝床を確保するためにティアは宿屋に来ていた。
(寝床を確保したらまた冒険者ギルドに行こうかな、宿代でお金はほぼ残らないだろうし)
  そんな事を考えながら宿屋に入った。
「いらっしゃい!宿泊かい?それとも食事かい?」
  宿の女将であろう人物が声をかける。
「宿泊でお願いします」
「食事込みだと900リル、無しだと500リルだよ」
「食事込みでお願いします」
「それじゃあ900リルだよ」
「はい、どうぞ」
「銀貨1枚だね。じゃあはい、お釣の銅貨1枚。部屋の鍵はこれで、部屋は2階の202番ね」
「分かりました」
  2階の部屋に行き、出掛ける準備をする。
「武器よし、食料よし、お金無しw。さぁ、ギルドに行って依頼を受けてお金を稼ごう!」  (残金100リル)
「さてさてさーてっと、今の私のランクで受けられる依頼は……」
〈ゴブリン討伐:5匹につき400リル〉
〈ホーンラビット討伐:5匹につき500リル〉
〈メディル花:3束(15本)につき600リル〉
他にも街中での雑用などもあったが主な依頼はこんな感じだ。
「メディル花は見たこと無いから今回はパスするとして、ゴブリンとウサギの討伐を受けようか」
『カルディア大平原』
王都アトモスのすぐ前に位置する広大な土地。依頼を受けた私はそこにいた。この場所には魔物が生息しているが、その大半がF~Dランクであり、高くてもCランクまでしかいない。そのため、討伐、採集の依頼を受けた新米冒険者の姿がよく見られる。
(今回は私もその一人なんだよね~)
大平原と呼ばれるだけあって視界を遮るようなものは特に無く、辺りを徘徊する魔物を度々見かける。
「……さて、やりますか」
まずは『魔力感知』で魔物の位置を探る。すると、いくつかの群れが感知に反応した。
「まずは近くにいる群れから狙っていくかな」
魔力感知に反応した群れに近づくと、そこにはゴブリンが6匹で行動していた。
(こっちに気付いた様子は無いね。魔法で仕留めちゃおう)
そう考えると、ティアは手を上げて、氷の剣を5本生成して宙に浮かせた。
(いけっ!)
そして、上げた手を振り下ろすと、浮いていた氷の剣はゴブリン目掛けて飛んでいった。
「グギャ!」「グゲッ」「ギャハッ」「ギッ」「ギャン」
  飛んでいった5本の剣は全て別々のゴブリンに命中し、一撃で絶命した。
「ギャア!?」
  一瞬の内に仲間を全て倒されたゴブリンは狼狽えて辺りを見回した、……が、
「フッ」
  すぐ近くまで迫っていたティアの攻撃をくらい、絶命した。
「えーっと、ゴブリンの討伐証明の部位は右耳だったね、さっさと取って次を探そうっと」
6匹のゴブリンの右耳を回収して、次の群れを討伐するためにティアは魔力感知を行い、走り出した。
  ギルドで絡まれた後、寝床を確保するためにティアは宿屋に来ていた。
(寝床を確保したらまた冒険者ギルドに行こうかな、宿代でお金はほぼ残らないだろうし)
  そんな事を考えながら宿屋に入った。
「いらっしゃい!宿泊かい?それとも食事かい?」
  宿の女将であろう人物が声をかける。
「宿泊でお願いします」
「食事込みだと900リル、無しだと500リルだよ」
「食事込みでお願いします」
「それじゃあ900リルだよ」
「はい、どうぞ」
「銀貨1枚だね。じゃあはい、お釣の銅貨1枚。部屋の鍵はこれで、部屋は2階の202番ね」
「分かりました」
  2階の部屋に行き、出掛ける準備をする。
「武器よし、食料よし、お金無しw。さぁ、ギルドに行って依頼を受けてお金を稼ごう!」  (残金100リル)
「さてさてさーてっと、今の私のランクで受けられる依頼は……」
〈ゴブリン討伐:5匹につき400リル〉
〈ホーンラビット討伐:5匹につき500リル〉
〈メディル花:3束(15本)につき600リル〉
他にも街中での雑用などもあったが主な依頼はこんな感じだ。
「メディル花は見たこと無いから今回はパスするとして、ゴブリンとウサギの討伐を受けようか」
『カルディア大平原』
王都アトモスのすぐ前に位置する広大な土地。依頼を受けた私はそこにいた。この場所には魔物が生息しているが、その大半がF~Dランクであり、高くてもCランクまでしかいない。そのため、討伐、採集の依頼を受けた新米冒険者の姿がよく見られる。
(今回は私もその一人なんだよね~)
大平原と呼ばれるだけあって視界を遮るようなものは特に無く、辺りを徘徊する魔物を度々見かける。
「……さて、やりますか」
まずは『魔力感知』で魔物の位置を探る。すると、いくつかの群れが感知に反応した。
「まずは近くにいる群れから狙っていくかな」
魔力感知に反応した群れに近づくと、そこにはゴブリンが6匹で行動していた。
(こっちに気付いた様子は無いね。魔法で仕留めちゃおう)
そう考えると、ティアは手を上げて、氷の剣を5本生成して宙に浮かせた。
(いけっ!)
そして、上げた手を振り下ろすと、浮いていた氷の剣はゴブリン目掛けて飛んでいった。
「グギャ!」「グゲッ」「ギャハッ」「ギッ」「ギャン」
  飛んでいった5本の剣は全て別々のゴブリンに命中し、一撃で絶命した。
「ギャア!?」
  一瞬の内に仲間を全て倒されたゴブリンは狼狽えて辺りを見回した、……が、
「フッ」
  すぐ近くまで迫っていたティアの攻撃をくらい、絶命した。
「えーっと、ゴブリンの討伐証明の部位は右耳だったね、さっさと取って次を探そうっと」
6匹のゴブリンの右耳を回収して、次の群れを討伐するためにティアは魔力感知を行い、走り出した。
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