黒衣の虹姫

陸奥ユウト

Ep7

後半グロ注意です


父さんから剣術を教えてもらえるようになって8年が経った。冒険者になれば常に魔物と命の奪い合いなので、手加減無しで技術を叩き込まれた。もちろん魔法の練習も怠ることなく続けた。

そして、現在のステータスはと言うと





名前:ティアレス・アークライン
年齢:12
性別:女
種族:人族
スキル
火魔法3
水魔法5
風魔法5
雷魔法3
氷魔法5
毒魔法2
光魔法4
闇魔法4

魔力操作6
魔力感知3

体術3
剣術3

鑑定3
偽装4

時空神クロノーシスの加護(未解放)



  8年前と比べるとスキルレベルが全体的に上がり、『魔力感知』『剣術』を新しく習得した。

(森の奥には行くなと言ってたのは、魔物が出るからだったんだろうね)

  そう。剣術の鍛練の無い時は魔法の練習のために森に行ってたのだが、ある日、森の奥に行った時に魔物と遭遇した。その時は、使える魔法で撃退したが、次に遭遇した時には『火』『雷』『毒』魔法の練習相手として戦った。もちろん父さんヴァルトには言ってない。

(さて、今日の鍛練も頑張りますか)














「そろそろいいだろう」

「ん?何が?」

鍛練を終えて夕食を食べ終わった頃に父さんヴァルトが話始めた。

「そろそろティアにも魔物と戦わせようと思ってな。剣の実力もそれなりについてきたし、ゴブリンみたいな雑魚位なら相手に出来るだろう」

「つまり父さんと魔物を狩りに行くの?」

「ああ、今のティアなら負けることはないだろうが、ゴブリンは女の天敵と言っていい存在だからな」

「分かった。それじゃあ、明日ね。おやすみなさい」

「ああ、おやすみ」
「おやすみ~、ティア」

明日から本格的に魔物と戦える。…楽しみだなぁ。













翌日、村から数十分ほど離れた場所にやって来た。父さんと一緒に岩から辺りを見渡す。

「グギャグギャア」
「ギャア」
「ギギギャアー」

  すると、簡素な装備と棍棒を持ったゴブリンを3匹見つけた。

「ティア、あれがゴブリンだ」

「頭悪そうですね」

「実際悪いからな。だが、あいつらは基本的に群れて行動する。1匹居たら数匹居ると思った方がいい」

(黒光りするGみたいな説明だね。まぁ、森の奥で見つけた時も数匹まとまってたから納得)

「だが、1匹1匹確実に倒していけば、数体程度は苦では無い。取り敢えず見てなさい」

そう言ってゴブリンの元に駆けていった。




「せいっ」
「ギャッ」

「「ギャギャ‼」」

父さんの剣が1匹目のゴブリンを斬り裂いた。他の2匹のゴブリンは不意を突かれたことに戸惑っていた。

「次はお前だ!」

そう言って、斬り裂いた位置から近くにいたゴブリンに向かって斬りかかる。

「ギギャアー」

やられるまいとゴブリンも棍棒を振り回す。
…が、父さんは軽く流して2匹目のゴブリンを斬り裂いた。

「ギッ」

斬り裂かれたゴブリンは力なく倒れた。

「グギィー」

「さて、最後だな」

「グギャアー」

決死の一撃と言わんばかりに最後の1匹が飛び付いて来た。しかし、父さんが剣を横に一閃すると、呆気なく崩れ落ちた。

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